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29話 終えた先に

ステータス管理ってどうしましょってぐらい難しい……

 

「終わったのかい?」

「ええ」

 

 自室に戻った私を、(ロイズ)は出迎えてくれる。その瞳はいつもと同じ優しい色。

 

「結果は……聞くまでもないようだね」

 

 そう聞く彼の前に立つと、私はシャツを脱ぎ捨て、一ヶ所だけほんのり赤黒くなった場所を見せる。

 

「それは」

「リアは強かったわ、弱いけど折れない強さが私に少しとはいえ(あと)を残したのだから」

「なるほどね」

 

 見ようによってその痕は影のよう。よく見なければ気がつかないレベルだけど、ここまで出来たのは素直に称賛できると思う。

 

「おかげで体が火照って仕方がないわ」

 私はそう言うとベッドに座る彼に身を預ける。

 それは昔から私に出る癖のようなもの。

 

「君をそこまでさせたのであれば、きっと彼女は強くなれるね。それこそ君のように」

「ベッドの上で他の子の話をするのはデリカシーがないわよ?」

 そう言って啄むように唇を重ねる。

 

「すまない、悪気はなかったんだがな。なに、時間はあるさ、ゆっくりしよう」

「そうね」

 灯りの消えた部屋で再び口づけをすると、そのまま二人でベッドへ倒れゆっくりと時間を過ごすことにした……

 

 

―――◇―――◇―――

 

 

『もうおしまい?』

 マチュアさんは微笑みながらわたしを見下ろす。

 

『まだ……まだ……』

 

 

 ガバッ!

 

 

「まだです! ……って、あれっ? いつのまに部屋に戻って……」

 

 マチュアさんに向かって一歩踏み出そうとしたのは夢の中だったようで。

 しかも修行時に来ていたツナギから部屋着に着替えてるし……あれっ?

 

 

「いや~やっぱりリアの作るご飯は美味しいよね~」

「ってニーナ!?」


 うわっ、めっちゃ寝ぼけて寝言というか、大きな声をあげたの見られた。

 

「な、なんでニーナがわたしの部屋に」

「大変だったよ~気絶したリアを抱っこして部屋まで連れてきて、着てた服もかなり汚れてたから着替えさせたし、体も拭いておいたわよ? 感謝の言葉があってもおかしくないぐらいだけどな~」

 

「えっ……そ、それはありがとう」

 そっか、どれだけマチュアさんに挑めたかは記憶にないけど、最後は気絶してダウンかぁ……

 ま、確かに運んでくれたニーナには感謝しないとね。ただ、それはそれとして、

 

「ニーナ、なに食べてるの?」

「ん? さっきハバスって人が持ってきた料理だよ。リアが作ったって聞いたから美味しくいただいてました」

 

 ん? ちょっとまって。それって、

 

「それわたしの晩御飯!」

「え? ……あーごめん、全部食べちゃった」

 

 空っぽになった器をわたしに向け、てへぺろってしてるけど世の中には許される事と許されない事が。

 

「にぃーなぁ~……って、あららら」

 ベッドから降りて一歩踏み出すと二歩目が上手く進めず、そのまま床に倒れそうに。

 

 

 ギュッ

 

 

「何やってんのよ、さっきまで半死半生な状態だったクセにいきなり歩き出すなんて!」

 倒れる間際、さっきまでイスに座っていたはずのニーナがわたしを抱き止める。

 

「ごめん……というか半死半生って大袈裟な」

「アレを大袈裟とは……よーし、ちょとベッドに座ろうか」

 いつもとは違う那緒ニーナの凄みに『コクコク』と頷くと素直にベッドへ戻りる。

 

「だいたいねぇ、リアってなんでそんなに無茶したがるのかなぁ。前だって……」

 

  ・

  ・

  ・

 

「……はい、わたしが悪うございました」

 

 マチュアさんとの事から過去のリアル事例まであげて、一時間ほどこってりと絞られた。ちなみに途中から正座になってました。

 

 とくに

「痛覚設定が変更できないクセに、あんなに痛い目にあいたがるなんてそっちの趣味でもあったの? 痛みに馴れてない冒険者があんなにキツイ攻撃受け続けたらたら、普通は即リタイヤものよ!?」

 と真面目に怒られました。

 

「で、どこか痛いとか無い?」

「うん、たぶん大丈夫だと思うけど……」

 

 ニーナの話だと最後の方はかなりボロボロになってたようで、結構心配させたみたい。

 こういう那緒ニーナはあまり見ないから、とりあえず逆らわないようにしておこう。

 

「そうそう、あの人から伝言。『自分の目でその結果を確認しなさい。そして明日からの修練には組手も入れる』って」

「組手って、今日のアレみたいな?」

「どうかな~もっと激しいかもよ?」

 

「ヒェッ」

 さすがにアレより激しいと大丈夫だと言えないかも。というか、結果ってなんだろ?

 

「ステータス見てみたらいいんじゃないの?」

「あ、そっか」


 最近ステータス見てなかったからその発想がすぐでなかったわ。

『ステータスっと』

 

============

 名前:コーデリア・フォレストニア

 職業:神官見習い 緋蒼流格闘術の門下生

 戦闘職業:格闘神官

 レベル:5(能力値に+6できます)

 種族:ヒューマン

 筋力:8

 器用:20

 敏捷:18

 知力:17

 魔力:14

 生命力:20

 精神力:22

  運 :6

 HP:680/680

 MP:740/740

 所有スキルポイント:-6

 戦闘スキル:白魔法(LV16) 魔力増加(LV10)

  格闘(LV1)

 PAスキル:リペア(LV1) 精密操作(LV6)

 生活スキル:料理(LV18) 見極め(LV4)

 クロススキル:速度の加護(1.5)

 魔法:ヒール ミドルヒール エリアヒール

  キュアポイズン キュアパラライズ

  プロテクション

 闘技:痛覚耐性 闘気練精 

 所有PA:(タイプ):ハマル

============

 

「な、なにこれ!」

 前見た時と変わりすぎてビックリ。

 能力値のほとんど上がってるし、スキルの熟練度もちょっとずつだけど上がってる!

 

「能力値とか前とは別人レベルになってる!?」

「まぁ、そうだろうねぇ(あんな事したらそうなるよねぇ)」

 えっ、ニーナには解ってたんだ。

 あっ、

 

「戦闘スキルに【格闘】が! あと闘技ってのも増えてる!」

「なんて名前の闘技なの?」

「えーっと二つあって、一つが【痛覚耐性】で、もう一つが【闘気練精】だって」

 

「まぁ【痛覚耐性】はわかるかな、あれだけ痛い目見たらねぇ。【闘気練精】は知らない闘技だけど」

 

 へ~、ニーナでも知らないんだ。なになに……



LV2 → LV5

筋力:5 +3

器用:16 +4(LVUPボーナスを2振分)

敏捷:10 +8

知力:16 +1

魔力:12 +2

生命力:10 +10

精神力:12 +10

 運 :5 +1

HP:220/220 +460

MP:270/300 +440


……育ちすぎた?(汗)

スキル熟練でも能力値上げるのは無理があるのかなぁ。

一応レベルアップ時に手動振分が2ポイント。スキルの取得や修練で自動振分けで数ポイントなんですけどね。

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