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119話 とんだ縛りプレイ


※18/05/17 後書きアップしました。


「なるほどねぇ、本当にちょっとした縁なんだなぁ」

「ええ、偶々なんですよねぇ……」

 傷んでいるパーツの修理をしながらも、淡々とわたしはリュウの返答に応える。


『本当は話すか修理するかのどちらかだけにしたいんだけど……』

 そんなことを言ったらトム店長に、


『はっ! そんなレベルの修理なんざ話しながら出来んか! 何なら片目を瞑らせてか、もしくは片手を紐で縛った状態でやってみるか?』と真顔で言われました。


 トム店長的には『どんな状態でも普通に修理出来る技術が当たり前であり、それぐらいのことが出来て、初めてスキルが上達するんだ』との事。ちょっと違うと思ったりもしたけど、そのあたりはなかなかトム店長も頑固と言うか、自分の信念・考え方は曲げないタイプだというのはここ数日の応対だけでよく身に沁みました。


『というか、絶対に折れないから言い合いとかにならないんだよね……』

 亡くなった祖父母にしてもこういうタイプではなく、今まで生きてきた中で同じような人とは関わってこなかったこともあり、どうにも上手く話を進められないどころか、一方的に押し切られてばかりです。



「でも実際のところ、修復工程とか出来上がりを見た限りでは十分良い具合に出来ているんじゃないかなぁ」

「そう言ってもらえるだけで涙が出ます……」

 うう、とりあえずトム店長じゃなくても誰かに褒められるだけでも嬉しいかも。


「リアは王国ここの人だっけ?」

「ええ、まだまだ半人前のプレイヤーですけどね。リュウはどこの国?」

「オレは共和国だよ、久々にブラブラしながら王国から公国を通って首長国へ行く予定だったけど、トム爺さんの扱っている商品が面白くて、ちょいちょい通うようになってなぁ。といっても通ってまだ二、三週間だけどねぇ」

「なるほど」



 リュウは話してみると、ハルとは異なりどちらかといえば文化系っぽい印象を受けるかな。容姿は純日本人的な黒髪をソフトモヒカンみたく短めに立てた感じ。瞳も黒く、肌もアジア系の肌色。


「どうかした?」

「んん、リュウってリアルで会ってもすぐわかりそうなキャラメイクだなーって」

「ああ、なんか細かく変えるのが面倒でさ。逆にリアって細かく作りこんでいるよね?」


 ん、そっか。わたしは他人から見たらよく作りこまれているように見えるんだったっけ。



「まぁ、これは偶然みたいなものなんだけどね」

「偶然? おまかせ(ラッキーヒット)で引いたようなものかな?」

「そだね、案内人(ナビゲーター)にしてもらったっていうか……」

 成り行きでフレリアさんにお願いしてしまった結果だったりするけど。


「へぇ、案内人(ナビゲーター)で神様引いたんだ、それは珍しいねぇ。なかなか案内人(ナビゲーター)で神様と巡り合える人っていないんだよ? そして今のリアぐらい細かなところまで自動で整えてくれるのも神様の気分次第というか、気まぐれって聞くけどねぇ」


「えっ、ここまでのキャラメイクって神様限定なんだ!?」

 今までこの容姿についてあまり調べるというか、気にしてこなかったというと語弊があるけど、正直普通に思っていたからリュウに言われて改めてフレリアさんに感謝する。


「いったいどんな神様を引いたんだい?」

「えーっとね、」


「おい! そろそろその修復終わってんじゃねぇか? 喋りながら手を動かせって言ったが、手を休ませて喋れとは言ってねぇぞ」

「は、はい! すみません、すぐ次のに取り掛かります!」

 さすがにお喋りが過ぎました、反省です。


「手前もだリュウ! 常連だからってウチの奴の邪魔するなら簀巻きにして運河に叩き込むぞ!」

「ひっ、すんません!」

 うわー、リュウにも大っきい雷が。


『ごめんねリュウ』

『いや、こっちこそゴメン』



 それからは、わたしはお昼過ぎまで修復を行ってから休憩に。リュウはアレコレ商品を見ながらトム店長と話し込んでいる。


『あ、お昼の準備しなきゃ。材料は自動生活(オートモード)中のわたしが買ってきてるけど……うん、これだけあれば十分かな』


「リュウもお昼食べてく? トム店長が拘りない人だから、簡単なものを作る準備しかしていないけど」

「お、助かるぅ」


 うしっ、じゃあチャチャっとやっちゃいますか!


『とりあえず野菜とトレッドペリカンの肉(トウモロコシのような容姿からそう呼ばれているらしい)を炒めてっと。あとはこっちのお鍋でパスタを茹でながら……久々にベリルさんからもらったニンニクを使って、アーリオオーリオベースのスープタイプにしよう!』


 ・

 ・

 ・


「なにこれ、めっちゃ旨いし! 下手な料理屋のメシ食べれなくなるって! うーん、トム爺さん良い子雇ったなぁ」

「ほぅ、お前がそこまで言うならそうなんだろうな。ワシとしちゃ腹一杯食えるなら何でもかまわんがな」

「……そういやトム爺さん味覚音痴だったかぁ」


 ああ、リュウも知ってたか。トム店長の味覚音痴はここに住み込みで働く前から分かっていたことだしねぇ……今となっては大した問題じゃないし。


「これだけのモンが作れるなら店だって出来るレベルだからさ。もしかしてリアってそっち目的?」



「うーん、こっちの世界に来た時のメインとしては確かにそうだったかな~、今は色々と手を広げちゃったからハッキリ『うん』とは言えないけどね」


 昔のわたしが今のことを聞いても信じないだろうなぁ……







いつも読んでいただいてありがとうございます!


熱くなったり寒くなったり、寒暖の差が激しくなると頭痛が起こります。

頭痛が起こると思考能力が完全になくなり、ボケーっとします。

そして頭の中で考えていた文章がおかしな内容に改変されます。


……書いている間に違う話になっているってヤバいですよね!?


と言いながら、なんとか週2ペースは維持できています(/・ω・)/


もっとストックができたら、また毎日アップとか目指したいですが、現状そこまでストックができません。

というよりかは本当に時間が無いのが痛いですね……



さて、話はまだまだ今の都市にいる予定です。

今の話は色々と書いている内容があるので下書きは困りませんが、そこから正書する時間(主に誤字脱字のチェック)がもう少し欲しいところです。


読み返しては気づいて直したりもしていますが、なかなかなくらないものです(´・ω・`)


でも、とりあえず頑張れるだけ頑張っていきますので、何卒宜しくお願い致します!


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