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112話 課題の多い修練


※18/04/24 あとがき書くのを忘れていたので追記しました orz



「つっかれた~」


 ハルとのPAの訓練が終わった後、マチュアさんから課せられている午後と夜のランニングを終わらせ、やっと宿屋に着。

 借りている部屋に戻ると色々な疲労が一気に沸いてきたようで、ベッドに寝そべった状態から起き上ることが出来ない。


 ……嘘です、単純に起きたくないと思っているだけです。



『最低でもシャワー浴びないとなぁ……というか、こうやってランニングのメニューが午前・午後・夜とで違うとまでは思っていかなったし』


 午前のランニングはとにかく【時間内に走り終える】こと。

 午後のランニングは走りながら【自分の気を消す】こと。

 そして夜のランニングは【周りの気を探りながら走る】こと。


 【自分の気を消す】というのを簡単に言われてもできるものじゃ無いのをマチュアさんもわかっていたからか、手紙の中にそのやり方というか実施方法について詳しく書いてあった。



『気を消すと簡単に言っても難しいから、とにかく【自分が存在する意識】を最大限に小さくすることに気持ちを切り替えること。

 まずは自分が置物と同等と思われるぐらいに。そこから次第に鳥、小石、虫と小さくしていき最後は空気となるレベルになること。


 もちろん簡単じゃないことはわかっているから、とにかく最初は自分の意識を小さくしていくことをに気をかけてみて。あ、全力をかけると意識が大きくなるから徐々に徐々に意識を小さくすること!


 実際に目に見えた効果はなかなか図れないと思うから、まずは走りながら街を歩く人達が走っているリアに気が付かなくなり始めたら、上手く行きだしたと思ってね』



『えっ、意識があるのに意識を小さく?? というか自分が存在する意識って何?』

 手紙を読んだ瞬間、自分の中で矛盾が生じて混乱しましたよ。


 まぁ、なんとなーくマチュアさんの言いたいことはわかるような気がするけど、いざそれを実行しようとして『意識を小さく?』というところで思いっきり躓きました。

 そこで頑張っていた【もう一人のわたし】を参考にして(ちょっとズルいような気もしたけど)、どうやって走っていたのかを調べてみると『意識を小さく』というのは『無心に近く』という風に受け取ることができた。


 ただ、それでも『無心に近く』なんて考えたことも無ければ、座禅とかもしたことが無かったから、とりあえず今まであれば走る時に考えたいた色々なことを考えるのを止めてみた。

 と言っても、


 『今日の晩御飯は何かな~』

 『明日の小テストどんなだろ』

 『ハルはいつまでアルブラにいるのかな』


 という感じでホントに些細なことだったけど、それらを何も考えずとにかく走ることだけ……それこそ自分を俯瞰する自分のような、ちょっとだけ意識を外した感じで走っていると、なんとなくそれこそ気のせいと言われるレベルかもしれないけど、街の人達から自分を見る視線が弱くなったような気がした。


 ……そりゃ、ツナギ着て走っていたら普通注目されるから、それが無くなってきたのを感じたというか。もしかしたら、ただ単純に珍しさが無くなっただけかもしれないけどさ!



 それから夜のランニングは【周りの気を探りながら走る】ということ。こっちは前に川でマチュアさんと目隠し修練と同じで、自分の周りを触れずに感じることをランニングと並行して行う感じかな。


 ただ、これもこれで以前やっていた川の中での修練は自分を中心に動かない状態から、マチュアさんの気を探って避ける(実際には避けれたことは一度もなかったけど)のでまだやりやすかったというか、やりようがあった……気がする。

 だけど今回は自分が走っていることで、どうしても自分自身から発する動的な気が気になってしまう。そして、その感覚に遮られながらも周りの気を探るという難易度が劇的に上がった内容は、前の比じゃないというのをやりながら察している始末で。


『どうやったって自分自身を強く感じちゃうから、中々周りの反応を機敏に感じ取れないというか……』


 こっちに関しては【もう一人のわたし】も苦戦していたことから、なんとか独力で技術を身につけて行きたいかな。



『それにしても……今日ハルに付き合ってもらったPAの特訓は色々と大変だったけど、移動に関する操作についてはハルからも及第点を貰えるぐらいだったから素直にうれしいかな。

 反面、射撃については自分の課題であると再認識したけれど、こっちはどうにかできるビジョンが全然見えないし……』


 射撃のスキルを取れば変わりそうな気もするけど、ハルが言っていたことを考えるとスキルに頼るよりも射撃技術と相手を読む勘を鍛えた方が良いって言うし……


「あーん、もうっ!」

 

 なかなか思うようにはいかないものです……



―――◇―――◇―――



「お待たせしたかしら?」

「いえ、自分もさっき来たところですから」


 俺が今いるのはいつも使っている宿屋に隣接した食堂ではなく、ちょっとだけ大人びた軽食と飲み屋を兼ねた店の個室。そしてテーブルの向かいに座るのは、やや疲れた表情を見せるマチュアさん。



「悪いわね、なかなか悪目立ちしないようにするにはこういう店に来るしかないし、私としても夜ぐらいしか自由にできる時間がないものだから」

「なかなか大変そうですね。詳しくは……聞かないようにしておきます」

 俺の返答にマチュアさんも『そうね、それが良いわ』と言いながら、グラスに注がれたアルコールを味わうようにゆっくりと飲み干す。


「で、どうだった?」

「そうですね……実際のところマチュアさんの予想に近いといえると思います」

「そっか」


 今回こうやって人目を忍んで会話している内容……それはリアについての事。


「私が教えていた格闘技術についても、普通の人達が同じ技量まで上がるのに少なくとも半年、下手したら一年以上かかっていたっておかしくない内容を、リアはたった二か月でたどり着いた。

 そして今回のPA(ハマル)の操作についても、いくらリアが操縦のスキルを持っているからとはいえ、あの機体の特殊性もあって一般的なレベルでは操作しきれないはずなのに出来てしまった」


「すべてはリアの持つ【クロススキル】でしょうか?」

「うん、たぶんね。リアの持つあのスキル【独走する世界】が起因していると考えて間違いないわ」



 シーレフを旅立つ前にリアから直接説明を受けた【クロススキル:独走する世界】は、俺もマチュアさんも初めて聞く名前であり、その効果にいたっては本人ですらわからないという難解な内容だった。




いつも読んでいただいてありがとうございます!


予定通り、今週もアップできました(*´▽`*)

ただし、誤字とかありまくりで……本当にすみませんorz


さて、とりあえず話の流れはできているので

あらあらなあらすじをまとめているところですが、あらすじをまとめようとしているとドンドン予定外の枝葉がついて話が逸れます(´・ω・`)


こういう手法的なものは書いて慣れるしかないのかな~とは思いつつ、こういったことがキッチリできる方々が羨ましくも思う日々でございます。



そういえば毎日アップができなくなってからですが、アップができていない日にも読みに来てくださる方々がいることに本当に感謝と、アップが毎日できていないことに申し訳なく思う今日この頃。

もうすぐ巷ではゴールデンウィ-クなるものもやってきますので、わたしとしても『その隙に少しでも書き溜めることができれば……』と考えてはいますがどうなることやら……


では、次回が今週の金曜日か来週になるかは自身の頑張りとお仕事の繁忙状況によりますので、無理して無理なく頑張ってアップし、少しでも読みに来ていただいている方々に出会えるよう、頑張りたいと思いますのでよろしければ引き続きお願いいたします <(_ _)>


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