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1話 初めてのVRMMO

さて、どこまで書けるかな??


※1/15 文頭部おかしいところを修正しました

※1/21 誤字・脱字修正しました

 何分はじめてな投稿なので、読みづらいなどいろいろあるかと思いますが、ゆる〜く読んでいただければ幸いです。

 

 あまりMMOをしたことがない作者なのでおかしな表現があればスミマセン。

 基本プレイ日記と日常的な内容です。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 それほど遠くない未来。

 VRは今生活している世界とは別の新しい世界として認知され、その利用は様々な用途に用いられていた。

 

 例えば自分の好きなもの・得意なものを体験できる体験型世界として。

 例えば過去の世界を再現し、学べる歴史空間として。

 

 でも、一番市場を賑わせているのはやはりゲームであり、様々なVRゲームで多くの人々がプレイヤーとなって楽しんでいた。

 

 特にVRMMOはリアル・戦争ものからファンタジーまで種々雑多あふれる世界となっており、最も人気が高いジャンルになっていた。

 そんな中、また一つ新しいゲームが産声を上げた。

 

『剣と魔法とメカ(PA)で異世界度300%の非日常をあなたに~P・A・W・オンライン~』

 このキャッチがウケたのか、四月から正式オープンに移行したPAW(P・A・W・オンライン)は、爆破的なユーザー増加と市場の話題を独占していた。

 

 そしてゴールデンウィークも過ぎた最初の土曜日……

 

 

―――◇―――◇―――

 

 

「ねぇ阿里沙~」

 

 我が家の食卓でおやつをつまむショートカットの少女が話しかけてきた。

 彼女の名前は有賀那緒子(ありがなおこ)

 

 同じマンションに住む幼なじみで幼稚園からの腐れ縁である。

 運動神経抜群で高校でも陸上部に所属する、いわゆるスポーツ少女で、パラメーターを運動面に全降りしてると自分で豪語する……学問はまぁ、お察しですが。

 

「だ・か・ら、やらないって」

「いや、まだ言ってないし!?」

 そんなに驚かなくても。

 

「言わなくてもわかるわよ、VRMMO興味ないもん。リアル晒して、他人と戦って『オレカッケー』なんてカズ兄がお似合いっしょ」

 

「あ~バカ兄(カズ兄)ならすでにバカモード(オレカッケー)です、はい」

 

 わたしが言っているカズ兄とはナオの双子の兄で有賀一輝(ありがかずき)

 なんでもこなせるハイスペックな持ち主でありながら、つねに『オレカッケー』を目指す残念な男性である。

 

 ちなみに彼女がわたしをVRMMOに誘いに来た理由は簡単で、

 

「昨日、わたしのお誕生会してくれた時に『明日楽しみに~』って言ってたじゃん。十六歳がキーワードで最近那緒がハマってるのを考えたら自然とVRMMOに繋がるわよ」

 

 そう答えると那緒は『ぐぬぬ』と言いながら、お煎餅をバリバリかじる。

 よし、ここは追撃!

 

「第一、VRってことは顔とか出るんでしょ? ないないって!」

 

「まぁそれはそうだけど……」

 

 VRも一つの世界として認められた半面、様々なことが出来てしまうということから犯罪も発生しはじめた頃、『VR世界を守る』という概念から国際機関が設立され、世界共通の法律も施行された。

 

 それによりVR世界が『セキュリティに守られた安全な世界』と認識され、参加型のイベントや大会、ライブなども盛んに行われるようになった。

 

 結果、個人情報が守られることになったが故に、顔などのリアル情報も普通に出る、本当の『もう一つの現実世界』になっていた。

 

「ペイントや毛染めである程度誤魔化せるとしてもね、やっぱり抵抗あるわ」

 

「阿里沙は相変わらず頭固いよね~」

「ほっとけ!」

 

 那緒は手元のお茶を飲み干すと右手を軽く降り、バーチャルのキーボードを呼び出すとおもむろに画面を呼び出した。

 

「しょうがない、奥の手使いますか」

 

「奥の手って……」

 そう言いながらわたしは画面を見ると、そこにはとあるゲームのキャッチが並んでいた。

 

『剣と魔法とメカ(PA)で異世界度300%の非日常をあなたに!』

『現実以上に壮大な世界、実に地球の三倍!』

『多国語自動翻訳で目指せ友達百万人!』

『個人戦闘から国家間戦争まで、幅広い対戦を実現!』

『超高性能AI実装で、プレイヤーよりもプレイヤーらしいNPCが実際に生きている、もう一つの世界!』

 

 はい、どれもピンときません。

 すごそうな気はするけど、書いてあることがどれも自分から遠すぎて現実味がわかないんだよね。だけど……

 

現実リアルに存在するすべての素材を網羅!しかもファンタジーでしか味わえない特別素材レアも続々追加!』

 

「さすが桜紋学園料理研究部副部長スーパールーキー! そこに目が行くとは!」

 してやったりの那緒に言われるは悔しいけど、確かにわたしの目はそこを注目していた。

 

「いや~お客さんお目が高い!」

 ニヤニヤとした笑みを浮かべながらナオはバーチャルマウスを動かし、タグ付けされたゲーム内の記事をピックアップしていく。

 

「今じゃ絶対に食べられない天然ウナギや、巨大マグロを仕留めて即宴会とかしてる記事があるね~それにファンタジーな世界でしか見られないドラゴン肉のことも確かコッチに……」

 

 フムフムと独り言を言う那緒は、次々と関連するゲームのスクショを並べていく。

 

「『レアな食物があれば阿里沙は釣れる!』って言ってたけど、本当に効果抜群だね~」

 

「いや、とりあえず料研部員としては……って、それよりなんでわたしが副部長なの知ってるの!?」

 

 つい昨日料研部長から(不本意ながら)指名された副部長の役職はまだ誰にも話して……

 あ、裏に誰がいるのかわかったかも。

 

「これは誰の差し金なのかな~? 那緒がこんな回りくどい手を使うとは思えないんだけど」

 

 考えるより動く方が早いタイプの彼女は強引に引っ張ることはあっても、こっちが気を引くような手を使うのはあまり得意じゃない。

 とすると……

 

「「要さん?(要っち!)」」

 

 ああ、やっぱり要さんか。

 秋月要(あきづきかなめ)は一つ年上のご近所さんで、ややか小さめな身長から色々と誤解されやすいタイプながら、実はかなりの腹黒女性である。

 

 彼女に任せれば、どんな手を使っても望む結果を得ることが出来るとは言われている。

 広くて深い情報量と本当にあらゆる手段を躊躇なく使う様は、『桜紋高校の小さな女帝エンプレス』と称されている。

 

「はぁ、わかったわよ」

 ダメだ、要さんが那緒についたなら、もう逃げ道は無いも同じだ。

 下手に策を弄して逃げようものなら、かえって痛くない箇所を探られる能性のほうが高い……

 

「お、流石に諦めが早い」

 

「要さんまで相手にして、ここから挽回できる策が思いつかないのよ。それに『ファンタジーでしか味わえない特別素材』が気になるのもウソじゃないから」

 

 画面に映された『超レアもの! レッドファングボアの霜降り!』と書かれた立て札と、その横にそびえるサシが入った巨大な肉の塊。『実際にこれを調理したら……』と興味が湧いたのも事実だし。

 

「んで、みんなはどのVRMMOをしてるの?」

 

「PAWっていうんだけどね~、まだ先月オープンβから正式版にリリースしたばっかりのニューゲームだよ。クローズ時の仮称からPAOって読んでる人もいるけどね」

 

 PAO……パオ? 象ですか?

 

「象の鳴き声じゃないからね!?」

 那緒はわたしの心の声に速攻でツッコミを入れると、P・A・W・オンラインについて説明を始めた。


あっれ、ログインどころかお茶会だけで終わってもうた……



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