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ステータス確認

やっとステータスのお話に…早く冒険にデタイナー(棒

 さて、絶妙な力加減でブスッ刺されたおかげで血が垂れてきたからそれを羊皮紙に垂らすかね。それにしても…


「未来さん、不意打ちだからマジ痛いッス…」


 自分でするならいいけど、他人から不意打ちで刺されるのは気持ち的に嫌だな。


「手加減したんだから大丈夫でしょ?それに和矢が悪いんじゃないの」


「いや…流石に針をいきなり人に針を刺すのはどうかと思うけど…」


「結果オーライってことで割り切りなさいよ。それよりも早くステータスを確認しましょ?」


 あっれぇ?おかしいな。部屋来る前は軽くお説教のつもりだったけど立場逆転してるような…

 まぁいい、俺のステータスとやらを見てみたいしな!


「はいはい。一緒に確認するか?ちょっと面白そうだからな」


「別にいいわよ?同時に言うなら音頭は…いらないよね?」


「そりゃ勿論。『さん、はいっ!』とか俺たちには必要ないからな」


「「ステータス!」」


 2人同時にキーワードのステータスと唱えると、同時に羊皮紙からじわじわと赤い字が浮かんでくる。

 こんなに血出てないだろうが…突っ込んだら駄目だろうね。


「さて、俺のステータスは…」



 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 スズモトカズヤ Lv1

 男性 種族:人間族(異世界人)

 17歳


 筋力:7

 魔力:4

 敏捷:11

 技量:10

 精神力:8

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 魔力低いなぁ。まぁ元々存在しなかった筈の部分だからな、あるだけマシだろう。

 それよりも敏捷と技量が高めなんだな。結構鍛えさせられたからその分高めなんだろうけど、筋力が2番目に低いのかよ…なんかへこむなぁ。

 未来のステータスはどうなんだろ。


「未来~。ステータスはどうだった?」


「そうねぇ…和矢なら見せても良いかもね。ほら、こんな感じよ?」



 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜〜

 フジサキミキ Lv1

 女性 種族:人間族(異世界人)

 17歳


 筋力:4

 魔力:8

 敏捷:8

 技量:12

 精神力:8

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 魔力が俺の倍あるじゃないか…素直に羨ましいぜ…

 筋力と敏捷が低めなのは女の子だからと思う。

 俺より筋力高かったら俺の立つ瀬が無かったからホッとしたのは秘密だ。


「なるほど、同じトレーニングしてたからステータスも若干似てるんだな。魔力が俺の倍あるのが羨ましいよ」


「う~ん、魔力の感覚が全然分かんないのよね。ステータスに不満はないけど、やっぱり基準がないと分からないわ」


「そうだよなぁ、この世界の平均はどうなんだろうな」


 兵士の人に聞けば分かったりするんかね?


「あの、兵士さん。俺達のステータスは分かりましたけど、何か基準みたいな数値がないと分かりづらいんですが…俺達の世界にはステータスという存在自体がないもので。何かないですかね?」


 おや?兵士さんがハッとした顔をしてるな。まさか…


「も、申し訳ありません!この国の初めての試みなもので、そのような問題があったとは思いもしませんでした…。

 今から上の者と取り次いで参りますのでしばしお待ちを!」


「あ、ありがとうございます」


 うはぁ、めっちゃ急いで行ったなぁ…可哀想に。さて、待ち時間はどうしようかね。


「あの、良かったら待ってる間みんなのステータスを確認してみませんか?仮に5人が勇者になって全員纏まって動くということはないだろうと思いますけど、連携を取ったりとか情報交換も必要だと思うんです」


 おや、影…倉君だったかな、全員とステータス確認か、まぁ俺も他の3人のは気になるからな。何かあった時の対策にもなるしな。


「俺と未来は構わないけど、清川先輩と鬼道さんはどうなんですか?」


「あぁ、僕も良いと思うよ」


「勝手にやっとけ。ほらよ」


 快く会長さんは応じてくれたけど、鬼道さんは羊皮紙を影倉君に押し付けられておどおどしてるな。もうちょっと態度はどうにかならんのかね、あれは。


「それじゃ僕のを見せますね!」



 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜〜〜

 カゲクラトオル Lv1

 男性 種族:人間族(異世界人)

 16歳


 筋力:4

 魔力:18

 敏捷:3

 技量:5

 精神力:5

 〜~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜〜


 魔力高っ!ナニコレ偏り過ぎだろう…

 他のステータスは未来よりも低いような気がする。敏捷に至っては未来より明らかに低い。

 俺は魔力圧倒的に負けてるがね!

 でも男子なのに女子の未来と筋力同じなのかよ。

 まぁ偏見はいかんな。反省反省。


「魔力凄く高いな、めっちゃ偏って見えるけど」


「そうでしょう!これは僕に魔法チートの可能性が出てきましたね。でも他のステータスが結構危ないような気がするのは気のせいで済めば良いんですが…近づかれたらまずそうですね」


「まぁ、魔法使いって周りが抑える間にドカンと行くようなイメージが強いし、近づかれる前に倒せば良いんじゃないか?」


「それが出来ることを願いますよ…。それじゃ次は鬼道さんのステータスですね。えーっと、え?なにこれ?」


 ん?影倉君の様子が変だな。そんなにおかしいステータスなのか?


「どうしたんだい?」


 会長さんも気になるようで控えめに尋ねている。


「えっと、とりあえず見せるので…どうぞ」



 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜〜

 キドウジン Lv1

 男性 種族:人間族(異世界人)

 18歳


 筋力:26

 魔力:1

 敏捷:8

 技量:2

 精神力:3

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~〜〜


 ……率直に言おう。


 脳筋じゃねぇか!!

 影倉君の偏り方が可愛く見えるくらい偏ってる。魔力ない代わりに筋力にほぼ極振り状態に見えるけど、見た目通りと言われればその通りでもある。筋力の高さに目が行くけど敏捷もこのメンバーの中では高めだ。


「なぁ、未来。このステータス見てどう思う?」


 呆気に取られてた未来に小声で聞いてみる。


「うーん、見た目通りかな?でも協力な前衛になりそうね。私達は特に突出したものがあるとも言えないからね。強いて言うなら敏捷と技量を活かしていければ良いけど」


 さりげなく言外に脳筋と言ってる気がするけどスルーだ。


「凄いじゃないか鬼道君。良く身体が鍛えられている。努力の証だね」


「けっ、お前が言ったら皮肉にしか聞こえねぇよ。俺はこれだけ鍛えてもお前に一回も勝った覚えがねえんだからな。後でまた勝負しようじゃねぇか。なんかいつもより身体が軽く感じるんだ」


 ん?勝負?殺し合いが?いや、一方的に襲ってくるから違うか?


「あぁ、構わないよ。鬼道君と組み合うのも最近は悪くないと思っているよ。学校にも来てくれるようになったからね」


「あの、清川先輩?さっきから何の話を?

 2人は仲が良くないんじゃ…。それに火事になった時閉じ込めて火を付けたのは鬼道さんなんでしょう?」


「あ?鈴本…だったか?一体何の話だ?」


 んん?変だな。鬼道さんが不思議そうにしてるのは気のせいか?


「清川先輩を閉じ込めたのは鬼道さんですよね?それで恨みのある清川先輩を殺すために火を付けたんじゃないんですか?」


「馬鹿言え。確かに恨んじゃいるが殺すつもりなんてねぇよ。俺はこいつとサシで勝負を挑んでんだよ。俺が喧嘩で初めてこいつに負けたんだがよ、不思議でな。力では勝っていても簡単にいなされて気がつけば天井か空を見てんだよ。俺は不器用だからな、勝つまで挑ませて貰うぜ。強い奴とやるのは楽しいからな」


 そう言ってあっけらかんと話す鬼道さん。


「じゃあ、閉じ込めたのは違うんですか?」


「いや、それは俺だ。喧嘩の前にちと一服しようと思ってな。けどこいつ俺が煙草吸ってるところにいつも出て来やがるんだ。だから閉じ込めてゆっくり吸おうって訳だな」


 煙草吸ってるのかよ。そりゃ校則きっちり守りそうな会長さんはマークしてるんだろうよ。


「そう言う訳で俺は火を付けたりなんかしてねぇよ。煙草の火はしっかり消したし吸い殻も見つかったら面倒だから自分で回収してるしな。ほら、これが証拠だな」


 そう言ってビニール袋に入れた吸い殻をポケットから出して見せる。真面目か!

 でも煙草はアウトなんだよな。


「鬼道君、あれほど学校では駄目だと言ったじゃないか。今持ってる分は没収させて貰うよ」


「あ?何しやがる!?返せ!」


 言ったと同時に鬼道さんのポケットから煙草の箱とライターを回収する会長さん。

 取られた鬼道さんは既に諦めている、哀れだ…


「あー、それとな。鈴本と横の女子の、藤咲だったか。あの時は突き飛ばして悪かった。言い訳じゃねぇが、吸い終わって清川のとこに行こうと思ってたらよ、頭に全く聞き覚えがない言葉がずっと響きまくっててな、頭がおかしくなると思ったぜ…」


 そう言ってバツの悪そうに謝罪をして貰ったけど、未来は意識無かったし身に覚えが無いだろう。


「和矢?鬼道さんに突き飛ばされたりしたの?」


「あぁ、未来を背負って走ってる時に後ろからな」


「そう、なんだ。ごめんね、私がちゃんと逃げておけば和矢が巻き込まれずに済んだのに…」


「気にするなよ。後でしっかりお話があるけどな」


「うっ、程々には…済まないよね」


 当然の事だな。後からが楽しみだ。


「まぁ…鬼道さん。簡単に許すって感じにもなれないんで貸し一つという事で良いですか?」


「ふぅ、意外と図々しい後輩だなお前は。分かった、それで良いなら俺は文句はねぇよ。藤咲もこれで良いか?」


「…和矢がいいなら大丈夫です。何かあった時はお願いしますね?」


「了解だ。俺が言うのもなんだが、お前欲がねぇな。2人分になるかと思ったぜ?」


「良く言われるんですよ。でも私のせいでも有るので…」


 そう言うと俯向き出すからまた頭を撫でようとしたら下を向いたまま腕を掴まれた。

 本当に何か能力あるんじゃないか?


「じゃあ、最後は清川さんのステータスを見せて下さいよ!早く見てみたいです!」


 影倉君さっきからテンション高いなぁ、元気があるのはいい事だ!でもごめんな?正直少しうるさい。


「まぁまぁ落ち着いて。特に突出したものは無いけど、詳しそうな君の意見も聞いてみたいな」


 そう言って差し出された羊皮紙を見ると…



 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 キヨカワミツル Lv1

 男性 人間族(異世界人)

 18歳


 筋力:10

 魔力:8

 敏捷:9

 技量:10

 精神力:13

 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 確かに突出したのは無いけど、全体的に高くないか?バランスの取れたステータスだと思うけど、やはり貴様も俺より魔力が倍有りやがるな!俺下から2番目じゃねぇか!いや、魔力が全てじゃないし?別に良いけどさ、でもやっぱり羨ましいわ!


「全体的に高くて良い感じじゃないですか?僕達の中で判断するなら前衛寄りだと思いますけど、どこでも出来そうですね」


「そうかい?だったら僕は前衛をしようかな?魔法とかは影倉君が良いと思うし、藤咲さんも後衛寄りだと思うし、何より女の子だからね、無闇に前に出なくて済みそうだ」


 一瞬だけ俺を見て、未来を安全な所に配置しようとする意見を出す会長さん。素晴らしいぞ会長!さっき心の中で貴様呼ばわりした事を全力で謝ろう!…心の中で。


「じゃあ俺は前衛寄りの遊撃手ってとこか?敏捷が高いから斥候みたいな感じでも良さそうだけど」


 せっかく敏捷が高いんだ、魔力も低めだし活かさない手は無いな。


「鈴本君。新しい意見として出すけど、君は藤咲さんとペアが良いんじゃないのかい?2人はとても息が合いそうだし、良い連携が取れると思うよ。なにより……」


「藤咲さんを守るのを他人には任せたく無いでしょ?」


 小さい声で俺に囁いて、親指を立てる会長さん、あんたマジイケメンだわ。尊敬するぜ。


「正直に言えばそうですね、清川先輩を信用して無い訳じゃないですけど、未来は俺が守ります」


「そうすると良いよ。早く藤咲さんにも伝えてあげると良いよ」


 それだけ伝えると何事も無かったかのように離れる会長さん。ありがとうございます、会長さん。


「未来、まだ案なんだけど会長さんが未来の守りは俺に一任するんだってさ。そうなったら命を懸けすぎない程度に守るから、よろしくな」


「命懸けじゃないんだ?そこは格好付けても良いんじゃない?」


「命掛けたら怒るだろう?」


「当然よ。和矢が居なかったら私はどうなってたか分からないから、私は和矢を命懸けで守るわ。守られてばかりじゃ嫌だから…頼りにしてね?」


 くっ、可愛いな。百点満点と言いたいが、ひとつ訂正させてもらおうか。


「命は懸けなくていい。でも全力で守ってくれよ?片方だけ助かっても、もう片方は辛いんだからな」


 軽く肩を叩くと未来も笑顔で返してくれる。こっちでも良いペアに成れそうだな。


「鬼道君もあの二人はペアで良いだろう?」


「…そうだな。あれを邪魔する気にはなれんな」


 先輩二人が苦笑いをしているけど、実は仲が良いんじゃないか?バトルジャンキーと高ステータスの会長さん。


「ちょ、ちょっと勝手に話進めないで下さいよ!僕も藤咲さんと組みたいんですけど!」


「「「は?」」」


軽くキャラのイメージを。

和矢:平均的な身長の男子。髪は切り揃えてあり、部活動に熱心に取り組むような青少年。


未来:背は和矢より少し低め。ポニテが出来る程度に髪は長い。少し負けん気がある。和矢の為ならかなり頑張る健気?な女の子。


光:身長は平均的より高め。高スペック人間。

周りへの気配りも出来る。怒ることは滅多に無いが怒らせると……


仁:背は高く、光よりも少し高く、筋肉質な身体をしている。光をライバル視する上、バトルジャンキー。

煙草を吸ったり不良生徒として見られるが根っからの悪ではない。


通:背は低く、普段はおどおどするがスイッチが入ると饒舌。基本的にオタクであり、召喚されたことにとても喜んでいる。実は頭はあんまり良く無かったりする。


アニ:城に仕えるメイド?モドキをしている金髪碧眼の定番とも言えるエルフ族の女性。真意は謎。


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