一文無から始まったんだ・・・。
父の会社は倒産。
すねをかじっていた俺もほぼ無一文に・・・。
今はなんとか家にいていられるが、親が借金をしているのでこの後どうなるかはわからない。
(この5千円をどう使うかがこれから生きていくための切り札!!)
財布の中に残っていた金額は5千円。基調に使わなくてはならない。
その時だった。家のチャイムが鳴り、
「すみませ~ん。宅配便です~。」
という声が聞こえた。
玄関にでてみると、そこには緑色の服を着た気のよさそうな青年が立っていた。
「着払いのお届けものですね。3千9百八十円です。」
「・・・・・・はい・・。」
お金を払う。残金千二十円・・・。
「ありがとっした~。」
くそ、いい顔しやがって。俺のこの窮地も知らずに。
そんなことを思いながら、箱をリビングまで持っていく。
(そういえば何頼んだんだっけ?)
開封・・・・・・・・ダンプラ
(ふおおおおお!!ダンプラかよおおおおお!!!・・・確か今日が届日の荷物が他にもあった気が・・・・)
数分考えた結果は
(よし、逃げよう。)
少年は荷物・・・携帯、財布、多少の食料をバックに詰め込み、家をでた。
数分してたどり着いたのはコンビニ【セブンマート】。
(まずは働かないと・・・。でも今はなんか不景気?らしいし。どうなんだ?)
雑誌コーナー。探し物は求人などが書かれているあの雑誌。
少年誌やファッション誌などを横目で見ながら、見ると・・・
(おっ、あったあった。)
手に取り、パララとめく・・・・パララめくりたいのに・・・
(め・・・めくれない!!!???)
見るとなんとビニール紐でガッチリ固定されている。
(普通こういうのってされてないよね!!?こんな風に!!!??クソッ、不景気だからなのか!!??)
そういって何とか隙間から見れないかと見回してみる。すると・・・
(なんだこれ・・・・なっ!!最低時給五千円だと!!?)
それはなぜか裏面のひっそりとしたところに書かれていた。
ろくに内容も読まずにすぐにそこに電話をかけた。
何コールかしてやっと電話に出てもらえた時は涙が出そうになった。
「すみません!!仕事させてください。!!!!」
その時にしっかり内容を見ていれば・・・そもそもこんなところに電話なんてしなかっただろう。
タイトルでどんな仕事か分かっている人もいるかもしれませんね。
お仕事ができるまであとどれくらい掛かるのやら