悪魔と天使
頭の中で天使と悪魔が議論を交わす。
天使は良心をささやき、悪魔は惑わせてくる。
しかし、その本質は何なのだろうか。どちらも自分の心が生み出した幻想に過ぎない。
ならばその幻想を取り払った先にある、人間の真の姿とは「善」なのだろうか? それとも、「悪」なのだろうか?
悪魔は、悪の言葉を私達に投げかける。
その悪の言葉は、非常に魅力的だ。惹きつけられるような魔力を宿している。
多くの場合、自らから出る悪は自分の欲望に起因している。
だからこそ惹かれ、抗い難いのだ。
天使は、善の言葉を私達に投げかける。
悪の言葉になど耳を傾けずに、すべき事をせよ、と。今あなたが動くべきだ、と。
天使の言葉は悪魔の言葉ほど強くはないが、良心に訴えかけてくるのだ。
悪は欲望から生まれるが、ならば善はどこから生まれるのだろう?
それはきっと同じく欲望からだ。
天使の善の言葉の中には、周りの人にこう見られたい、良い人だと思われたいという欲望が隠れている。
もちろん、それを自覚して善人を演じている人など少ないだろう。
だが、自分の意識よりもずっと深い場所、深層心理ならばどうだろうか。
悪感情も善感情も、深層心理の深い場所で生まれる欲望から形成されると考えれば、それらの本質は同じだ。
つまり、人間には生まれついての善人などおらず、頭の中に棲む天使と悪魔の正体は、悪魔と天使の皮をかぶった悪魔の2人なのだ。
あくまでも個人の意見なので、違うだろ! って言う意見があれば、どんどん教えてください。
いろんな意見がある方が面白いでしょ。