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七つの種族

みなさん。こんばんはそしてこんばんは。

作者の代弁者の紫乃宮綺羅々でぇ~す!


あ、ここは前書きだからね。早く本編を読みたいなら

ササっと飛ばしてねって、言っても今回も早い更新だから

飛ばすまでもなく今回もここで終わりにしまっす!


では、第五話をお楽しみください。それではっ!

 俺はこの種族に対して『種族を世界に託す』のチェックを付けずにそのままにした。理由は単純。『勝手に増えられても困る』だ。


 魔法や職業、武器防具などは増えてもらって構わない。それを使う者がいるからだ。だけど、種族は増えたら増えた分だけ色々と『設定を変えないといけない』事態が起こりうるからだ。いきなりチートレベル程の種族が誕生したら、もうそれだけでバランスブレイカーの称号をかっさらっていくだろう。いや、かっさらっていく。だからチェックをつけない。


 とは言っても、武器でも魔法でもチートレベル程のステータスを持つ『バグった武器や魔法』が生まれたら終わりだけどな。


 最後に『割合』を決める。


「割合か……」

 全部で七種を設定している。その中でどの種族を繁栄させて、どの種族を衰退させるか……


「どうしようかな」

 率直にそう思ってしまう。


 各種族についてノートに軽くまとめてみることにした。まとめてみれば割合をどうするのかの指標になるだろう。



『人類種』は言わずと知れた俺たち人間の事だ。ふつうでふつう。なにも特徴がない。弱者。それ故に脆弱。脆くてひとりではなにも出来ないが、力を合わせれば苦難も乗り越えられる事ができる可能性を秘めた種族でもある。ようはやればできる子種族だ。


『魔物種』はRPGで言うところのモンスターの種族だ。人間よりも圧倒的に強く身体も大きい。しかし低脳で脳筋が多く野蛮。言葉は話せず多種族との意志疎通はほぼ不可能。武器も棍棒ぐらいしか使えないだろう。


『悪魔種』これは上位の種族だ。禍々くて刺々しい黒い羽を生やした天使の対なる存在。狡猾で頭の回転がいい。魔法も使えて言葉も話せる。やろうと思えば交渉も可能だろう。色々な事も可能にする種族。……石仮面を作るとしたらこの種族だろうな。


『霊光種』これは幽霊や悪霊と霧などと言った実体を持たない形態が意志を持った種族だ。故に武器での攻撃は不可能。魔法や魔術的要因を含んだ武器でのみで撃退することが可能だ。神出鬼没でいつどこで現れるかは観測は不可能。


『天使種』天使種は悪魔種と対となる種族。純白の羽根を持ち、光輪を頭上に掲げている高位種族。主の尖兵。高い知識と高位魔法、光具を使いこなしすべてを蹂躙する。


『龍皇種』ひと言で言ってしまえばドラゴン。地を這う龍や空を飛ぶ龍。

山ほども大きい強大な龍も知識と最強を誇るドラコンもすべてこの種族でひとくくりだ。


『精霊種』

 天使種よりも魔法に長けた種族。エルフがもっとも魔法に長けていて、小さく透化羽をもつ妖精もこの種族でひとくくりで対応だ。また魔法の行使のトリガーとなる粒子精霊の『光粒精霊(こうりゅうせいれい)』もこの種族にしておく。


「こんなところか。んんん~~~~」

 誰にでもなくつぶやき、縮んだ筋肉を背伸びでほぐす。


「よし」

 背中、腹部、腕をほぐし終え、割合に戻る。


「これだと……バランスが…… いや、人類はこれくらい……天使はすくなくていいかな……」

 画面上で試行錯誤をして『種族』の割合を決めていく。


 99%の中で七つの種族の割合を決めるのはなかなか骨が折れる。あちらをたてるとバランスがくずれそうだし、あまり割合を多くするとゲーム開始時から絶滅の危機が迫っている種族も現れる。


「これか……?」


 とりあえず俺が考え抜いた割合は……


『人類種』9%

『魔物種』15%

『悪魔種』15%

『霊光種』5%

『天使種』20%

『龍皇種』5%

『精霊種』30%


 こうなった……うん、人類がすでに種として絶滅一歩手前になっているな。


 まぁ、実際にこんな種族がいる世界で戦争が起きるものなら人間なんてあっという間に絶滅に危機に瀕するだろう。周りが強敵だらけだし、勝ち目なんて見えない。きっとムリだ。霊光種と龍皇種を5%にしたのはそもそもこのふたつの種族は希少種だ。うんそうしょう。霊光種なんて現れれば天災レベルでのダメージだし、龍がそんじょそこらにいたらどんな種族も生き残れない。


 そしておなじみなっている『世界に託す』のチェックがある。


 一応読んでみる。


『割合を世界に託すを選択すると、現在設定されている割合から、大戦や時代の節目、年数によって種族の割合が変更されます。チェックされないままですと設定された割合で増減なく種族は存命可能です』


 チェックはなしでいい。これで決定!


 そう判断して、割合確定のボタンをクリックする。

 いろんな種族が増えたりしたらなんか面倒だしこれでいい!


 これで一通り設定は終わった。次は主人公キャラ作成かなんかかな?


「よし。次はなんだ?」


 と、思ったが画面に表示されたのは意表を突く文面だった。


「世界の名前……」


 画面には『世界の名前を決めて下さい』との文面が踊る。


「名前か……」


 地球のような名前を入れろって事か?


 考えて考えてキーボートに手をかける。


 『ユグドラシル』


 北欧神話に出てくる巨大な樹の名称。全ての七つの種族を内包する大陸の名前にはあっているだろう。これで決定だ。


 ユグドラシルの進化を許可しますか?


 決定をクリックした直後にこんな文面が出てきた。


「進化……?」


 また、いまいちよくわからない設定が出てきた。進化? 許可?


 ハテナアイコンがあったのでカーソルをあわせる。


 許可を選択されますと、世界が年月とともに反映、衰退の繰り返しを行います。この繰り返しによって設定された項目が失われたり、さらに発展する可能性があります。


 進化……この進化ってのがゲームにとってどういうシステムかはわからないけど、なんか面白そうだったので許可にチェックをいれて決定。


 次に表示された文面は『これで世界変換に必要な全ての入力は終わり準備は整いました。すぐに世界変換プログラムを起動しますか?』との文面だった。


 テストプレイもイベントもプロジェクトやマップ、テキストも作ってないのに起動してもいいのか?


 疑問が湧くがすぐに蓋が閉まる。


 だってこれは『ゲーム』だから。気に入らないなら『作り直せばいい』作り直せないなら『作らなければいい』そんな気持ちがふつふつと沸き上がり感情が俺を包んでいく。


 だか、俺はその後に続く『悲劇』にまだ気づかないでいた。もっとよく考えていれば……もっと深くまでこの『プログラム』を警戒していれば……なにも『変えなくて』よかったのに。この時の俺はなにも気づいて異なかった。




 『起動する』を選んだ瞬間、パソコンの画面が目を開けられないほどにまばゆい強い輝きを放つ。




「ちょっ、まぶ……!」



 光に驚いたひょうしにイスから転げ落る。


「なんだ……」


 光り輝くディスプレイから、光何かが飛び出して俺の頭上を通過していく。しかもかなりの数だ……その光は形を成している。



「0と1……?」


 そう、光は荒いドットような0と1の形をして画面から飛び出している。


「な、なにが……」


 衰えることない0と1の光は俺の部屋を照らしながらどんどん現れては飛去っていく。


 流れる滝のようにどんどんと流れ、コップから水がこぼれるように勢いよく溢れ、まるで鳥のように素早く飛去っていく。


「……」


 不覚にも綺麗だと思ってしまった。止めなければならない、わかっている。脳がヤバいって訴えている事はわかっている……


次話へ続く

こんばんは、間宮冬弥です。

まずは、この稚拙な作品を最後まで読んで頂きましてありがとうございます。


第五話です。たぶん10話くらいで終了する予定なので残り五話となります。

折り返しですね。

……まあ、予定なのでもしかしたら話数が増えるかもしれませんが……


それでは、引き続き第六話をお楽しみください。

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