世界の変換
みなさん。こんばんはそしてこんばんは。
作者の代弁者の紫乃宮綺羅々でぇ~す!
もうおなじみだけどここは前書きでっす!
本編を読みたいならさくっと飛ばしてね。
で、まさかもう、再会と再開できるなんてわたしは嬉しいよ。
それにしても今回は早い! 早いね! 間宮冬弥
死んじゃうの? 心配だよわたしは。
イヤ大丈夫かな? ゲームソフトのブ〇ッド〇ーンか地〇防〇軍を買おうかどうか
悩んでいるくらいだからね!
では、第二話をお楽しみください! それではっ!
「以外と簡単だな」
そんな感想をつぶやいて次は職業の項目をクリックしてみる。
職業には『職業名』『魔法の使用』『特技の使用』『装備武器』『装備防具』『職業ランク』『項目追加』といった項目が並ぶ。
「職業……ジョブみたいなもんか?」
ひとり納得して、『う~ん』と唸る。思考をして考えて、息を吐いて『勇者』をとりあえず設定してみる。
『職業:勇者』『魔法:可能』『特技:勇者の光』『使用武器:剣』『装備防具:鎧・盾・小手・脚具』『職業ランク:上位職』『追加項目:なし』
これらを設定して下にスクロールして決定を押す。
「えっ……! マジ?」
画面には『設定不可』と表示され、さらに補足情報として……
『勇者』は神が選定し、人々が選び、時代が生むものなので設定不可です。また、『神』・『魔王』・『天使』・『悪魔』・『破壊神』・『魔神』も職業設定不可項目となっております。ご了承ください。
と、書かれている。まさか、勇者が設定できないなんてちょっとショックだ……
また、ひとつ首を傾げ唸り、考える思考を巡らせ走らせる。
『職業:剣士』『魔法:不可』『特技:剣の煌めき』『使用武器:剣』『装備防具:小手・脚具』『職業ランク:下位職』
自分で言うのもなんだけど……平凡な職業に落ち着いてしまったな。時間をかけて考えて考え抜いたつもりだったけど……
設定し直すのもなんだからこれで、決定を押してみる。
『剣士』を新たな世界の職業として設定しました。
と、画面に表示された。
「おっ」
今度は無事にできたようだ。よかった。
「ん?」
設定終了画面の下になにやらチェックを入れるところがある。
「……」
読むとそこには『設定された職業からの派生を許可しますか?』との一文が添えられている。
さらに注訳として『一度設定されますとすべての職業に適用されます』との文も付随している。
「職業の派生?」
意味が分からない? 職業の派生? 派生ってなんだ? 上位職? いやいや職業設定の欄にランクがあったはずだ。
「派生……」
よくわからないけどとりあえずチェックして設定を終える。
その後に……
魔法使い・吟遊詩人・導師・薬師・召喚士・魔剣士・商人・騎士・黒騎士・錬金術士・魔銃使い・侍・忍者などを設定した。
「ふぅ~こんなもんか?」
マウスから手を離し、両手をあげて背中を伸ばす。
そのついでにスマホの画面時計を見るとすでに午前二時を過ぎていた。
「もう二時!?」
あっという間に時間が過ぎていく。この『世界変換プログラム』を遊び尽くすには時間が足りないな……
せっかく設定したけど、しょうがない。もう終わりにして寝るか。
そう思って、フラウザのバツアイコンへマウスを動かそうとした瞬間、
「おおうっ!」
バツをクリックしようとした瞬間に突然、画面に別のウィンドウが現れたのだった。
驚きのあまり変な声をあげてちゃったけど、別ウィンドウには『現在の世界変換設定を一時保留』と書かれている。
「現在の世界変換設定を『一時保留』?」
よくわからないけど、どうやらセーブができるらしい。
だけどひとつ疑問なのは『保存』じゃなくて『保留』ってことだ。
疑問が残るけど、どうせなら最後までやりたい思いがある。なので『現在の世界変換設定を一時保留』をクリック。
『記憶再構成呪文を生成してください』と画面に表示されて、その下に四つのブロックボックスが見える。
「記憶再構成呪文? ふっかつのじゅもんみたいな言い回しだな」
この四つのボックスに数字やアルファベッドを打ち込んでパスワードを作れってことだな。
とりあえず適当な四桁の番号を入れて、決定のボタンを押した。
「保留期間は二年間です……この設定状態が変化せず二年経つと強制的に世界変換プログラムを強制実行します、か」
まぁつまり、二年間は保存されて、なにもしないで二年経つとそのままその世界設定でプログラムが実行されるって事か。でも……『消去』じゃなくて『実行』……
なにか腑に落ちない言い回しの文章だけど、もう真夜中の二時だしなんだか眠い。それに二年も保管期間がある。
そんな安心感からか俺は、お気に入りにブックマークを登録して改めてウィンドウの右上にあるバツボタンをクリックしてブラウザを閉じた。
◆
「おはよう。父さん、母さん」
「おはよう」
「うむ」
朝の挨拶。
朝起きて着替えて食卓につき、テーブルに並ぶ朝食に目をやり、父さんをみた。
いつもの事だが父さんは相変わらず新聞を読み、表情が見えない。母さんは母さんでいつも通りに火事をこなしている。
スクラングルエッグに食パン。それにコーンポタージュが並び、テーブルの隅にはバターやマーマレード、イチゴジャムなどのパンを彩る調味料が並ぶ。
『今週はパンが多そうだ』と思いつつ、コーンポタージュを口に付ける。
「牛乳飲む?」
「まだいいよ」
そう母さんに返し、もうひとくちコーンポタージュを口に含んだ。
そろそろか……?
「勉強ははかどってる?」
「うん。問題ないよ」
珍しく母さんから発信か。
「いい大学に入れ。そうすれば将来は安泰するからな」
「わかってるよ。そのために精一杯勉強してるんだから」
「ならいい」
いつもいつも同じ会話。毎朝毎朝、毎晩毎晩顔を合わせれば『勉強しているか』や『テストはどうだった』とか俺の成績の事ばかり。口を開けば『いい大学入れ』や『学年順位は何位なの?』とかそんなのばっかであきあきする。
朝食を抜きにしてさっさと学校に行きたいけど、父さんがそれを許さない。しっかり食べないと頭が回転しないとかそんな理由だ。別に食べなくても回るっての!
さっさと朝食を食べて、さっさと学校に行くためにパンを手に取りささっとかじりついた。
◆
「休憩時間も勉強? 少し休んだら?」
「予習はしておきたいんだ」
「ふ~ん、頭いいってのも大変だね」
「そうかな?」
「そうだよ。イケメンなんだしもったいないよ」
「イケメン? 俺が?」
「気づいてないの? ふぅ~ん。もったいな」
クラスの女子とそんな会話をして、その女子は友達の元へと行く。
「予習はしたくてしてるわけじゃないけどね……」
そんな事をつぶやく。本心は家でゲームをするためだ。夜は唯一の俺だけの時間。その時間を勉強に割くわけにはいかない。もちろん父さんや母さんには勉強していると言ってる。じゃあ夜勉強しないならどこでするか。学校と図書室、図書館しかない。スノーバックスやタキーズでもできるけど二時間が限度だ。それ以上勉強していると店員さんにやんわりと『出て行け』といったニュアンスを含んだ声かけをされる。マムトナルドならなおさらだ。
自分の欲望のためだけで青春を棒にふっている。そんな感情が芽生えては枯れて勉強にいそしんでいる。
俺にとってはゲームは青春以上に青春だ。もし、成績が落ちてゲームを取り上げられてしまったら俺はダメになるかもしれない。その恐怖とゲームに対する欲望だけで勉強している。成績上位をキープしている。おかげで今のところゲーム機は取り上げられていないし、禁止もされていない。自分の頭の良さに感謝するほどに。
そして……待望の、待ちこがれた夜が更ける。
次話へ続く
こんばんは、間宮冬弥です。死にません。
まずは、この稚拙な作品を最後まで読んで頂きましてありがとうございます。
連続投稿もかなりひさしぶりです。この勢いに乗って書き切りたいと思います……
飽く迄思いますなので……あまり期待しないでください。
では、引き続き第三話も読んで頂ければありがたいです。
それでは失礼します。




