湖の女神(オリジナルストーリー)
とある森の中、一人の少年が木を切りにきていた。
少年「地球温暖化とかオゾンがどうのこうのとか〜あ〜木こりもつらいなー」
などとぬかしていた少年は石につまづき、少年の手に持っていた斧は森の湖まで転げ落ちた。
すると湖から女神が出てきた。
女神「そこの少年、あなたが落としたのはこの金の斧ですか?それとも銀の斧ですか?」
女神は転がってる少年に尋ねた。
少年はすくっと立ち上がりこういった。
少年「は?プラチナの斧だけど?」
女神「え?」
少年「金でも銀でもなくプラチナですよ!なに価値下げようとしてるんですか。」
少年「はーこわいわー」
少年の言ってることはもちろんうそである。
しかし、女神は混乱した。
(え?木だよね?絶対木だよね!?)
女神は、あたまの中で混乱していたが冷静に対処しようとした。
女神「プ・・プラチナ!?ぜったいうそでしょ?」
少年「証拠は?」
女神「しょ・・証拠!?」
女神「えっと・・あっほら!これ!」
女神は慌てながらも湖から少年の落とした木の斧を取り出した。
女神「これあなたのでしょ!」
すると少年はこう口にした。
少年「あれ〜女神様〜いま〜その斧がぼくのっていいましたー?」
女神「あ」
女神は、気づいた。
こいつ、はめやがったと。
しかしもうすでに遅く、少年のペースは止まらなかった。
少年はにやりと笑みを浮かべながらさらにこう口にした。
少年「てことはー女神様はいまぼくの斧だと知ってて隠してたってことですよね〜?」
女神は、はめられてることに気づき反論しようとしたが、それに気づいた少年は、すかさず自分のペースでしゃべりだした。
少年「でも女神様〜ぼく実はもう一本斧をおとしてるんですよ〜」
女神「え!?」
そして、少年は可愛らしい笑顔で語りだした。
少年「さっきの木の斧を隠し持っていたのは許してあげますよ。」
少年「なのでもう一本のプラチナの斧を返してください!」
女神「は!?」
もちろん少年の言ってることはデタラメであるが、女神は強く言い返すことが出来なかった。
女神「あ、あなたの斧は、この木の斧だけでしょ?」
少年「証拠はあるんですか?」
女神「しょ・・証拠?」
女神は考えたが、いくら考えても証拠などなかった。
少年「証拠もないのにひとを疑うなんて、ひどい女神様だな〜」
少年「そもそもほんとに女神なんですか?」
女神「す…すみません」
女神「いちおうこれでも女神です」
少年「えー信じられないなぁ〜」
少年「女神様なら斧を隠してても許してあげたんだけど〜女神さまじゃないならただの泥棒じゃないですか〜?」
女神「ほんとすみません…」
女神は今にも泣きそうだった。
少年「女神のくせに人の物を盗んで、あげく人の事を疑うなんて〜ひどい女神だな〜」
女神は言い返すことが出来ず、涙を浮かべながら謝った。
女神「ずみまぜん…。」
少年「まあいいですよ。疑ったことも許してあげます。」
少年「そのかわり、プラチナと木の斧は返してもらいますが、追加で金と銀の斧ももらいますね」
女神「え…そんな…!」
少年「なにか?」
女神「い…いえ…。」
女神はすでに言い返す気力もなかった。
女神は、金と銀の斧とそしてプラチナの斧をわざわざ生成して少年に渡した。
少年は重い荷物を持つように(よっこらせっと)と口にしながらこう言った。
「じゃあ、また来ます」
女神「もうこなくていいです!!!」
全力で叫んだ女神は、そう言って湖の中に帰っていった。
そして森を後にする少年はこう呟いた。
【計画通り】