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届け、私の60秒!  作者: kiko // (詞..若月夢)
2/8

2.放課後、その①



午後になっても気分が悪くなることもなかったので、私は放課後の部活にも参加することにした。

制服のままだがバッシュを履けるのが何よりもたまらない。足を入れて穴に靴紐を通して締めているだけなのに顔が緩んでしまうのは、仕方がない。


経験者なら理解出来るはず。現役の時は放課後になる度に憂鬱になったあのチャイムも、ひとつ時を離れてみれば何故か愛しくなっていく。

きっと体育会系あるあるなんだと思う。バスケから離れた私がバッシュ履いてニヤニヤするのは。


私が体育館に入るに当たり、バスケ部の顧問から厳しく言われ続けられてることがある。


1.絶対に練習には参加しない

2.ボールに触らない

3.声を張り上げない、走らない


これらを必ず守ると誓った上で私は見学を許してもらっている。

だからテクニックをカラダで教えてあげることは勿論、熱いコーチングをすることもない。まぁ当然っちゃ当然だ。私は選手であってコーチではない。

とにかく私は邪魔だけはすんなと。そんなとこ。


上のギャラリーから部活を見守ることにした。


時間が来れば誰に言われることなく、皆自然に練習に突入する。

ランニングから体操、フットワーク。上から見てると、フットワークだけでも個々のスキルの良し悪しが面白いようにみえてくる。


単純なものだけ挙げてしまえば。


上手い者程先頭切って手を抜かず。

下手な人間程後尾で力緩めて手を抜く。


フットワークはフルコートを使い、一種を往復で行いこれを何種も加えてトレーニングする。

ダッシュ、シャトルラン、アスレチックラン、ステッキング、カンガルージャンプ、サイドステップにバックステップetc…

やり方は割愛だが、総じて言えること、それは地味だし疲れるしつまらないんだ、これが。


上手い子=レギュラー、又はベンチ陣。

下手な子=ベンチ外。と、ざっくり分けるとする。(勿論ベンチ外が一概に下手と決め付けてはいけないのだが、あくまで一般論として、何の感情も込めずに仕分け対象としてだけど)


例えばフルコートダッシュ。上手い子らは前列に入り、フルコートを普通に走り切る、当然なんだけど。

ただこれが前列が終わりゴール付近に人が集まりだすと、ゴール前にほんの何mかだがスペースが出来てくる。すると後列の子らはゴールまで走り切らず、その手前何mかのスペースで足を止めて終わってしまう。後ろになればなるほど前列よりもだいぶ手前でゴールだ。


たったの何m、ではある。

でもこの何mの差、そしてつまらないフットワークに取り組む姿勢は必ずこの先、結果がはっきり出てくる。


三年生はやる気のある人間しか残っていない。

二年生で後列で手を抜いてる子は手遅れだ。後輩いびりさえしなければそれでいい。サトちゃんを始めマネージャー陣に目を光らせるように言ってある。


一年生はさて、何人消えるかな 笑。

少なくても、あの子達4人は夏休み前には辞めるかも。今年の一年生は20人来たけど引退まで生き残るのははてまた何人かなぁ。5人…いればいいか。

なんとなく目をつけてるのは三人。あの三人は強そうだわ。基礎練だけでも一歩出てるのは分かるし、夏の大会でも試合に出れるだけの力は充分ある。


そうなると二年生を含めて他の子達は、このスーパールーキーちゃんをどう感じるのかな。


ぶっ潰してでも勝ちたいか。

一歩引いてどうせ自分は下手だからと下手同士で仲良しこよし?なら残念。同じ世代にこんなにいいライバルいるのにね。


もし、私だったら…


「ーお前ならどうする?」

「…うわっ!センセ」


いつの間に私の横に顧問のカトちゃんが気配を消して近づいていた。


「お前から見た今の部はどうだ」

「…」

どうって言われても…

「…」

「変わってないから安心しました」

「…」

「自分が外れてこう、ただ眺めるだけってのも悪くないです」

…良くもないけど。

「そうか」

「上から見てるとコーチになった気分ですね。もっとあんな練習させたいとか、あいつには別メニュー追加とか、底上げ計るべきかなーとか、サトちゃんからも毎日動画送ってもらってるし、ずーっと考えてますよ。バスケのこと」


「ジヤニーズの乳首思いながらじゃねーのか」

「‼︎‼︎」


コイツ!なんでそれを⁈


私が生粋の乳首マニアだということを。しかも、ジヤニーズ事務所のアイドル限定だというものまで。


「お前の変態っぷりは部内でも有名だぜ?」


「センセだって女の子のおっぱい好きでしょが!タブレットのいっちゃん奥にガイジンさんのエッチなヤツありましたよ?あれはセクハラです」


私も反撃に出る。

どこがいいんだ、あんな乳癌みたいに腫れ上がった乳。

当然削除したが。


「ありゃ男のたしなみだ」

「私だって女のたしなみです!言っときますけどその辺の男には全く何の興味もありませんから。私は…早くバスケがしたい、それだけです」


「それ聞いて安心した。練習は参加させてないし、見てるだけじゃ辛いかなって思ってな。まぁ…最悪辞めても文句ないけど、な」

「辞めませんよ。クビになんない限り。もう夏の大会だけでしょ?時間もないし、コートには戻れないと思うけどみんなの花道見送るのが私の役目だから。その為にもガード陣にはもっと頑張ってもらいたいし」

「気になるか」

「なりますよ、そりゃ。あとは一年生も。まだ全然ヘタだし何人もつのか分かんないけど、もっと色々教えてあげたいし」

「一年前のお前からはまるで想像つかない言葉だな」


「え」


「あの頃のお前は周りには興味を示さなかった。選手としては申し分ない位、完璧なプレーヤーだったが」

「…」


「1年の時からそうだった。とどろきを抜いて1年では誰も相手にはならず、2年生相手でも同じガードならお前に勝てる奴は居なかった。だからお前は3年のレギュラーにいつも噛み付いて挑戦していき、みるみる内に3年も引きずり下ろして、そしてレギュラーだ」

「…必死でしたからね。1年にとって3年生と触れ合えるのは一学期だけですから。早く追い付きたいでしょ?」

「そうだな。今の2年、1年にもそれくらい根性あればお前に頼らずにいけたのかもな。三原みはるの代わりはそうそういないさ、お前の抜けた穴はそんだけデカイ。でもお前のそのハングリーな姿勢がお前自身を孤独にさせたのかもな、と俺は思ってる」

「…」


「お前の興味は自分より強い奴に勝つこと、バスケをすることのみだったお前にとって3年が引退した後は轟と一部の2年のみとしか練習しなくなった。轟はポジションの違うお前とやって飛躍的にアップした。部の中でもあいつは下級生ながらも頭角は出た、性格もあるからな。だが、バスケしか興味のなかったお前は部には一切目をやらなかった。内輪揉めしても、仲間が付いていけずに途中で辞めても何も関わらなかった。部のなかでもいつからか三原は特別と感じるようになった。何せその時には男バスの奴らと朝練で勝負してたくらいだからな。孤独だったと思うよ、いい意味でも悪い意味でも」

「…」

私が、孤独…


孤独だったのかも知れない。

思い当たる節はある。


私はバスケが大好きで、東京五輪の日本代表になりたいという夢があった。

中学時代には二回、地区予選を突破して都大会、関東大会にも進出している。そのおかげもあってだと思う。私に私立高校から声が掛かり迷うことなく今の高校へ進学。


それは自分の夢にも一歩近付けた気もした。


新天地で日々、強くなりたい、上手くなりたい、試合に出たいし、活躍したいって思いの中で練習してたからOne on Oneでは必ずと言っていいくらい3年の先輩かミワちゃんとしかやらなかったし、3対3の練習では毎回ミワちゃんとチームを組んでいた。彼女は背も高いし、強い。なので近い将来、つまり3年の引退後は私とミワちゃんはレギュラーになることを確信していたから、今の内に彼女と息を合わせたいとの考えあってって訳。


生意気、なのかも知れない。


でも私は実際夏の大会では3年を差し押さえてレギュラーになれている。本来のポジション“ガード”ではなく“フォワード”としてだけど。言ってみれば私の技術はフォワードでも充分通じてしまうという事だ。


だからといって天狗の気には至れない。


レギュラーになれても試合で勝てなきゃデカイ顔なんて無理。デカイ顔するつもりもないけど。

負けても明日の勝ちに繋がる為、特に負けた日は録画した動画をいつまでも観てたりもした。


勝つには偶然もあるけど、負けにはそこに必ず理由があるからだ。と、ある漫画に書いてあった。

その漫画の受け売りじゃないけど、動画を細かく見れば敗北の原因が分かるかもしれない、同じ負けだけはしたくない。

みんなに押し付けたりはしない分、私1人でずっと探して、そしてもっと練習する。

あんまり自分では言いたくないが。


努力した、つもり。


ただ、周囲はどう感じていたか、調子こいてるとか、生意気とか、天狗って思っていただろう。


ひがみ、やっかみ、冷たい視線もハンパなかったし陰口なんかもかなり叩かれた。


つまりは嫌われてる、と。


私は全く気にしなかった。

相手にする気も起きなかった。


同じ目標の下、頑張っていく仲間を生意気と見下すこと自体ナンセンスだし、そうゆう連中は大概練習に付いていけず脱落する者ばかりだ。だからいちいち反応する理由もなかったし、私は何も考えず部活に没頭した。


私はそれくらいバスケが好きだった。

でもー


バスケットボール部が好きだったかどうかは分からない。


高校三年間の部活動。もうすぐ夏の大会が始まり、そこが私達3年生の引退試合だ。勿論私はこんなカラダだし、出番はないけど。

ただ、こんなんでも高校三年間のバスケに対する想いは溢れん程語り尽くせるのだが、部の思い出となると驚くほど記憶が少ない。


例えば同級生が部を辞めると切り出してみんなが励ましたりしても、私は無関心だったし、後輩から悩みや相談も受けた事も無い。反対にサトちゃんやミワちゃんは随分部内でもモテていた。人望の差だなー。

夏や冬の合宿なんかでも夜とかに恋バナは勿論、ガールズトークなんて参加したこともない。


そういえば、去年の合宿で男バスの後輩君から告られたこともあったが、今となってはそれが誰だったか顔も思い出せない。


ミハル先輩みたいなサイボーグに惚れたのが運の尽き、なんて一年坊が陰口叩いてたなー。その通りだわ 笑。


だいたいサトちゃんやミワちゃんと仲良くなれるまでかなりの時間があった。今でこそ“サトちゃん”“ミワちゃん”“ミハル”(私だけまんまだけど 苦笑)の仲だが仲良くなる前は“安里さん”“轟さん”“三原”で呼び合ってただけに、なんか不思議に感じる。


バスケに仲間は必要だ。


だけど友達という意識は薄かった。ぶっちゃけ満足な試合が出来ればメンバーは誰でも良かった。それは、その試合に私が出場しなくても不満は無い。


だから今日みたいな練習で後輩らがフットワーク少し手を抜いたり、雰囲気がだらけた時に喝を入れたりもしなかった。

部のなんちゃらで、一度かなり揉め出した時もその主張に参加もしなかった(場には居たけど)。


人見知り、サイボーグ、バスケだけが好き過ぎる余りに周りが見えない。故に私はセンセに孤独と言われたのだろう。


「センセ」

「うん?」

「なんで私をクビにしなかったの?」

「…」

「…」

「…」


「私、スカウトだよ?入試もパスだったし(正確には英語のみ受けたが)バスケの為にこのガッコ来たのになんで私、まだ居れるの?ダメだって分かった時、最悪退学も覚悟したよ。マネージャーもやらせて貰えないし、見学だって毎日出来る訳じゃない。ガッコ休む時だって度々あるし。ねぇ、センセ。なんで?」


はっきりいって、今の私はバスケ部には必要の無い人間だ。

協調性ゼロでも選手の内は良かった。

結果を出していたからだ。

でも、病気になり更に怪我も重ねてしまった私は役に立たない人間になってしまった。

不治の病ではないけど病院で“バスケは無理ですね”と宣告された時の絶望。

ミワちゃんにタンカ切った時も、いつかきっと諦めず希望はある、と言い聞かせたのもあるが自分が一番“もうダメなんだ”とも理解している。

バスケ部は私が抜けても変わる事はない。

いつも通りの練習してるし、いつも通りの試合もしてる。

私が現役の時、部員が辞めても部員が1人辞めた、ただそれだけだった。そしてそれは今の部もそうなんだ。


私が選手ではない。ただそれだけ。


ガッコ側だって編入とか勧めてもおかしくないのに、未だに私は空気の様にバスケ部に今も居る。

それはそれで嬉しいのであるが…


怖かった。

聞きたくないのに口が突いてしまった。


「センセ!」

「…」

「…」

「お前、退部届け、俺に出したのか?」

「え」

「…………。頼ってんだよ、結局なんだかんだでお前に。クソの役に立たないお前にみーんな頼ってんじゃねーのか」

「センセ」

「辞めるんならさっさと辞表持って来い」


センセはそのままギャラリーを去った。

私は何も考えたりもせず、またボーッと下でやってる部活を見ていた。




ワタシ ハ サカナ

アナタ ハ コノシキリ ノ ムコウ デ ワタシ ヲミテル

テ ノ ノバシタサキニ アナタ ハ ワラッテ

ワタシ ノ ナミダ ハ アワデキエル

ワタシ ハ サカナ

でも

あなたは魚じゃない

この硝子が私とあなたとの距離。窓でもなんでもないこのただの硝子。

とどのつまり

恋も糞もありゃしねぇ




「わんこっ」

「センパイ!」

休憩時間になると私はコートに戻っていた。

「見ててくれました?」

「うーん」

チームではひとつ浮いていた私ではあるが、最近自分でも変わったとひしひし思う。


「姿勢、悪いなぁ。多分テーピングだと思うけど、こう切れ込む時にヤッてる足から出すからバランスが一瞬崩れてた。オフェンスはまだいいけどディフェンスは更に半歩遅れてる。わんこは、今やってるペースが10なら7くらいまで落とすべきだよ。足、ちゃんと治して横の動き強化してみなよ?」

「センパイ、そこまで見てたんですか?ありがとうございます!」

「いーえ」

自分でも変わったこと、それは少しだけ解放的になった、ホントに少しだけど。


「センパイ、あたしはどーすか?」

「…練習ふざけて手を抜いてる奴は知らない」

毒も吐くけど。笑

「…」

「私はどうでもいいんだけど、カトちゃんの目はゴマかせないよ?」

「スイマセン…」

「やる気あんなら毎日2kmのランニング追加。あとは自分で考える」

「は、はいっ!」


皮肉にもチーム離れて、チームを考える様になった。チームメイトを見る様にもなった。


チームを考えチームの事が気になり出すと、サトちゃんが毎日送ってくれる動画にも変化が起こる。だんだんと返信する際にも言葉数が増えてきた。今では毎日家で送られてくる動画をノートに日記として記録して部員一人一人動きとかも、チェックするようにしてるくらいだ。


動画を見始めた頃は同じ女バスのメンバーでさえ名前も分からない子もかなりいた。それが月日が経てばメンバー全員、カラダの隅々の動きまでお見通しにまでなった。ちょいキモい話だが 笑


例えば今私が話し掛けたこの子、わんこ。(名字、犬飼→犬→女だから犬子→わんこ)2年でポジション、ガード。私と同じポイントガードで筋がいい。相手の反応を一歩先に読める力が優れてるからか、特にディフェンスは素晴らしいものがある。試合でも相手の速攻を幾度も潰してるのを見たし、私達の後はおそらく彼女中心でいくのは間違いない。ただ、今は足首を軽く捻ったみたいで、オフェンス、ディフェンスとも若干バランスを崩している。


今は問題無くても、公式戦では上に行けば行く程若干の崩れが致命的になったりもする。この子は怪我だけが心配。怪我の怖さは分かってるつもりだけに。

まぁ、こんな感じでメンバー全員のコンディションは理解してますわ。


「よぉ、1年生」

私は1年生にも声を掛けるようになっていた。


「もう慣れた?練習はラクショーかな」

へばってる1年集団にわざと笑顔の皮肉。彼女らは共に顔を見合わせ苦笑いしながら“大丈夫ですー”と言いながらも疲労は隠せていない。


「ほら、あれ見てみ。あのデカイ女(笑)あの轟センパイさ、君達以上にさっきまで走りまくってたのになーんで休まないでフリースローやってると思う?」

「…」

「…試合中はさ、楽な時間なんてないじゃん。そんで一番疲れてる時にフリースローやることで試合中と同じ状況を作ってイメージしてるの。彼女はね、1年生の時からずーっとあれやってるんだよ。君達と同じ1年生の時からずーっと。だから強いし、上手い。ーもったいないじゃん、あんな最高のお手本が目の前に居んのに。休憩時間に休むなとは言わない。頑張り過ぎて怪我したら意味ないし、私の知ったこっちゃないことでもあるけど…せっかくの休憩だからさ、ただくっちゃべってボーッとするより何かひとつ学べること見つけるといいと思うよ。あ、ほら、同じ1年のあの三人。もうコートに戻ってる。ゴールはもう満員だけどキャッチボールだけでも違うんじゃない?」


私にここまで言われれば腰の重い牛も動かざるを得なくなる。

とぼとぼ歩いた1年と入れ替わりにフリースローをやり終えたミワちゃんが来た。


「お?」

「おつかれさま」

「もうヘトヘト」

水道から溢れる水をじゃぶじゃぶ飲み込み、一息終える彼女。


「顔、笑ってるし」

「しんどいからゆがんでるだけ」

ミワちゃんにタオルを渡して彼女はそれを一拭き。廊下の窓を開けて風に当たる。

今日は暑い。

それでも運動した後の風はご褒美だ。がんばった者が得られる快感。

ミワちゃんの横顔が眩しく、羨ましくも見えた。


「もうすぐ始まるね」


私も窓を開けて風に当たる。

…ぬるい。

こんなぬるい風がご褒美だなんて馬鹿げている。こんなぬるい風のくせして…懐かしい。


「始まるな」

もうすぐ始まる夏の大会、インターハイ。勝っても負けてもこれがラスト。私達3年生にとって最後で最大の生き残り戦。春の大会の実績のおかげでシード権を獲得し地区予選は準決勝からの出陣だ。

このトーナメントを勝ち抜けば決勝リーグへ進出。リーグの優勝校のみが都大会の切符を

貰える。 全国大会は更にその先だ。


「私ね、敢えてキャンセルしたんだから」

「ん?」

「アラシのコンサート!リーグ戦の日、被っちゃった大事なチケット、キャンセルしたの。途中でこけてヒマにさせないでよ」

「アラシは1分で完売したって聞くぜ。下手な嘘つくんじゃねーっての」

「ー…信じてるから」

「…」

「勝ってね」

「ヤレるとこまで、な」


風…ホントぬるいや。










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