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第五話 図書室の静寂

 とりあえず学校に戻った達也は、図書室に向かった。

 まずは洗いざらいなんでもいいから海藤成実のことを調べろと言われたからだ。

「海藤成実の貸し出し履歴は……と」

 司書さんにも許可をもらって、パソコンで調べてみると、なんとも不可思議な書物が出てくる。

「『清和学園の歴史』『清和学園歴代校長』『私立学園の七不思議』『清和学園のミステリー』……」

 そんな本がこの図書室にあったことだけでも十分驚愕の事実なのに、それを借りていた女生徒が行方不明というのも無視できない事実だ。

「……」

 とりあえず、由香に連絡したほうがいいかもしれない。

 そう思った達也は、とりあえず携帯電話を手にとって、由香に電話をかける。

「あ、もしもし?」

「進藤か? 今ちょっと学校の図書室にいんだけど、それが……」

 そして、達也は全てを由香に話す。ただ、真実をそのまま。

 由香も、何も言わずにただ黙って聞いていた。


「……うん。まあそんなところだろうと思ったわ」

 思いがけない由香の言葉に、達也は驚く。

「何か、わかったのか?」

「うん。こっちでもね、大体調べがついてきたの。というか、今海藤成実の家にいるわ」

 さらりと当然のことのように言う由香に、達也は内心あせった。

「え、それって不法侵入じゃ……」

「大丈夫よ。こっちだって馬鹿じゃない。だてに守護者やってるわけじゃないんだから」

 達也がそんなことを言うとは心外だ、と言うように由香は自信たっぷりに言う。

「ふん、それで、なんか見つかったのか?」

「ええ。今あんたが言った本みたいなのがこっちに大量にあるわ」

 由香は、少し声をひそめた。


「海藤成実の部屋の本棚に、びっしり本が並んでる」

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