表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/17

第三話 街頭の静寂

「……」

 達也が黙って携帯電話の画面を見ていると、由香がイライラしたように覗き込んだ。

「ちょっと、海藤成実について少し分かったから……ん?」

「あっちょっと……これはその……」

 あたふたと言い訳を考えている達也をじろじろ疑わしげに見ながら、由香は言い放つ。

「今更他の人に連絡して私をどうにかしようなんて考えない方がいいわよ」

 どうやら、2人の思考は完全にずれていたらしい。

「違うって。あ、それより乙葉にこのこと教えた?」

 すると、由香は軽蔑するように達也を睨んだ。

「何言ってんの? 今さっき私は情報聞いたばかりなんだけど」

 そういえばそうだった。

「じゃあ……なんで乙葉が知ってるんだ?」

「知らないわよ。それより、海藤成実のことで分かった事があるのよ」

 由香は急いで携帯電話を取り出した。

 どうやら、達也が乙葉と喋っていた間、由香も誰かと喋っていたららしい。


「……あ、もしもし? さっきの件についてなんだけど。うん。それそれ。……あーうん」

 電話の相手と喋りながら、由香はサラサラとシャーペンでメモに走り書きをする。

「……んじゃばいばい。ありがとう」


「何? 何がわかったんだ?」

 達也が少し怒ったように言うと、由香は言った。

「海藤成実のこと。このごろは、よく街をふらついてたらしいわ。それだけじゃなくて、少し妙な事も分かってきてるの」

 由香は、眉根を寄せて考え込んだ。

「妙な事?」


「海藤成実は、何かを企んでたらしいの」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ