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幻想の運び屋  作者: Seven dayS
 旧序の章  運び屋のハジマリ
6/42

到着からの………


修正番になりまぁす。



後話と連結したので、結構長くなってます。




「さて、まず最初にシートベルトという安全装置がそこにあるので………これをこうゆう風につけてください」


「こうですか?」


「はい、そうですね」


さて、向かうとしますか。

途中に絶対、問い詰められるな………まあ、良いか。


~~~~~~~~



「はい、ここです。」


「……………ずいぶんと大きな屋敷ですね。」


俺はあのあと、いろいろと車内で質問攻めに合い、こってりと搾られていた………変な意味じゃないよ?

まあ、事故やハプニングが全くなかったのが不幸中の幸いだが。



「で、この荷物は何処に運べば良いんですか?」


「ちょっと待っててくださいね。」

と、咲夜さんは言い残して門の前まで歩いていく。

門番に許可でも取るのだろうか?



……しかし、俺の考えは遥かに外れ……

とんで~もなく、俺は度肝を抜かされることになる。


俺が門の方に視線を向けると、そこにはチャイナドレスを着た女性が居た。


うん、流石こうゆう所の門番。無駄に微動だにしない。



しかし、咲夜さんは怪しい笑みを浮かべながらその女性に近づいていく。

正直、やられたら震え上がって動けなくなりそうだ………………



そして、そのまま口を開いた。


「は~い………

起きてくださ~い。」


は!?


あんなに普通な感じに目を見開いて寝れる奴がいるのか!?


と、上を向いて考えていた俺は………ずらした視線を急いで再び門に向ける。


すると………


「あんギャァァァ!!」


とんでもない悲鳴が聞こえた…………


うん、俺は何も見てないし聞いてないさ。



うん、悲鳴なんて聞いてないし……血の激流?なんてみてないさ。


うん、オデコの部分にナ「お待たせしました。」



「あ、ああ………

あの人は大丈夫なのか?」


「妖怪だから大丈夫です。」


それは、違うと思う………



と俺は、いろいろと思ったことがあったりしたが………言ってしまうとこの世にいられなそうな気がしたので、それを全部心の中で飲み込んだ


うん、流石腹黒メイド……コワイね。


「誰が腹黒ですって?」


え?


「冗談ですよ。 ついて来てください。」


いや、流石にタイミングが良すぎて冗談に聞こえなかったぞ。

本当に声には出してないのにな……





~~~~~


「ここに置いてもらえれば………」


「はい、わかりました。 」


あの後、館の中の食糧庫に案内をされて今に至る。



「あ、速めに終わらせるんで待っててください。」


終わったらいろいろと渡す物もあるしな………



~少年、作業中……~


「はあはあはあ…………

待たせてすみませんね。」

「別に私は大丈夫で!?」


「?」


「ちょっと………待っててくれませんか?」


何故か突然咲夜さんが慌ただしくなった………な。


何かあったのか?


「別に大丈夫ですよ。

自分のことは気にしないでください。」


「ありがとう。」


そう言うと、咲夜さんはその場から消えた…



『能力か?』


まあ、そうだろうな。


『転移系?』


そしたらさっきの門番は何だった?

投げる動作も無く突然ナイフが刺さってたぞ。


何か違う。



『じゃあ、空間系?』


てか、空間系ってどんなのだ?




「う~ん…………」

俺は、咲夜さんの能力が何なのか凄く気になってるようだな。



いや、なってますけど………ね。






~~~~~~~


とある部屋にて………


「お嬢様、本気ですか?」


「ええ、本気よ。」


「じゃあ、なんで………」


「面白いからよ。」


「へ?」


「だから、彼が自体が面白いからよ。」


……………


………さっきから20分くらいか?

咲夜さんはまだ戻って来ない。


何か重大な事でもあったのか………?




と、

俺はこれから降り注ぐ『災難?』いや、出来事にも気が付かずに感じなく…

今日出会った人のことを暢気にも心配していた。



そう、暢気にもね…………



〜〜〜



「ああ、咲夜さんは……

まだ、戻って来ないのか………」


あれから約一時間くらいが経過したけれども………

咲夜さんはあれきり戻って来ていない。

やはり一大事な事でもあったのだろうか?


………あと、立ちっぱなしで疲れてきたなんて言うのは余談だ。


てか、本当に大丈「お、お待たせしました!!」


「のあぁ!!」


うわ、び、ビックリした…………



アンタの能力が何かは知らないけどさ………

それがあれば暗殺とかやり放題だね、ホントに。



「随分とお待たせしてしまいました………」


「いや、これ以上長い時もあったから……… 大丈夫さ。」


あの、例の滞納者の時だよ………でも、あれより前のことだけどな!!


あの時は最終的にお札が飛んで来たり、スペカが発動したりと、殺されそうになったりして………散々だったな。



「あ、あの………よろしいでしょうか?」


「あ、ああ。 悪いな。」


てか、咲夜さんの口調がまた変わってますよ………いわゆる『仕事モード』ですか?


まあ、俺にも仕事中はこうだからそうだろうけどな………比べるな?


いや、それは人の好き勝手でしょ。



「お嬢様、客をお連れしました。」


「へ?」


えっと、さっきまで食糧庫の前に居たはずだよな?


じゃあ、今なんで俺は「お嬢様?」


………あれ?

どうした?


「ちょっと、お待ちください………」

そう言って咲夜さんは部屋の中に入って行った………のだが!!


「お嬢様!! 人に客の案内を頼んでおいて………お嬢様は一体、何をやってるんですか!?」


「だって………」



……………


「だってじゃないです!! お嬢様はこの家の当主なんですから少しは自覚を……… 」


「咲夜? 鼻からアレが出てるわよ………」


「あ、すみません。」


一体なんなんだ? この家は………



いや、この屋敷は…………




~~~~~



「では、中にお入りください。」


「ああ、どうも。」


お嬢様……ね。


俺は、あの時の待ち時間からようやく部屋の中に案内され………

まあ、一安心したと言う事。



てか、お嬢様=当主で良いんだよな?


さっき咲夜さんが言っていたし。


俺が部屋の奥に進むとそこには………


「ようこそ、紅魔館へ。」


と、言う…後ろに黒い羽が付いた少女が居た………



う~ん………

コウモリのような羽に鋭い犬歯………


あれは間違いなく……俗に言う『吸血鬼』だなぁ。

俺、幻想郷に来てから初めて見たよ『吸血鬼』。


「はじめまして。 自分は人里で運送業を経営している上松 光と申します。」


ここは、ちゃんと礼儀良くしておこう。


「あら、礼儀が良いわね。 私を初見の人は良くナメてかかって来るんだけど………」

確かに、こっちに来たばかりな人やこっちの非常識的な常識を知らない人々は………彼女を見れば、最初のうちはナメてかかるだろう。


『最初』だけはな。


『吸血鬼』自体の能力はかなり常識的にも高い事はご存知だろうが………

その中でも彼女はひとつの名家の当主。



そこら辺の奴らとは格が違う。

…多分。


「では、貴女のお名前を教えてもらえないでしょうか?」


「ふ、良く分かっているみたいね………

良いわ、私の名前はレミリア・スカーレット。

種族は「吸血鬼ですよね?」……そうよ。」


そして、ここ(幻想郷)では一般的な『常識』など通用はしない。


………つまり、妖怪などを筆頭とする人外種族は、容姿と年齢が結び付かないのだ。

そう、彼女のように。


(彼女が何百年生きているなど知るよしもないが………)


今、何故突っ込んだのかは気分的な物なので、特に理由はない。

それこそ礼儀とかがヤバい?

大丈夫、大丈夫。

そんなことで突っ掛かるような程気は短くないだろうから。



「では、レミリアさん。 貴女は何故自分のような物をここへ呼んだのですか?」


とりあえずここで人外と関わって生活し、生き残りたいのなら、初対面なら自分を下に下に下げて対応する。


これがまず必要となるだろう。


この世界に『ヒト』のプライドなど気にしている暇などないのだ。ただし、一部を除くが………


だから、さっきはちょっとやってみたかっただけだって!!



「う~んと………

貴方を見た時に興味を持ったから……だわね。」


いや、今の詰まり方は何か違う。



もしかして、彼女は俺の何かを知っているのか?


もしや、彼女は俺の能力を知っている?



俺の能力は誰にも公表していない。

だから、本当は『誰も』知らないはずなのだ。

ホントの能力の名は誰も知らない。何かカッコイイだろ?




「そんなに警戒しなくて良いわ。

私は貴方について何も知らないし………」


「?」


「貴方を取って喰おうとも思ってないもの。」

そりゃあ、それは貴女の対応を見ればわかります。

もし貴女が俺を喰おうと思って呼び出したのなら、貴女のような妖怪の類なら誰でも変な違和感が漂いだすからな………


まあ、『ヒト』の中にある警報が鳴り響くと言った方が良いか?



「はは、それは喜ばしいですね。」


とりあえず、俺は今回、彼女と笑って話す事にしよう。



うん、そうしよう。


…………いや、何だか気持ち悪がられるかもしれないから…やっぱしやめるか。


じゃあ、どうする?




「?」


「何でもないですよ。」


やっぱし、仕事モードで良いや、疲れるし。




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