運び屋の休息時間…… 5
「それで、今日は何の用なんだ?」
「そういえば、そうだったわね………」
おいおい…レミリアは対談したいが為にあんな無理はしないのはこっちもわかっるんだからしっかりとしてくれよ………
でも、人里であんな騒ぎを起こすくらいだから今回はかなり重要なんだろうよ。
「そうね……今日は良い物が手に入ったから貴方をよんだのよ。」
良い物………ね。
なんだろうか?
まあ、レミリアが考えていることなど、俺には想像も出来ないがな……
「そりゃあ、楽しみだな。」
「ふふ、まあ見てなさい。
咲夜。」
「なんでしょうか、お嬢様。」
出た、出たよ………
「例の物を持って来てくれないかしら?」
「承知いたしました。」
………………ふう。
「今、咲夜に例の物を取りに行かせたから少しだけ待っていて。」
「わかったよ。」
例の物………ね。
『例の』とつくとかなり気になるよな?
俺は、基本的にそうなるぞ。
〜〜〜〜〜〜〜〜
「それでさ… ひとつだけ聞きたいことがあるんだけど。」
俺には、気になることがひとつだけあるんだ………
「何かしら?」
「………この間、俺が倒れた次の日に咲夜さんが問題発言をしただろ。」
「…確か、そうだったわね。」
そう、これ………
「あの後、レミリアは咲夜さんに何かやったのか?」
うん、やっぱりききにくかった……
もう言っちゃったけど。
「………はあ。
期待した私が馬鹿だったわ…」
はあ!?
何故、俺はレミリアに呆れられなければいけない………
聞きたいことは個人個人で違くなるだろ、普通。
十人十色って言うし。
「いや、なんでそんなに呆れてる?」
「はあ…………なんでもないわ…」
「お嬢様、例の物をお持ちしました。」
「ご苦労様。 下がって良いわよ。」
………やっぱり、分かっててもなれないうちは心臓にわりぃ…てか、慣れたら何かマズイ気もするけどさ……
で、質問ははぐらかされた気がするけど、例の物が出て来たから………別に良いか。
「で、その例の物って言うのは……
その箱の中に入っているのか?」
レミリアの前に置かれているのは……
「それってさ………まさかこの間の異変時に俺が命懸けで運んだ箱?」
「ええ、そうよ………
でも、中身は完成しているから重量は前よりもあるわ。」
中身は完成している?
一体、レミリアは俺に何を渡す気なんだ?
「そんなに警戒しないで良いわよ。
これは、この間のお礼に渡すような物だもの。」
はははは…………じゃあ、気にしないでおいた方がいいな…
何か気に障ったら後が後で大変だからな………
「じゃあ、開けて中身を見ても良いか?」
「ええ」
レミリアは、何故だか機嫌が良さそうであり…
綺麗な笑みを浮かべていた…………
まあ、機嫌が良いなら良いでそれ以上にやりやすいことはないんだけどな。
おっと、これは本音だ。
「じゃあ、お言葉に甘えて。」
俺は、そう言うと………
目の前の箱に手をかけた。