風邪を引いた運び屋
修正、連結版です。
季節は梅雨………
ジメジメとした季節は運び屋をやってる身としても、冬の次に嫌な季節なのだが………
その季節の梅雨や冬それよりも嫌な物が俺にはあった………
〜〜〜〜〜〜
うん~と………
普通に今日も仕事をしなきゃいけないんだけど………
ああ、身体が怠い………
重い………
頭が痛い………
…………寒い………
これだけキーワードを出せばわかるだろうが…
まあ、簡単に簡潔に言おう……
つまり、俺は風邪を引いたみたいだ………
〜〜〜〜〜〜
ああ……… 結構きついな………
倒れるまでは行かないけど…………
俺はこの言うことが効きにくい身体を何とか動かし、仕事の準備を始める………
こうゆう時は朝食をちゃんと食わなきゃならないんだろうけど………
食欲はないしな…………
なるべく速く終わらせたい俺は、とりあえず軽トラの鍵を持って倉庫に向かった………
正直、語る気力は持ち合わせてないから……勘弁してくれ………
〜〜〜
まず、
倉庫に来て、宅配先を見た俺は………本当にがっかりした!!
「今日の配達先は……酒屋に八百屋。そして○○さんに○○さんに………。
そして、人里のそとは滞納者と……鬼畜メイドの所の吸血鬼だな………」
なあ、これを見たらさ………
正直、投げたくならない?
愚痴と言うか、その人たちの陰口が湧いて沸いて止まらないんだけど………
まあ、仕事だから当然投げないけど………さ。
さ、最後にあの二人三人と会って金を出させたり、逃げ切らなかったりしなきゃならないんだぞ!!
何?
かなり………
いや、儲かるけどさ………
嫌な物は………
いや、こうゆう時はかなり嫌なんだよ!!!
「おじさん、注文票どうりの包丁だけどさ…… これだよね?」
今、俺は魚屋に注文された包丁を届けている。
体の調子が悪いのは上手く悟られないようにしてはいるが………
やはり正直、かなり辛い………
「おお、そうだそうだ…… 本当に毎回助かるね。」
「まあ、それじゃ!!」
「次も頼むよ!!」
よし、あと二軒………
………あとは滞納者ととんでも屋敷の紅魔館………
疲れる…けど頑張らないとな………
俺は、とりあえず自分の頬を叩いて葛を入れると………
「よし!!」
軽トラに乗り込んだ。
〜〜〜〜〜
その頃の某所………
「ふふふ…………
咲夜……」
「何ですか? お嬢様。」
「夕方に客人が来るわよ………」
「はあ………
やるのも良いですけど、今度はちゃんとしてくださいね………」
「ふ、私を誰だと思ってるの?」
〜〜〜〜
「霊夢?? ガタガタ震えてるけど大丈夫か?」
「ま、魔理沙……… や、奴が来るわよ………」
「 誰?」
「だ、だから……… あ、悪の化身よ………」
「あ、悪の化身!?」
「そ、そうよ………………」
「で、どんなのが来るんだ?」
「軽トラよ………………」
「何だ………
アイツの事か………」
〜〜〜〜〜〜〜
「へっくしょん!!」
ああ、本格的に来たかな…………?
本人はどんな事が待ち受けているかも分からなければ………
どうゆう風に言われているかも分からない………
当然の事なんだとは思うが………
この場合になると………
流石に少し可哀相になってくる………
人里の外の神社へ繋がる道………
それは、現代のようにアスファルトで舗装されている訳でなければ、砂利が敷き詰められている訳でもない。
そして、全く整備に手をつけてない訳でもなく………
昔のような平らに土が固められた道なのが神社へと繋がる道だ。
しかし、晴れていたり………曇っていたり、長く雨が降っていない時は良い。
がな、雨が長く降り続ける梅雨になると………
「ああ、ハンドルが取られる!!
うっとうしい!!」
と、言うような現象が起こるのだ………
勿論、四駆(4WD)なのにだ………
「おいおい……… 昔の二駆じゃないんだぞ………」
おもわず、そんな言葉が漏れてくる………
「全く、だからアイツの所に行くのは嫌なんだ………」
まあ、これが本音だけどな………
いや、客として嫌な面もあるが………
ホントに途中の道のりが嫌なんだ…………
しかし、体調が悪いからか………愚痴は出るし説明はあまり良くないし……
やっぱり休んでた方が良かったか?
〜〜〜〜〜
「よいしょ……… まったく今日のアイツは簡単に金を払ってくれるか?」
そんな、ことを呟いたからって………簡単に払ってくれるとは限らない………
いや、払ってはくれないが………
「今日の荷物は包丁にまな板………え?」
なんと……今回の注文は着払いではない………
いや、俺の目の錯覚じゃ………「ホントにアンタは……… 私だってたまには払うわよ。」
たまに、たまに………かよ!!
いや、普通に払ってくれよ………
「わかった、わかった…… 今日は何も言う気力がないからこれで行かせてもらうぜ。」
「わかったわ。 てかそうしなさい。」
何か割とあっさりだなぁ………
そんな感じに俺は神社を割とあっさりに終える事が出来た………
が、これから……あの難所が残っている。
居眠り門番、鬼畜メイド………
そして、我が儘当主………
何か、ホントに厄介な場所だな〜………
とりあえず、愚痴っていても拉致があかないので届けるとしよう。
どうせ現実から逃げられやしない……
幻想郷だけど………
「咲夜、夕方くらいに客人が来るわよ。」
「まさか…………」
「まさかのまさか。 そう、この間の彼よ。」
「それで、どうしますか?」
「今回も中に入れてちょうだい。
でも、面白そうね………」
「面白い事…… ですか?」
「その内にわかるわ。」
〜〜〜〜〜〜
今日は雨が幻想郷に降り止むことはなく降り続け、道には大きい水溜まりが出来はじめた夕暮れ時…………
「ああ、雨がうっとうしいな〜!!」
一人の少年は、その中をここ(幻想郷)では物珍しい物に乗って目的地へと運んでいた。
「ったく、ハンドルがとられて危ねえ……」
彼の名前は上松光。
そして彼は、外生まれの外来人である。
「てか、目の前がぼやけるな………」
彼の仕事は運送業。
通称『運び屋』と言われている。
また、彼の仕事は商業の中のでは要であり、彼は運ぶ者の『流通』の要を支える一員だ。
「はあ…………はあ………」
そして、今の彼は体力が限界に近い…………
〜〜〜〜
ザ〜………………
雨は降り止むことを知らないように降り続ける………
ザ〜…………
門の前に居る私のことを嘲笑うように………
ザ〜…………
うわ、流石に咲夜さんを怒らせたのはまずかったな………
まさか、濡れても着替えるのに館に入れないとは………
鬼畜過ぎる………
今、変な奴が来たら………めちゃくちゃエロい目で見られそう………
ブゥ〜ン!!
何か来た!?
私は一応、臨戦体制にはいグサッ!!
「ア〜!!!」
「何、客人に臨戦体制に入ってるのよ!!」
そんなの、聞いてない………
「とりあえず、貴女はそこで寝てなさい。」
ひ、酷い…………
〜〜〜〜〜〜
「うん、………あ!!!」
キキィイィ!!!
あ、危ない………
てっきり、紅魔館に突っ込むかと………
「あんぎゃ〜す…………」
「え?」
後略………
「とりあえず、今回の荷物はここにある三箱ですが……
よいしょ!!
何処に運びます?」
「えっと、そしたらまた食糧庫に頼むわ。」
「了解しました。」
とりあえず、さっきのあれは気にしないでくれ…………
〜〜〜〜〜〜
「よし、ここだな………」
ドサ!!
荷物を置き終えた俺は、食糧庫を出て………
館の出入口へと歩き出した。
が、やはり………
「ちょっと待ちなさい。」
目の前に彼女が立ちはだかった………
てか、そんなに……アイツは根に持ってるのか?
「は、はは………
今日はマズイんで帰らせて欲しいのですが………」
「何がマズイの?」
「それは、たい………」
しまった………
目眩が………
「だ、大丈夫!?」
「く………… う………」
ダメだ………
今回は流石にヤバいな…………
〜〜〜〜〜〜
「今日はマズイんで、帰らせて欲しいのですが…………」
「何が、マズイの?」
ホントに何がマズイんだか………
ただたんの言い逃れでしょうに………
「それは、たい…………」
彼は、その瞬間………
突然、地面に倒れた………
「だ、大丈夫!?」
私が声をかける………
が、返事がない………
これは、マズイことになった………
〜
「ふ、ふふ………
ふふふ………
さて、今日は逃げられないわよ。」
少年は今、何を思うのか?
今回は大変なことになった………
まさか、まさか……風邪を引いていてここで倒れるとは……
お嬢様ももう少し面白がって見てるのではなくて、警告をしてほしい………
彼のおかげで
仕事が増えた……
仕事が………
「ったく…………」
結構、意外に頑張ってるじゃないの………
ガチャ
「どう? 咲夜。落ち着いたかしら?」
今回私の仕事を増やした原因の私の(ry
「さ、咲夜? どうしたのかしら?」
チッ……………
「いえ、だいぶ落ち着いて来ましたよ。 お嬢様。」
「咲夜……… 時間を止めても当主の目の前で舌打ちはしないでちょうだい………」
チッ………
聞こえてたか………
「何の事でしょう?」
「………………まあ、良いわ。」
「それでは、彼をどうしましょうか?」
「はあ……… それは、前に言ったように落ち着いたら帰らせてあげなさい。」
「?」
あれ? そんなことは………
「これは命令よ。 咲夜。」
「はい、お嬢様。」
〜〜〜
「ふぁあ〜あ………」
あれ?
知らない天井だ………
「目が覚めたかしら?」
あれ?
「あれ? みたいな顔をしているわね。」
昨日の記憶は定かじゃあないし、突然ここで寝てたら驚くさ………
「昨日の配達後にアンタが突然倒れたのよ………」
Oh…………マジでか………
「そりゃあ、悪かったな………」
「まあ、あのわがままお嬢様も今回は『落ち着いたら帰らせてあげなさい。』って言ってたから別に良いわ。」
何か、咲夜さん………アンタはいろいろと苦労してるんだな。
「何か、いろいろと苦労してるんだな………」
ガン!!←壁を殴った音
「いろいろじゃないわよ!!」
え、ちょ………突然どうした!?
「あれだけじゃないのよ!! あのわがまま幼女は!!」
あの、アンタは一応従者でしょ………
いくらストレスが溜まっているからって言い過ぎじゃ………
「例えば(ry」
ダメだ………
もう何を言っても今のこの人には通用しない。
「はいはい………」
〜〜〜〜〜〜〜
「はあ………はあ…………
少しスッキリしたわ♪」
あの、聞いてる人のことを考えようよ。人のこと………
てか、主人がいるこの館の中でそんな事を言って良いのか?
「大丈「咲夜…… ちょっとこっちに来なさい…………」はい………」
(^_^;)
「で、気分が良くなってたら帰っていいわよ。」
「ああ、じゃあそうしてもらう。
ありがとな。」
「ふふ……… ふふふ………」
うん、今回の当主は何も言わないで気にしないでもおく………
「じゃあ、それでは。」
とりあえず、俺はこの気まずい雰囲気から逃れることにした………
〜〜〜〜〜
人里への帰路についた俺………
昨日は最終的に倒れるとは思いにもよらなかったな………
「はあ……… 誰か従業員を雇うか、あんな時は休業日にするかしないと次はマズイな………」
まあ、運転出来る人なんか外来人に限られるから難しいんだけどな…………
さらに、儲けも持ってかれるしね………
いや、事業の拡大が望めるのか?
……………まあ今、考える事じゃあないか。
まあ、一つだけ言えるのは、
また、ひとつ人生的には良いような経験をした俺だった…………