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新緑騎士団  王都No.1人気の騎士団に男装して潜入し、生き別れた兄を探します  作者: 北村 清
第三章 新緑騎士団の見習いの見習い

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見習い生活四日目の夜と五日目

その日の夜。


フロルは北館の資料庫へ忍び込んだ。今日の昼に見た例の資料がもう一度見たかったのである。

例の資料は、東側の本棚の一番右上の棚にある。何故知っているのかというと、フロルがここまで資料を運ぶよう指示されたからである。


ランプの灯りを頼りに棚に近づきフロルはくだんの資料を手に取った。ポケットから、リーリアに渡された新緑騎士団員の以前の第一隊の人達の名前が書かれた紙を出し、ふむふむと見比べる。


既に除隊した人達の名前の横には✖️印がついている。

いまもこの騎士団にいる12人の人達の個人情報を写しておかないと。


フロルは隣の棚にあった白紙の羊皮紙を取り、12人の名前を探して、そして羊皮紙へその情報を写し始めた。


翌日。


その日も朝から、古い資料の写本をやらされた。

始まる前にアレクが皆に指示を出した。


「羊皮紙の使用量と在庫に一枚誤差が出ていた。諸君。羊皮紙というものは、たとえ少しくらい書き損じをしても間違えた場所を削ればまだちゃんと使用できるのだ。だからたとえ書き間違ったとしても無断で捨てないように。」


怖っ!


羊皮紙を一枚ちょろまかした犯人のフロルは鳥肌がたった。この人、在庫数をそんなに厳しくチェックしているのか⁉︎

神経質そうな人だなあと思っていたけれど、この人本当に神経質だ。

大雑把でズボラで、細かい事を気にしない自分とは絶対会わないタイプだ。

この人が自分の兄弟だったら嫌だなあ。とフロルは思った。もしも兄弟だったとして。一緒に住むって事になったらストレスで胃に穴が開いてしまうかもしれない。

そう思った。

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