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恋焦がれ月夏に願うは誰が為か  作者: 月乃夢理
恋焦がれ月夏に願うは誰が為か
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プロローグ

なんか書いてみたいなってなったので頑張ります

やはり、マイナスとプラスをかけるとマイナスが勝ってしまう。

起きて早々、世の真理を一つ知ってしまった。

1週間前に好きな曲をアラームにした、いいや、してしまった。

憂鬱である起きるという行動と好きな音楽これらをかける。すると、憂鬱が勝つ。尚且つ好きだった音楽も憂鬱に汚染される。

数学とは日常生活においても正しかったのか。なんて考えながら、朝の憂鬱に侵された作業をこなしていく。



勉強を強制されていた冬が明け、第一志望の高校への初登校日。入学式はなんとなく過ぎ今日から本格的に新生活が始まる。新しい環境への一抹の不安と期待で胸が締め付けられるような感覚が自分を襲う。

ふうと長く息を吐き、キッチンへと向かう。慣れた手つきで簡単な朝食を作り、テーブルへと運ぶ。そのまま椅子に座り、朝食を食べる。朝のルーティンを淡々と淡々とこなしていく。


朝のニュースで自分には到底関係のない都心部の情報を無心に見ていく。一定の時刻になったとき、ニュースのマスコットキャラが元気に言う。


『行ってらっしゃい!』


その言葉に励まされながらすくっと立ち上がりテレビを消し、玄関へと向かう。

「行ってきます」

まだ光の当たらない廊下に自分の声だけが響いた。



山に囲まれ、コンビニもスーパーもない田舎の街、月山町。特徴といえば、山の上にある神社、月ノ河神社くらいしかない。

少子高齢化、過疎化、日本の問題のいくつかが起こっているこの町には高校はない。

そのため高校に行くためには隣町まで行く必要がある。もちろん自転車でだ。

バスがあるにはあるが、便数が少なく朝の便の時間は登校には早すぎたり遅すぎたりと向いていない。

やはりこの町は現代社会に置いて行かれている。

しかし、朝6時の山々を自転車で走り抜けていくのは嫌いではない。

透き通るような空気。木々の落ち着く匂い。葉が揺れる音。それら全てを駆け抜けていく感覚が胸を躍らせる。

ふと東の空を見上げると、まだ薄い光を放つ太陽とその上に浮かんでいる 〝三日月 〟がこの町を見守っていた。

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