第二話 お掃除機能付エアコン
カタログを見て気になったのが、お掃除機能だ。
必要か、こんな機能?
我が家の古いエアコンは、室内機の下からフィルターを引っ張り出して、それを水道で洗って干す。
それで完了なのだ。
そもそも、エアコン清掃を業者に依頼すること自体、ちょっと理解出来なかった。
自分でやればいいのにと。
それが根本からの間違いであると、すぐに理解することになった。
再び、家電量販店に向かった。
エアコンコーナーには、この前の店員さんはおらず、私は店員さんが声を掛けてくるまで、そのまま目当ての機種を眺めていた。
すると、あるエアコンが目に入った。
そのエアコンは、中身が見えるようになっており、部品もそのまま再現しているようだ。
「何これ?」
何と言うべきか、フィルターを下から引っ張り出して、水道でじゃぶじゃぶ洗って終わりというような、そんな中身では無かった。
フィルターが、上の方にあるのだ。
私は比較的に背が高く、いざとなれば高い所などどうにでもなるのが自慢だったが、これでは脚立が無いと手が届かず、掃除も出来ない。
しかも、他にも色々とあり、つまりは細かいのだ。
私は、軽いパニックに陥った。
店員さんが居たので、私は色々と質問をぶつけた。
色々と専門用語も交えて説明してくれたけど、要はフィルター掃除が楽に出来るのか出来ないのか、それだけが気になった。
どうも、素人が手を出していい箇所と、まあ大丈夫だろうという箇所があるようだ。
結論から言えば、エアコンの清掃は専門業者にお願いするのが、一番間違いないということが分かったのだ。
いつからだ?
いったい、いつからそうなった?
だいたい、私が今使っているエアコンは、言うなれば平べったい構造になっている。
しかし家電量販店に見本として置いてあるエアコンは、どいつもこいつもやたらと前に出っ張っている。
形状が、根本から違うのだ。
いったい、いつからそうなったのだ?
結局、お掃除機能付きのエアコンを選択した。
省エネ性能もまあまあであるので、これで妥協することにした。
しかし、話はこれで終わりではなかった。
これからが、本番だった。