表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミストライフ  作者: VRクロエ
ミール編
84/226

シャクスト戦を見直して

前回の続き?

 潜入に関する話し合いが一区切りつき、次は戦闘に関しての反省に移行していた。

 戦闘とは言ってもマクワヤードは死んだためこれ以上の情報共有は必要ない、ヤカサスに関しては情報が出きり、再戦することになっても問題なく勝てるだろうと結論付けられた。

 結局問題になってくるのはシャクストなのだ。

 全員で死力を尽くして戦いあと一歩のところまでは追い詰めることが出来たとは思う。実際、ほんの少しでも何かしら好転するきっかけさえあれば勝てていたはずだ。

 だが、いい感じに進んでいた戦闘でも、シャクストが最初から本気を出していたら俺とフィオンは確実に負けていただろう。


「次にシャクストと戦う時は戦力割り当てをもう少し考えないとな」


 フィオンも俺と同じ考えを持っており、考えるように言った。

 あの戦闘で見直すべき点をまず挙げるとしたらやはりここになる。


「だけどシャクスト以外の王がいたり、厄介な異能者がいた場合はどうするの?」

「今回俺とミシェでマクワヤードを仕留めることが出来たが、向こうにもまだまだ戦力がいることを想定しないといけないんじゃないか?」


 シャクストは自身たちを五芒星と呼び、ミストライフ同様組織として動いていると言っていた。

 その全容は把握出来ていないが、フィオンがこれまで集めてきた情報からは漏れている人物も確実にいるだろう。

 それだけではない、王は4人なのに対して五芒星と名乗ったことから、王と並びたてる人物が1人いることが予想できる。


「総力戦もある程度は考えておかなければならないが、そう簡単に王を複数相手にすることは無いだろう」

「ここに攻められたりしない限りはそう都合よく集まっていることはないってことか」

「そうだ。未知数のシェダの異能が怖いくらいだな」

「話を少し変えるけど、シャクスト以外の王と戦闘になった場合、今回ほど厳しい戦いになるのかな?」

「それは無いだろう。私が掴んでいる情報から考えても、正面からぶつかり合った場合一番強いのはシャクストだ。厳しい戦いになることは間違いないだろうが、今回のように正面からであればシャクストよりかは楽だ」


 そう断言したフィオンは、それから各王達の異能やそれを踏まえた相手の戦闘スタイルの予測、さらには現時点で分かっている五芒星のメンバーを話していく。

 五芒星という組織が出来ると知る前までは戦闘になる可能性がある場合にその都度説明を受けたが、4王が明確に組織化したのであれば、王に付く人間が予想から外れる可能性もあるからだ。

 現時点で分かっている構成メンバーだけでも俺達調査班の3倍程の規模だ。

 その中には異能者もいれば、異能を持たないがそれに次ぐ戦闘力を持っている人物であり、今回相手が3人だから誰も死なずに逃げることが出来たが、あと1人でも多ければどうなるか分からない。


「はっきり言いて戦力が足りない状態だな。欲を言わなくても後1人か2人調査班にメンバーが欲しいところだ」


 俺とアロマが入ってミストライフの戦力もそれなりに上がってはいたのだが、やはり6人というのは相手が相手だけに厳しいものがある。

 だが、俺とアロマが加入したこと自体フィオンは以前に本当に運が良かったと言っていた。それを考えればメンバーを増やすことは簡単なことではない。

 キャロルがここにいないのが本当に悔やまれる。


「当面は戦闘はなるべく避けて仲間を探すことに専念しよう」

「その間出来るだけ俺達も強くならないとな」


 戦闘の内容に関していえばそれ程何か反省することがあるとは思えない。

 単純に俺達がもう少し強ければ何とかなったのだ。

 まだ上を目指せるところ。俺で言えばシャクストがチラッと語った俺がまだ使えない能力について。

 他にどういったことが出来るのか、今はまだ検討がつかないが鍛錬の中で見つけていくしかない。

 フィオンもあの時はまだマフラーを十全に使いこなせていなかったのもあり、まだまだ伸びしろがある。

 アロマは単純な対人スキルを磨き、地力を高める必要がある。

 イルミアは火力だろうか? 決定打に欠ける感じがする。

 トアンとミシェは自身が持つ特殊武器を使いこなせるように。ミーアの異能で強化したことにより、使いこなす難易度は飛躍的に上がったが、極めれば2人の腕であれば異能者にも十分対応出来るだろう。

 シャクスト戦を見直し、鍛錬の方向性も決まったのなら、後はそれを実行するだけだ。

 今回ほど大きな動きはしばらく控えるようなので、その間に出来うる限りのレベルアップをしよう。


「数か月はこんな感じか? 次の動きに関しては様子を見つつ、なるべく早く決めておく。準備する時間は多い方がいいだろ?」


 前まではそれほど準備する物は無かったが、今はミールがいる。行動に合わせた付与した道具があれば便利だろう。


 一通り話終える頃には夕食の時間になっていたので今日の所は鍛錬はなしだ。

 明日からある程度無理をしてでも何かを掴めるように頑張ろう。

VRくん「敵の情報の殆どぼやかされてんじゃねえか!」

VRちゃん「楽しみは後に取っておくものよ」

VRくん「しばらくは鍛錬になるって言ってたが、実際次の動きまで何話くらいなんだ?」

VRちゃん「鍛錬は基本端折られるからすぐよ!」

VRくん「どうせラクリィが新しい能力を使えるようになっても、何の説明もされずに端折られるんだろ?」

VRちゃん「勿論! 良く分かってるじゃない。 さて次回! 『名前の齎す意味』 お楽しみに~」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ