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ミストライフ  作者: VRクロエ
レホラ王国編
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今後の動き

 イルミアが帰ってきた次の日、俺達調査班のメンバーは訓練場に集められていた。

 フィオンはこれからの動きについて話しておくと言っていた。


 しかし何故話し合うのにこの場所なのだろうと思った。

 一応、こういった話をするときのために会議室のようなものもあるらしいのだが・・・・・・。

 不思議に思っているのは俺とアロマだけのようでトアンもミシェもイルミアも何も思って無さそうだ。


「なあ、何で俺達は会議室じゃなくてここに集められているんだ?」


 流石に気になったので聞いてみた。

 が、3人とも何故か首を傾げはっきりしない。

 どういうことだろうと答えを待っていると最初にミシェが答えてくれた。


「んー、そう言われるとなんでだろう? 調査班でだけの大切な話があるときは毎回ここだから別に今までなんとも思わなかったなぁ」

「そうだな・・・・・・まあ、いいんじゃないか? 俺達調査班には会議室よりもここの方が合ってるしな」

「――――――確かに」


 まあ、特に理由はなさそうだった。


 もしかしたらフィオンには何か考えがあるかもしれないから、来たら聞いてみようと思っていると、丁度よくやってきた。


「全員集まっているようだな」

「なあ1つ聞いていいか?」

「ん? なんだ?」

「調査班の話は毎回ここに集まってるらしいが、会議室じゃない理由って何かあるのか?」

「いや? 特に無いぞ」

「そうですか・・・・・・」


 深読みした俺が馬鹿みたいだった。


「全く、なんだ急に。―――――――まあいい。とりあえず始めようか。イルミア前に」


 何事もなかったかのようにフィオンは話し始めた。

 前に出るように言われたイルミアが3歩ほど前に出てこちらを向く。


「一応ラクリィは少し話したがアロマとは初顔合わせだ。なので自己紹介から」

「ん、イルミアスネ・ラフィナ。イルミアでいい」

「わたしはアロマ―――――――アロマ・メリユースだよ。よろしくイルミアさん!」

「さんはいらない、イルミアでいい」

「なら遠慮なく。わたしもアロマでいいよイルミア!」

「ん、よろしくアロマ」


 アロマは最初家名まで言うか時若干迷ったようだが、隠さず明かすことにしたようだ。

 別に言わなくてもすぐに王族だとはイルミアも知ることになっただろうが、最初から明かしておけば余計なことは起こらないだろう。


「俺はラクリィだ。よろしく頼むイルミア」

「ん、よろしくラクリィ」


 イルミアはアロマと同じように返事をしてくれる。


 相変わらず表情に変化が殆ど無く声にも抑揚が無いせいで、感情をイマイチ読み取れないがきっと歓迎はしてくれているだろうと何故か感じることが出来た。


「さて自己紹介も済んだところで今後のことを話していこう」


 フィオンは手早く次の会話に切り替える。


「ミストライフはラクリィとアロマの加入で大幅に戦力が増えた」

「ラクリィは私よりも強い気がする。少なくとも異能無しじゃ私よりも強い」

「剣の腕だけなら俺とミシェも負ける気はないが、ラクリィの強みは驚異的な反射神経だろうな」

「そうだねー、相手の行動に対するあの反応速度は正直やばいと思う」


 3人からの俺に対する評価はかなり高そうだ。

 正直嬉しいが、確かに剣の腕だけならトアンのミシェの方が数段も上だろう。


「ラクリィはその反応速度を生かしてひたすら相手の上から攻めてくるタイプ。アロマはその逆ってとこか」

「アロマは言うならとことんの理詰めかな。常に最適行動を起こして相手のしたいことを何もさせないタイプ」

「――――――なるほど・・・・・・それは厄介」

「あー、いいか? 話がずれているから元に戻すぞ? そういう確認はこの後だ」


 フィオンの言葉に全員ハッとなって苦笑いをする。


「ともかくイルミアも帰ってきて戦力は申し分ない。今までは避けていた危険な動きも多少は出来るというわけだ」


 危険という言葉を聞いた瞬間自然と気が引き締まる。

 ミストライフで使われる危険という言葉は、外の世界で聞いてきた危険とはレベルが違う。少しのミスや運の良し悪しで簡単に死ぬ。

 それは散々フィオンから聞かされてきたことだ。


「今回レホラにとある物を回収しに行く。それと出来ればとある人物も仲間にしに行く」

「・・・・・・その物っていうのは?」

「物の方は簡単に言えば私の武器となってくれるもの。正直あるのとないのでは倍くらいの差がある」


 俺の問いにフィオンは武器となってくれるものという。

 つまりは武器ではないが、フィオンが使えば武器となる。性能も随一と。


 フィオンが特定の武器を持たないのは何でも武器になるし、性能も大差ないからだと勝手に思っている。

 そんなフィオンがそこまで言う物ならば、相当の物なのだろう。


「ただでさえ強いフィオンがそこまで言うなら何も言うことはないな」

「ありがとう。さて次に人物についてだが・・・・・・」


 仲間にするというくらいだ。何か仲間に出来る根拠はあるのだろう。

 どんな人物だろうと想像しながら続きを待っていたが、発せられたのは俺の予想を大きく上回るものだった。


「レホラ王国第一王女キャロル・レホラだ」

イルミアの実力は次回くらいに書けたらと思います。

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