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オーラ屋

作者: N(えぬ)

 日暮れ。闇の中にポッカリと輝く夏祭り。

 少年は「オーラ屋」のおじさんの指示を聞いて台に乗り、前にある2本の金属棒を左右の手で握る。目の前の画面にも説明が出るけれど、おじさんに促されるとおり自分が付けたいオーラの色と形を選んで言うと、「ブ~ン」という音がして出来上がり。燃えるような光と色形の「オーラ」が生み出され、自分の体を包むのだ。

「オォ、かっこいいのが付いたね」なんておじさんに威勢をつけられる。すると子どもは一目散に友達のいるところへすっ飛んでいく。

 もちろん、そんな勇ましいオーラでなくてもいい。ほんわかとおとなしい色形のかわいいものも付けられる。それそれで、人が蛍にでもなったように幻想的に見える。


 祭りの道の外れ、闇の中で子らが、オーラを付けた者どうし「なんとかゴッコ」をして遊ぶ。アニメの主人公の技の名前を叫んだり、適当に作った必殺技の名前を言ったり、それらを互いにぶつけ合って蹴るまねをしたり、転ばせたり。しまいに泥だらけになる。

 いい年の大人だって、むかしのアニメを思い出しながら技をぶつけ合う姿もよく見られる。この場合は酒が入っていたりすると始末に悪い。


 持続時間の1時間ほどが切れると、みんなヘトヘト、汗びっしょり。そして、

「人間に戻っちまった!」と悔しがって、またオーラ屋へ駆けて行くのだ。

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