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【第6話:自己分析】

 目の前の空間からまた草原の景色が見えると、先ほどと同じようにクイが飛び出してきた。


≪あれれ? 使徒様どうしたの~? な~んか異様に疲れた顔になってない?≫


 オレたちもそれを先ほどと同じように出迎えたのだが、クイが開口一番そう言って無駄に高位の回復魔法が飛んでくる。


 なんかデジャヴな感じがするのは気のせいか……?


 そしてこの回復魔法は精神にも効くのか、オレの落ち込んでいた気持ちが軽くハイになる。


「あぁ……せ~め~て~! 落ち込むぐらい自由にさせてくれないかな!?」


 無理やりハイな気分にさせられたオレは、もう何だかうだうだ考えているのがバカらしくなったので、獣人族の人たちに挨拶とこれからの事をさっさと話し始める。


「神獣セツナ……様がこちらにいるとは言え、よく移住してきてくれました。今までとはかなり生活様式が変わる事になると思いますが、サポート役の妖精たちもいますので安心して新しい生活を始めてください!」


 などと適当なことを説明し、あとはまたリリーとルルー、それに妖精たちに丸投げする。


 本当に妖精族さまさまなのだが、クイやセイルに何故ここまで協力してくれるのかと聞いても「私たちの女神様が使徒様の力になりたがっているから」としか教えてくれなかった。


 女神と言えば『女神アセト様』が一般的なのだが、どうも別の女神様らしい。


「じゃぁ、説明は以上だけど、何かわからないことある?……にゃ」


 一通りの説明を終えたリリーが皆に尋ねるが、すでに各族長から話はされていたのもあって特に質問は上がらなかった。


 そう。質問は……。


「リリー殿! そ、その使徒様を我らに紹介してくれぬか!?」


「そうです! リリーやルルーだけで使徒様を独占するなんて許さないんですから!」


「ちょ、ちょっとで良いので話だけでも!」


 あちこちからオレを紹介しろ! とか、何かありがたいお話を! とか、おそばに仕えさせて! とか言う声があがった。


 これにはリリーとルルーの二人だけでは対応できないようで、


「コウガ……悪いけど何か一言……にゃ」


 ルルーさん……この状況で一言で済ませる方が難しいです。

 しかし、どうにもオレが対応しないと収拾がつかなくなっているので、もう一度前に出て話し始める。


「えっと……先ほども軽く挨拶させて貰ったけど、オレがこの街の領主で冒険者のコウガです。陛下からはここにいる『恒久の転生竜』の皆とともに『月下の騎士』の称号を授かっています。そして、先ほどからみなさんが口々に言葉にしている「女神の使徒」でもあるようです」


 そこまで話をして周りを見回すと、先ほどまでのざわつきが嘘のように収まり、みんな真剣にオレの方をみていた。

 くっ!? こんな注目するのは本当に慣れないな……。


「ただ……このオレが『使徒』であると言う話は、聖王国におりた神託によって知っただけで、まだオレ自身では神託などは授かっていません。ですので、今すぐ何か皆さんにお話できるような事はないのですが……」


 少し期待外れの話になってしまっただろうか? そんな風に少し不安に駆られるが、最後まで一気に話を続ける。


「もし神託がおりた際には、皆さんにも何か協力をお願いするかもしれません。その時はお力をお借りする事になると思いますので、どうかよろしくお願いします! ……ですが! 私はそれ以前に獣人族の人たちが、快適にこの街で生活してくれる事の方が大切に思っています! だからまずは使徒だ神獣だと気負わず、まずは自分の事、家族の事、仲間の事を第一に考えて新しい生活を始める事に力を注いでください! ……そして最後に一言だけ……この『竜に守られし街 ジルニトラ』にようこそ!」


 元々、オレに対して好印象を抱いてこの街に来てくれたのもあるのだろうけれど、オレの「ようこそ!」という言葉が終わると同時に大きな歓声があがった。


 何かそれっぽい事を言って誤魔化しただけの気もするが、獣人族の人たちは結構さきほどの演説に満足してくれたようだった。


「それじゃぁ、リリーとルルー。後は任せて良いか?」


 そう言って隣に目を向けると、何か惚けている二人の姿があった。


「ん? 二人ともどうしたんだ?」


 オレがそう尋ねると、


「まさかコウガがこんな風に話せるなんてね。ちょっとびっくりしちゃった……にゃ」


 そうこたえるリリーの目が、少し潤んでいる事に気付いてちょっとドキッとしてしまう。


「まぁ~これぐらいはね」


 オレも素直に褒められると何だか照れくさくて、そっけなくそう返しておく。


 まぁ前世の記憶が残っているから言えた台詞だろう。

 こちらの経験だけでは、まだ13歳のオレには人前で堂々と話すなんて出来なかったはずだ。


 そんな風に軽く自己分析していると、


「今夜、部屋に来る?……にゃ」


 ルルーが何かおかしな事になっている!?


「行きませんから!?」


 今度は別のベクトルでルルーにドキドキさせられてしまう。

 前世の経験どこ行った……浅いな前世のオレ。


 その後、周りのパーティーメンバーからルルーが責められて、さっきの発言が有耶無耶になったのだけはしっかり伝えておこう。


*****************************

演説長いな……(;一_一)

まだまだゆっくりとした展開が続きま~す☆(´-ω-`)b


少しでも楽しんで頂けましたら、最新話下部にある評価ボタンを

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