【第1話:陰謀】
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リアルの諸事情でWeb作家としての活動を休止しておりましたが復帰いたしました。
まずはこの『槍使いのドラゴンテイマー』の改訂版を公開&更新していく予定です。
下記に全文改稿&数万字加筆した改訂版を公開しております。
更新は順をおってになりますが、こちらをお読み頂けますようお願いいたします。
https://ncode.syosetu.com/n5238jw/
尚、運営様から旧版を残しても基本問題ないとは確認をしていますが、
読者様が混同する場合は旧版の削除を求める場合があるとも伺っております。
その場合、こちらは削除することになりますのでご了承ください。
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~聖エリス神国のとある場所~
「なんて事です!? それは本当の事なのですか!?」
わたくしは驚愕と怒りに満ちた目で報告をあげた男を睨みつけた。
「はい。私も俄かには信じられず調査隊を派遣したのですが、全て本当のことのようです……」
その報告にわたくしは更に激昂し、
「真の魔王が蘇ると神託がおりたばかりですよ!? それがこちらに情報が届く前に20万の魔王軍が全滅して、更に蘇った魔王までもがもう既に討たれたと言う話を信じろと言うのですか!?」
と大きな声で問い詰めるのですが、男から帰って来た言葉は肯定だった。
「私も未だに信じられません……ですが事実なのです! 倒したのは先日神託にも出て来た女神の使徒が率いるパーティーだという話です。どうもその者は強力なドラゴンを従えているようで、恐らくそのドラゴンが竜王クラスの強さの個体なのではないかと……」
その報告を聞いてわたくしは驚きました。
ドラゴンを従えていると言うだけでもとんでもない話なのに、それではまるで公国の忌々しいアイツのようではないですか。
「それにこれはまだ噂の域を出ていない情報なのですが……」
わたくしがまだ驚きからさめやらないうちに、男が少し言いにくそうにしています。
「噂ですか……? まぁ言うだけでも言ってみなさい」
「例の『星降り』と言われている現象ですが……どうもそのドラゴンの竜言語魔法ではないかと言う噂が……」
「なっ!?」
「それとこれも裏付けが取れていない情報なのですが、あの歴史の中に出てくる伝説の種族『竜人』が使徒に付き従っていると……」
わたくしはこの男が気でも触れて、とち狂いでもしたのかと一瞬思ってしまいました。
件の『星振り』と言われている現象は天災では無く魔法だと言うのですから……。
しかも、歴史の中にたびたび登場するあの伝説の種族『竜人』が味方している?
馬鹿も休み休みにして欲しいです。
信頼を寄せていた男なのですが、本当にどうしてしまったと言うのでしょうか。
わたくしが馬鹿々々しいと一笑に付そうとした時でした。
「クックック。そりゃぁ信じられねえよなぁ。でもその話は全部本当の話だぜ?」
突然割って入ってきたその声に振り向くと、祭壇のそばに一人の男が立っていました。
「誰です!? ここは神聖な召喚の間ですよ! 大神官以上の者しか立ち入りを許してなどいませんよ!」
ここは勇者召喚を行う神聖な場所。
例え同じ教義を受けた者でも、大神官以上の位を持つ者しか立ち入りを許していません。
「そうなのか? でも、その男にちょっと頼んだら、入れさせてくれたぜ?」
そんな馬鹿なと思って信頼するその男を見るのですが、その怪しい男がいる事を知っていたようで全く驚いた素振りを見せていませんでした。
「これは一体どう言う事ですか!」
怒鳴る私に怪しい男が続けます。
「まぁそんな『怒るなよ』。そいつも悪気はないんだ。俺は『怪しい者じゃ無い』ぜ?」
一瞬何かの魔力を感じ逃げようと思ったのですが、別に怪しい男と言う訳でもないし、その必要もないなと話を聞くことにします。
「やっとわかってくれたか。それじゃぁ、一つ頼みがあるんだが『俺の頼みを聞いてくれる』よな?」
この男は何を言っているのでしょう?
頼みを聞くなんて当たり前の事ではありませんか。
「当然です。わたくしに出来る事でしたら何でも申し付けてくださいませ」
わたくしのその言葉に男は満足そうに頷くと、
「じゃぁ早速で悪いんだが……コレを使って勇者を召喚してくれ」
そう言って勇者召喚の儀式で使う、巨大な魔石を取り出したのでした。
それが神殿に保管してある魔石と違い、禍々しい色をしていたのに気付いたのは随分後になってからでした。
~
気がつけば、わたくしは一人、勇者召喚の間で立ち尽くしていました。
自分がしでかしてしまった事に恐れ慄き、打ち震えてしまいます……。
「わたくしは何と言う事をしてしまったのでしょう……6魔将の一人『陰謀のバラム』に操られるなんて!?」
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いよいよ第2部開幕です!(≧▽≦)o
これからも引き続きご愛読よろしくです!!
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