リリム(夜娘、夜魔、夜魔女等) 魔族性
リリム:夜娘、夜魔、夜魔女等
Ex:リリス:夜魔女王
青白い肌に、闇より黒い美しい真っ直ぐな髪、エルフより大きく目立つ尖った耳に、独特な蝙蝠の様な悪魔の翼、黒く鞭のようによくしなる尻尾を持つ、サキュバスの資格を持つ者の代表格の種族。女性のみであり、その多くがリリスと呼ばれる女王格の女性の近くに住んでいる。蜂や蟻に似た習性を持っているのか、女王格のリリスを守ったり養ったりするために、多くのリリム達が様々な場所で働いている。稀に双子のリリムが生まれ、彼女らの内どちらかがリリスへと昇格し、群れを作り自分だけの小さな王国を築くとされている。
属性は、闇のみ。同じ魔奏族のインプ族やデーモン族等のいわゆる悪魔と総称される彼らと違い、ハーピィ等に生態は近く、産まれた子供は科学的な操作を行わない限りは、百パーセントリリムが産まれる。また、産まれた子供は、赤~紫色の瞳を持ち、父親にあたる人物の瞳孔の性質により、通常の瞳孔の他、魔眼八種、竜眼、蛇眼、猫眼等をもって産まれてくる。虹彩の色が赤~紫色系統に限定されているため、それ以外の虹彩色を持つ眼球を持つことはない。
細身で平均身長が150センチ程度であるため、少女のように見えることが多い。また、腹部に第三の眼と呼ばれる、魔術用のリリム族特有の血のように赤い眼球の様なものを持ち、これにより夢魔法の成功率をあげている。この器官がある為、サキュバスやナイトメアの資格を比較的年若い内に取得、夜の街で働くに困らないだけの腕と実力を得るという。夜の街とは言うものの、歓楽街で働く者ばかりではなく、通常のマッサージ師や催眠術を操る不眠治療を行うナース、活動期間が夜間限定の種族のためのアパレル業者や、飲食店経営など幅広く夜の街を支えている。尚、種族特有の掛かりやすい疾患を幾つか持っているようで、彼女達の寿命は約100年。これは上級格のリリスでも変わらず、群れの女王の入れ替わりが他の種族に比べるとものすごく激しい。
魔奏族であるため、シェンスー人と呼ばれることが多いが、その青白い肌のせいか、死者や幻霊族と間違われることもしばしばある。気質は基本ドライな者が多いが、信頼がおける間柄になると義理人情に厚くて姉御肌な、面倒見の良いお姉さんに変わる。種族を大切にするが、個人的な関係もきちんと築いていくことは可能であり、ツンデレ的な可愛さがある。
現在の国内最強リリスは、双子の姉がリリスの座を辞退した為、致し方なく就いている、と本人は言っており姉の子供にでもリリスの座を明け渡したいと考えている変わり者。姉命の、ちょっとばかりシスコンが過ぎる、残念なリリスであり、その姉は金眼血族の某の第五夫人の座におさまってしまっている。彼女は、カエーリィアの全リリスやリリムの中でも、屈指の魔力の持ち主であり、特定疾患に対する抗体を妹と共に獲得して誕生してきた為、長寿になりそうなリリム達の希望の星でもある。外見は二十代後半程度だが、恐らくその倍は生きていると噂されている。