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何で、残りポイントが80なんですか?」
神崎は十秒ぐらいたって、口を開けた。
「残りポイントが80の理由ね。
それは、僕はエイデンにメールを送ってない、ただそれだけのこと、
カメラのルールも、ゲームオーバーのルールも友達から聞いたんだ」
「あ、そうだったんですか!? なんかすいません、そんなに問い詰めちゃって」
「いや、いいんだ。て言うか、陸君すごいね。そんな事に気付くなんて……」
「いえ……」
「陸君に1つ聞きたいことがある」
「? 何ですか?」
「何の為にこのゲームに挑んでる?僕は、その目的がないんだ。
て言うか、どんな理由があっても人の命を奪ってまで生き返るなんて出来ない。
陸君は、何の為にこのゲームに挑む?何の為に生き返る?」
「それは、隼人って言うこのゲームのおかげで出会えた友達がいて、
隼人は死んでしまったんだけど、そいつが……
『生き残れよ』って言ってくれて……
それと、あともう1つ理由があって、お母さんです。
お母さんが今癌を患っていて、
半年の命だそうです。その前に死ぬのは……
まだ、お母さんにお別れの言葉言ってないし……」
「友達……か、家族……か」
と言いながらスマホは操作し始めた。
「陸君、撮るんならいつ撮ってもいいよ、
もう……死ぬ準備は出来てる。あと2分しかない」
17:58
「はい……」
自分はスマホをカメラに切り替え、神崎に向けた。
自分がボタンを押そうとした、その時、
神崎が眼鏡を光らせながら言った、
「陸君ごっめーん。手が滑った」
カシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャカシャッ
神崎が連写モードで陸を撮った。
神崎は笑顔だった。




