表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/21

カラフルヒーロー

「行ってきます」

とある家から、女の子の声が聞こえた。


少女の名は、大歳愛莉おおとしあいり


城中小学校じょうちゅうしょうがっこう6年2組の学級委員であって・・・

大人気バンド「カラフルヒーロー」のボーカルを務めている。


彼女の家は、とある高級マンションの2階。父は、ジャパンニーズ事務所所属の大人気アイドルグループ「2-ボーイズ」のメンバー、大歳聡おおとしさとし。今は亡き母・大歳梨花おおとしりかは、伝説のアイドルロックバンド「キューティガールズ」のボーカルだった。


愛莉は、その母譲りの歌唱力で、今世界中の人を魅了している。




























今日は、仕事がオフの為学校に行っていた。

学校には、バンドのメンバーもいる。

バンドのメンバーは愛莉も含め、全部で5人。ボーカル兼ギター1は大歳愛莉。サブボーカル兼ギター2は川口春輝かわぐちはるき。アコーディオンは山本りほ。キーボード(ピアノ)は旭宙来あさひそら。そしてドラムが三並悠斗みなみゆうと。皆城中小学校6年2組だ。

愛莉は、急いで登校班の集合場所へ行き、学校へ行った。


行く途中、愛莉はこっそりとため息をついた。


正直言うと、愛莉は毎日の仕事に疲れていた。いくら社会に出て仕事をしているとはいえ、まだ子供。家に帰っても父は仕事でいないし、母ももうこの世にはいない。メンバーの川口春輝と三並悠斗は、物心ついたときから一緒にいる、いわゆる幼馴染だが、2人は、家に帰ったら父母ともにいるため、愛莉は一緒にいられない。おそらくこんな悩みごと、あの2人にはお見通しなのだろうが、自分から言えるわけもないため、1人でずっと孤独に耐えていた。


気がついたときには、もう学校についていた。


「愛莉~!久しぶり~!元気だった?」

「愛莉。授業教えてやるよ!」

愛莉は学校に着くなり、生徒の嵐に呑まれていった。しょうがないだろう。なんていったって愛莉は有名人。こうなるのにももう慣れっこだ。その時、後ろから

「愛莉~!こっち、こっち~!」

と聞きなれた声が聞こえた。山本りほだ。りほは、愛莉の親友であるバンドのメンバーだ。小学校に入ってからずっと一緒のクラスで、いつも一緒に行動している。


急いでりほの方へと逃げた愛莉は、汗だくだった。

「は~、疲れたぁ~!りほ、ありがと!」

「いえいえ、愛莉の気持ち分かってあげられんの、りほくらいだし。お安いご用だよ!」

りほは、とっても気さくでキュートな少女だ。同性の愛莉でも可愛いと思うくらいの見た目をしていて、性格もとても気さく。ちょっと抜けたところがまた可愛い。性格は気さくだが、見た目は「可愛い系」ではなく「美人系」で、成績優秀、運動神経抜群の愛莉とは、ある意味正反対の少女だ。学校の中でも「愛莉派」か「りほ派」に分かれる。


りほとたわいのない会話をしているうちに教室に着いた。


教室には、残りのバンドのメンバーの川口春輝、旭宙来、三並悠斗がいた。春輝は、クール系で、りほと男子で1番中のいい男子だ。宙来は、気さくでちょっぴり抜けててエッチな男子だ。愛莉と悠斗と仲がいい。悠斗は、メンバーの中でも愛莉と同じくらい成績優秀で、運動神経抜群な男子。悠斗とも仲がいいが、幼馴染の愛莉とよく一緒にいることが多い。

「愛莉、りほ、大丈夫か?下で大変なことになってんだろ?」

「うん。りほが助けてくれたんだ」

「どうよ!りほさまの腕前は!」

「べつに・・・なぁ」

「悠斗!ひどいよぉ~」

「まぁ、2人が無事だったんだからいいじゃないの!ねぇ?」

「そ、そうよ!そうしよ!」

「「・・・うん」」


その時、教室がざわついた。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ