第31話 家に帰って
俺たちは巨人を倒して、家へと帰った。
「さて.....これをバラ撒く.....か。」
覚悟を決めろっ!
俺っ!
「明らかなヤバい行為だけど、爆発的に有名になるのは間違いない。」
震える指で投稿ボタンを押す。
───投稿した。
「........っ」
1万、2万.......と瞬く間に視聴回数が増えていく。
あぁ、後戻りは確実に出来ないな、と分かる。
「もう、寝よう。」
俺がこんな状態だから、本来は話しかけてくるこの子たちも、無言だった。
「下で寝てくるね。」
真奈がそう言った。
「わ、私も。」
続けてウクナも。
「あぁ。」
なんで、なんで覚悟を決めたくせに落ち込んでいるんだろう、俺。
「ははっ。」
……まぁ、ここからの生活は波乱万丈な道へと化すだろうな。
*********
翌日となった。
「あぁ、憂鬱かも。」
起きる気力が上がらねぇ。
「皆、まだ寝てるのかな。」
俺は立ち上がり、様子を見に行く。
「あっはっはっはっ!」
後ろから、聞き覚えしかない男の声が聞こえる。
「行動力すげぇよな?お前さん。」
「そりゃどうも。」
俺の作品で結構気に入っていた、爆弾魔「ティリス」だ。
「.....正直お前が俺のもとへと来るのは予想がついていたよ。」
「それはなぜだ?」
「お前はサイコパスでクレイジーな頭のイカれてるやつだからだよ。」
「ほぉ?」
「制作者を殺してみたら面白そう....とかそんな理由だろ?」
「流石だねぇ!ご名答だよ!」
やっぱりか。
「んで、ここで戦うのは流石にやめてくれ。」
「俺が聞くとでも?」
「うん。」
「なんでそう思うんだ?」
「お前もここじゃ不利だろ。アリアに....真奈に ....ウクナがいるからな。」
「ご名答だな!」
「戦いの場は?」
「そうだなぁ.....」
というか、どこで戦っても目立つな。
「じゃあ、あそこならどうだ?」
「......ん?」
ティリスは、そう言って窓から外の山奥を指す。
「お前.....山火事にでもさせる気か?」
「それはどうかな?」
「......結界か?」
「そうだ。」
───まぁ、いいか。
森は《《都合がいい》》。
「というか、お前さん、なぜそんなに戦う気満々なんだ?」
「それは───俺がお前らを呼んだからには責任を取らなければならないだろう?」
「一体なんの責任だぁ?」
「単純だよ。お前らによって被害を被るかもしれない国民に対しての責任さ。」
だから、排除をしなければならない。
「あと何人かは分からないけど、それまでこのまま貫き通すよ。」
「あっはっはっはっ!そりゃ面白いなぁ?!まぁ、それはすぐ終わると思うけどな。」
「それは、俺が死ぬからか?」
「......それは違うさ。時期に分かる。」
どういうことだ?
……取り敢えず、俺はこいつとの対面で勝つ。
「じゃなければ、小説家としての名が廃るっ!」
俺は、小声でそう言った。
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