第3話 誰ですか?この女
「よく寝たな.....」
時刻は9時を指していた。
昨日は土曜日だから、今日も学校はない。
「っ。」
そういや俺、アリアと一緒に寝てたんだったな。
「歯磨きするか。」
俺は、洗面所に行って事を済ませた。
───その時だった。
「おっ邪魔しま〜す。」
⋯⋯は?
見るとなにやら幼馴染が俺の玄関に勝手に上がってきていた。
「またお前.........隙あらばの精神でここに来るんじゃねぇ!」
「んー?何でよぉ、熨斗ちゃん。もしかしてぇ........やましいことでもあるのかなぁ?」
クスクスと笑いながら小馬鹿にしてきたこいつは、俺の幼馴染である影繋 真奈だ。
「そもそも、なんでまた入ってこれたんだよ............対策はしているはずなんだが。」
今回で17回目である。
「それはね、テクニックを使ったのだよっ!」
「テクニック、テクニックっていつも言うけど一体なんのテクニックだよ。」
「それはね秘密ぅ〜!教えてあげないよっ!」
こいつはいつもこんな感じで俺を小馬鹿にしてくる。
「ねぇ。」
ドスの効いた声が背後から聞こえた。
⋯⋯マズイ。
「ねぇ?聞こえているんですかぁ?リグ様ぁ?」
「.....聞こえている。言っとくがこいつは彼女ではないぞ、アリア。」
「彼女....?そんなことは言ってませんよぉ?ただ、言いたいことは私以外の女性と喋ったことについてなんですがぁ。」
本当にマズイ。これ完全に怒ってる。
アリアは、絶対に怒らせたらやばい。
「な、なんなの?この女っ。」
真奈は、困惑と怒りを胸にそう言葉を吐いた。
「まぁ、こんなやつ消せばいいだけですよねぇ。」
2人の視線が交差して、火花が散る。
そして───アリアが手のひらを彼女に向けた。
「おい、それはマジでやめろ!おいっ....」
⋯⋯豪炎が、放たれた。
俺の左耳に豪炎が掠めた。
「っと.....危ないっっね!」
真奈は生きていた。
今まさに、地面が溶けた程の炎なのに。
「ノートに次いで貴方も......絶対に殺します。」
アリアは、剣を召喚して璃音を攻撃しようとする....が。
「おいっっしょ!」
「っ?!.....ぁ。」
アリアが倒れた。
───真奈の手刀によって。
「は、はぁっ?!」
あのアリアが......負けた???
「ごめんね。私隠してたことがあるのだよっ!────実はスキル持ちなんだっー!」
⋯⋯え?
「ど、どんなスキルなんだ?」
「単純に、手刀でなんでも破壊できるスキル。」
チートすぎやしないか?
「ただ人間を壊すほどの能力はなくて、
気絶させるだけなんだけどねっ。」
「それでも大概じゃねぇか。とりあえず、アリアを俺の部屋まで運ぶぞ。」
俺は気絶したアリアを部屋まで運んだ。
「アリア.....いつ起きるんだろうか。」
「さぁ?そんなの知らない。」
「というか、何の要件があってここに来たんだ?」
「.....何か要件がなきゃ来ちゃダメなの?」
「ダメだろ。」
「「.............」」
「っというか、アリアのせいで、疲れちゃいましたっ。てことで、少し休憩していいよねっ?」
「いや......さすがに、ダ.....」
「───昨日、こいつと一緒に寝てたのに、私はダメなんだっ〜?」
ダメだろ、という言葉は彼女のその発言によって、せき止められた。
◆◆◆お礼・お願い◆◆◆
ここまで読んで頂いてありがとうございました。
もし、
「ヤンデレが好きだ!」
「続きが気になる.....っ!」
「応援したいっ!」
と思ってくださいましたら、
下にある☆☆☆☆☆から、作品への応援お願いいたします。
ブックマークもいただけると本当にうれしいです。
何卒、宜しくお願いします。
もし良かったらカクヨム様でも、「なにやらヤバい目をした自作ヒロインたちが追いかけ回してくるんだが?」を投稿しているので、1話だけでも見てみて下さい!!!
https://kakuyomu.jp/works/16818792440601283051