第16話 まだ死にたくはないなっ!
「まぁ───とりあえず怖がってよ。」
そう言っていつの間にか背後を取られていた俺は、彼女の持っている包丁が刺さってしまった。
「あぁっっ!」
痛い。
やっぱり痛みには慣れねぇ。
「でも........」
この為のアイロちゃんなんだよっ!
「ぶ、ひっー!」
アイロちゃんは刺された所を回復魔法で癒してくれた。
「ふっ。」
刺された用にアイロちゃんを携帯していたけど......まさか本当に使う日が来るとはな。
「へぇ~?なにそれ。」
「親切じゃないから、俺は教えないぞ?」
誰が自分の情報をベラベラと喋るものか.....
「まぁ、いいけどねっ!」
赤立は俺を刺す.........のではなくアイロちゃん目掛けて包丁を振りかざそうとした。
───目論見通りだよっ!
「なっ?!」
凶器はアイロちゃんに刺さった.....が、特段変わったことは起きなかった。
「ははっ。」
アイロちゃんはふざけて作った魔物だ。
───死ぬはずがないだろう?
「おらぁっ!」
俺は彼女を吹き飛ばした。
⋯⋯意外と華奢だな?
「でも君さぁ、どうやって僕に勝とうとでも思ってるんだい?」
「勝とうだなんて、まさか。」
「...........?」
「俺はただ、死にたくないだけなんだ。」
「別に僕は殺す気はないよ?君の怖がる姿が見たいだけ。」
「それが嫌だって言ってんだ.......よ.....?」
⋯⋯え?
俺の隣に、いかにも魔物って感じの化け物が居た。
「もしかして、アイロ......ちゃん?」
アイロちゃんは───あの可愛い姿から一変して、凶悪で恐ろしい姿へとなっていた。
───こんな設定施してないんだけど。
まぁ、俺の自作したやつらは全員設定崩壊してたりするから、今更感ではあるが。
「一応言っとくけど、アイロちゃんって回復魔法を使ってくれるから傍に置いてるんだ......こんなになるとは思ってなかったぞ。」
やべ、思わずベラベラと話しちゃったじゃねぇか。
アイロちゃん、懐けば可愛いが.......その反対、嫌ったらこうなる........のか?
「っ?!」
無音だった。
───アイロちゃんは、赤立の背後に立っていた。
「うぐっっ!はぁっ!」
アイロちゃんがパンチして彼女は吹き飛ばされた。
⋯⋯すんげぇな。
「オ、イ。」
え?アイロちゃんがなんか喋ってる?
「ヒ、ノシミ、ヤ。」
「な、なんだ?」
「オレ、オマエニ、ナル」
⋯⋯は?
「っっっ?!」
アイロちゃんが消えたと思ったら、急激に心臓が痛くなってきた。やばい、意識が...朦朧として....き.....
───倒せ。倒せ。倒せ。
俺の頭の中で、無限にその言葉が出てきた。
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