第15話 冗談はよしてくれ.......
今日は、アイロちゃんと出会って5日目である。
つまるところ、金曜日だ。
真奈が家に泊まってくることは日常茶飯事となり、自作の子たちが居ることも、多少だが慣れてきた。
「それでも.....」
やっぱり、慣れないもんがある。それは⋯⋯
「リグ様ぁ♡支度の途中にすみません。あのですねぇ、明日は休日ですから出掛けませんかぁ?」
「私も行くっ!」
「ひひっ♡わ、わたしもですっ。」
⋯⋯皆して俺に対する好感度が高いことである。
「アリアも真奈もウクナも、出掛けようか。」
「うんっ!」 「ありがとうございます♡」 「ひひっ♡」
まぁ、いつか慣れるだろっ!
「それじゃあ学校行ってくるよっ!」
「私もねっ!」
「「行ってらっしゃいっ!」」
**********
今日も今日とて授業を頑張りますか.....
1時間目は、数学だった。
「ここはこうして.....」
先生がチョークを手に取り、黒板へ書いていく。
「であるからして......っ。」
先生が《《止まった》》。
何一つ動かなくなった。
「......え?」
周りを見てみると、俺以外全員止まっていた。
「ん?」
コロコロっと鉛筆が転がってきた。
⋯⋯橘さんの鉛筆だ。
「物は.....動くのか?」
慎重に席を立ってみる。
「少し、新鮮な気分だな。」
普通は、焦るんだろうけど最近いろいろありすぎて、達観するようになってきた。
「なんで時間が止まったんだろうか?」
まぁ、普通に考えたら......
「多分、スキルを発動させたんだろう。」
一体誰が?何のため?という疑問は残るものの、校内を歩いてみる。
「........本当に皆止まってるな。」
他のクラスも動いていない。誰1人として。
「っ!」
アイロちゃんはどうだろう?
「.....好きだ。」
「ぶ、ひっー。」
アイロちゃんは無事なんだな。
良かった、良かった。
「やぁ。」
「っ?!」
突然、後ろから声を掛けられた。
「お前っ......誰だ?」
「んっ?僕?僕はね───赤立 綾香って名前なんだ。」
「な、なぜ動けている?」
「それは単純明快っ!僕がこれをやったからなのだよ。」
なっ.....!
「あははっ!いいねぇ!いいねぇ!その表情っ!!素晴らしいっ!」
こいつは.......いや、こいつもイカれてやがるのか?
「ずっ〜と君のことを僕は監視をしていたんだぁ。」
⋯⋯イカれてやがったか。
「んでさぁ、僕、気付いたんだぁ。この時間掌握を使えば、更に君を見れるなぁって。」
「だから......」
「そうっ!だから僕は使ったんだぁ〜。」
「.......」
「まぁ、もう《《監視》》したからいいけどね。」
───え?
「お前、もしかして.....」
「うんっ?僕は既に─────────今日でね、時間を停止して君をいっ~~~ぱい監視したよ?」
んじゃあ、なんで⋯⋯
「なんで君だけが動けるようにしたかって?.......それはね、君の新しい表情を知りたいなぁ〜って思っちゃって。ずっと無表情で、つまらなかったんだよな~。」
まさか俺は気付かずに、ずっと見られてたってことか.......
俺は恐怖で後退りをする。
「いいよぉ♡その表情っ!!!」
───俺はやばいかもしれない、過去一で。
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