第14話 な、なるほど?
「な、なんで見えてるんだ?」
俺は、そう橘さんに尋ねた。
「───なんで見えてるかって?ただ、見えるから言っただけだよ。」
......なんて返せばいいのだろう。
「そ、そうなんだな。」
「おい、そこっ!話さない!」
喋っていたら、先生に注意されてしまった。
───橘さん.......何者だ?
**********
程なくして授業が終わった。
そして、終学活をしようとする時のことであった。
「小説読んでる時に、すまん橘さん。」
俺は再度話し掛けた。
「───なに?」
「......もしかして、橘さんはスキルがあるのか?」
「───多分、ないよ。」
少し言葉が引っかかるが、まぁいいか。
「そ、そうか。分かった。」
俺がそう言うと、橘さんは読書を再開した。
───気は合いそうではあるんだが.......
なぜなら、彼女が読んでいる小説はいわゆるファンタジー系であるからだ。
「.......」
そうして、気づけば終学活は終わっていた。
───帰るか。
俺は廊下に出て、帰ろうとする.........が。
「やっほ〜っ!」
友達を連れた真奈が、俺を待ち伏せしていた。
⋯⋯友達は、美夏さんかな。
「帰ろっ!」
そう言って、マナは腕を引っ張る。
「ほんとここ最近、2人とも仲が良いよね~。」
美夏さんは苦笑していた。
「まぁ、帰ろうか。」
そういえば、真奈と帰るのは久しぶりだな。
───家に入ってくることは前々からあったがな!
「じゃあね〜!2人ともっ!」
「じゃあっ!美夏ちゃん!」 「じゃあな!」
途中で美夏さんとは別れ、真奈とだけになった。
「........まさか、俺の家まで付いてくるわけじゃなかろうに?」
「っ!ご名答っ~!あはっ」
⋯⋯こいつ......
「最近多いぞ、家に泊まる回数が。」
「自分でも分からないだよっ!」
⋯⋯なんじゃそりゃ。
かようにして、今日も真奈は止まってきた。
他の2人は意外と反発はしなかった。
「───ふふっ。」
皆が寝静まった頃。
遠い遠い場所の暗い寝室で、誰かが笑っていた。
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