Chapter13【制作秘話】
Chapter13では、罠に嵌められた魔王ハル子と、彼女を待ち受けていたビゼ率いる影偵軍、そしてガーラが見事ラファエルの策謀にかかってしまうシーンが描かれてます。
そして本章の見どころは、ロボット同士の対決です。
ロボットのイメージとしては、以前お話しした通り「ゼノギアス」に近いものがあります。ただ、もうひとつ戦闘シーンで参考にした作品があります。それが――弐瓶勉さんの漫画『人形の国』です。
この作品、私の大好きな漫画の一つなのですが、なぜアニメ化されていないのかが不思議なほど面白いんです。
少し脱線しますが、「モンキーピーク」という漫画もおすすめです。実写映画向きの構成で作られているにも関わらず、知る人ぞ知る“隠れた名作”という印象があります。
世の中には、まだまだ表に出ていない素晴らしい作品が多く存在しています。本当に、もったいないですよね。
さて、話を戻しましょう。この戦争では、帝国軍の兵力として「14万4千」という、やや中途半端な数字が登場します。これは偶然ではなく、ある特定の出典から引用しています。
ではここで問題です。
この「14万4千」という数字、どこからの引用でしょうか?
……
正解は――**『ヨハネの黙示録』**からです。
この黙示録の中には、「14万4千人の軍勢」が複数回登場します。本作でもこの象徴的な数字を用いることで、物語に神話的な厚みを加えています。
また、登場人物たちの名前にもこの影響は色濃く出ています。
天使側にはミカエル、ガブリエル、ラファエルなど、そして悪魔側にはルシファーやベルゼブブ、さらにはソロモン72柱からの引用してもおります。
物語は続きます――
ロボットの猛攻に押され、さらに10倍もの兵力に包囲され、窮地に陥る魔王ハル子。
しかし次章では、あの盟友がついに登場し、戦局が動き始めます!
次回の【Chapter14 制作秘話】もどうぞお楽しみに!