Chapter12【制作秘話】
Chapter12では、「戦争」をテーマに物語が展開します。
アーサー王率いる軍に加え、援軍として参戦したリヴァイアの軍、そしてリリスの軍。三軍が共に戦場に集います。
一方、帝国は緑の量産型ロボット兵を主力として、キングスウッドへと進軍。
その背後からは、ログエル王国軍が挟撃を仕掛け、激しい戦闘が繰り広げられます。
……と、ここまでが大まかな戦況の流れですが、やはり最大の見どころは「召喚獣同士の対決」でしょう。
この召喚獣バトルの描写には、ある作品の影響を強く受けています。
さて、ここでクイズです。
私が参考にしたその作品とは――?
正解は……『新暗行御史』です。
全17巻の漫画作品で、作画を担当されている梁慶一さんの画力がとにかく素晴らしい!
構図・演出ともに迫力満点で、とても読みやすい作品です。
その物語の後半に登場する「桓雄」という召喚獣が、戦場で大暴れするシーンがありまして――
その壮絶な戦争描写を思い浮かべながら、今回のシーンを描き上げました。
また、今章では当初プロットになかった新キャラクター「カマエル」と「クシエル」も登場します。
彼らの登場は完全に予定外でした(笑)
さらに、リリスの召喚魔法「ボアレス」も今作で一度しか登場しません。
作中では明かされませんでしたが、実は召喚魔法にはそれぞれ召喚周期が設定されており――
たとえば、リヴァイアは6時間おき、ナイツオブラウンドは10年おき、そしてリリスの「ボアレス」はなんと“半年に1度”しか召喚できない、という設定でした。
本来は最終決戦で登場させる予定だったのですが、ユグドラシル獣王国軍の援護に紛れて実は出ていた、という裏話も。
ただ、そのシーンをきちんと描くと文章量が膨れ上がってしまうため、本編ではやむなくカット……。
今後、文庫本などの形で再編集する機会があれば、ノーカット版や追加エピソードとして収録したいな~なんて思っています。
――まあ、売れたらの話ですけどね!
それでは、次回はChapter13の制作秘話をお楽しみに!