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2-見過ごしトラップ

(空気が変わったなぁ)

 聞こえてきた声の大きさを考えると悲鳴の出どころはそう遠くないはずだ。一度だけ聞こえたその声を頼りに平野を駆けだすと、案の定すぐに悲鳴の主が見つかった。一人の女性が、二人組の男たちに襲われそうになっていたのだ。

 尻餅をついている女性は動きやすそうな軽装をしていて剣を装備していた。荷物は腰に巻いているポーチだけのようだ。軽装備で、だけども武器を装備しているということは近くの町や村に住む一般人というところだろうか。

 対する男たちも動きやすそうな服装をしているものの、顔が見えないような被り物をしているのが気になった。更に二人組はそのやり取りから仲間だと推測できるが、装備している武器の使い込みや、着ている服のほつれ具合が全く異なる。使用回数が違う証拠だ。もしかしたらあの二人は盗賊で、人から奪った物を着用しているから使い込みが違うのかもしれない。

 それに二人が盗賊だとしたら、今の状況にも説明がつく。男二人が偶々街はずれを歩いていた人間を襲おうとしているのだ。……だとしたら止めないと駄目じゃないか。


「何やってるんですか!」


 急に飛び出してきた僕に驚いたのだろう。男二人と、悲鳴が上げていた女性までが目を丸くして僕を見た。

 

「追剥なんて駄目です!」

「何だいきなり、誰だお前は!」

「名乗ったらこの場は引いてくれますか⁉」

「何を言ってるんだお前……」

「助けて!」


 僕と男たちのいまいちかみ合わない会話の途中、女性がいきなり僕の肩を持って後ろに隠れた。といっても僕よりも彼女の方が大きいから、全く隠れてはいないのだけど。


「あいつら急に襲い掛かってきたの! 殺される!」


 叫ぶような勢いで女性はそう言った。あいつら、と指差す方向には男たち二人がいる。


「ねぇ助けて。助けてくれたら何でもするから!」

「わかりました!」

「ちぃっ! 結局なんなんだこのガキはっ!」


 僕と男たち二人は互いに武器を構える。いまいち状況はよくわからないけれども、とりあえず場を納めなければ先には進めないはずだ。

 二人組のうち一人が大地を蹴って攻撃を仕掛けてくる。よし、マントさんから教わった戦法を確認するときが来た。

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