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2-孤軍奮闘

何の考えもなく魔法の名前とか付けちゃいました。


「た、大変だぁ! 大海の悪魔だ! 悪魔が出たぞぉ!」


 船の揺れが収まったと思ったら、そのような悲痛な叫びが船首から聞こえてきた。大海の悪魔、というのは聞いたことがある。確かこの海の周りに生息している特殊な個体のクラーケンだったはずだ。通常の個体でも体が大きいクラーケンではあるが、大海の悪魔と呼ばれるその個体は通常よりも三倍ほど大きな体をしているらしく、その悪魔の力によって破壊された船は数多くあるということだ。


「すぐに船内、船外を確かめろ! 損傷がないかを確認するんだ!」

「泣いている暇などないぞ! お客様を甲板に避難させろ!」

「救命ボートを持ってこい! あの悪魔と出会って沈まなかった船はないんだぞ!」


 僕は揺れのせいで甲板に倒れてしまっていたのだが、そんな僕が起き上がる頃には既に船内で怒号が響き渡っていた。船員たちが慌ただしく動き回る中、僕は海原をぐるっと見渡す。すると、船首の方で職種のようなものが一本だけ見えた。

 ……あれが大海の悪魔、いやその一部か。

 恐らくあれは悪魔の足だろう。うねうねと動くその足は、食卓で何度か食べたことのあるイカの足と似たような形をしていた。最も、大きさは全くと言っていいほど別物だったが。噂で聞いたクラーケンの三倍の大きさというのも間違いではなさそうだ。少なくとも、あの足だけで僕の横幅と同じくらいの太さをしている。


「あの大きさじゃ、甲板に連れてきても無意味だぞ!?」


 そう叫んだのは甲板に残っていた船員だった。彼の言うとおりだ。このままでは甲板に人が集まったところで、あのイカ足に叩き潰されてしまうだろう。そうすれば船も人も終わりだ。

 だが、そうはさせない。こんなところで死ぬわけにはいかないのだ。僕は早く実力を埋めて、ライナのもとへ戻らないといけないのだから。そう思ったら体が勝手に動いていた。僕は腰に差している剣に手をかけて、今にも船を叩こうとするその足へ剣を振るう。その剣閃は悪魔の足を斬り裂くものの、斬り落とすまでには至らなかった。

 足を攻撃された刺激からだろうか。悪魔はその足を大きく振りかぶり、僕に叩きつけようとする。避けたら船に当たる。ならば避けるわけにはいかない。だったら攻撃を受けつつ、被害を最小限に抑えるしかない。

 方法を考えている暇はない、目の前にはもう既に足があるのだ。だったら……。


「凍てつけ!」


 目の前に氷の壁を作り、相手の氷を一度だけ妨げる。それでいい。一度ひるませることができれば、その間に幾つか作戦を立て直すことができる。クラーケンの弱点は確か雷属性だ。雷の魔法はちょっと苦手だけども、この一瞬の間があれば十分に魔法の詠唱を唱えることが可能なはずだ。


「神は告げる、そして天の裁きに至り。――雷堕襲(落ちろ雷)!」


 空から降り注いだ雷が大海の悪魔の足に直撃する。落雷によって痺れているその足に、今度こそ力を込めて一閃を喰らわせた。


「喰らえぇぇーっ!」


 響く剣撃。その一撃はぶちっという音を鳴らせて足を斬り裂き、悪魔の足を海中へ沈めることに成功した。

基本的に読み仮名で書かれている内容が意味で、文章中に書かれているものが魔法名になります。

(今後修正する可能性ありです)

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