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物語

今の状況を冷静に考えてみよう。


今日は休みだったから11時30分頃に起きてブランチに行ったんだ。ちょうど家を出て5分の行きつけのカフェ。そこでチーズと生ハム、半熟卵のガレットとスパークリングワインを楽しんで…スパークリングワインは2杯飲んでしまった。で、ちょうどいい気分だったから何人かと飲みに出かけて、日本酒バーとワインバーを渡り歩いて…記憶はそこからない。

で、気がついたら知らない部屋にいて、目の前には女性だったもの…だろうか。流石に右腹を中心として白いTシャツに赤い血がジワジワと滲んでいて一向に動こうとしてないから死んでるんだと思うのだけど。なんか池みたいなものもできてるし…後で頸動脈だけでもチェックしておこう。初対面だろうか。顔を覚えるのは苦手だから、もしかしたら会ったことがあるのかもしれないが。初めましてが息をしてないって中々ジョークが効いている、いや、全く笑えない。

視線を左にやると、一緒に飲んでいた友人が寝転がっている。こちらは普通に寝ているだけのようだ。寝息を立てて寝ている。よく寝られるな、こんな状況で。

まぁ、私も今起きたところだが、ソファーで寝てたらしく、目を覚ましたらさっきのような状況が目の前に繰り広げられた訳だ。

「痛っ…」頭痛がする。二日酔いの頭痛なのか、この訳の分からない状況に辟易した頭痛あのか…あぁ、めまいもしてきた。右手に持っていた血まみれの包丁をテーブルに置いて立ち上がる。窓の外の景色を見る限りではそこそこの高さのマンションだろうか。

女性の首だったところに指を当てる。拍動は触れない。出血もなくて、道に倒れていたら胸骨圧迫もしたかもしれないが、今更それをやる意義もなさそうだ。


さて、どうするか。自首…論外。そもそも覚えていないんだ。犯人は自分ではない可能性もある。いや、「物語である以上」こういう状況の人間が犯人である可能性はむしろ低くなる。じゃあ、この友人が犯人なのか。それもないだろう。わざわざここに残る必要性がなさすぎる。となるとどうするか…視線の先にあった冷蔵庫に向かう。扉を開けてみると中はほとんど空っぽ。冷凍庫も同様。こんなに大きい冷蔵庫なのに珍しいな、と思う。とりあえず友人の口も封じておきたい。タオルで猿轡をはめて頸動脈を切っておく。その間に女性だったものを切る。関節にハマって中々分解できなかったが、なんとか冷凍庫に入るサイズにはなったのでビニール袋に入れて冷凍庫に押し込む。友人も同様にして、なんとか冷蔵庫に入った。床をきれいに拭いて、部屋を出る。今日も休みだ。明日からどうしようか…。

さて、この物語をどう収拾をつければ良いのだろうか…。


僕も君も終わり方を知らない




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お題

「今の状況を冷静に考えてみよう」で始まり、「僕も君も終わり方を知らない」で終わる物語を書いて欲しいです。

できれば8ツイート(1120字程度)でお願いします。




作成:仄

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