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異世界大陸統一記  作者: クロキダンカー
2章王国内乱の章
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攻城戦2

誤字があったので直しました。

×珍しい事にカナデが質問をしてきた。

◦珍しい事にミリアが質問をしてきた

 俺の突撃命令により騎兵が一斉に城門に向かってスピードを上げながら突っ込んでいく。門は劣化が進み、ほぼ形状をとどめていないが、念のために先頭を駆ける盾部隊の盾や体に強化魔法をかけてあげた。そして、先頭が門に突っ込と物凄い音を立てた後、城内へなだれ込んだ。


 「良し。今のところは順調だな」


 「無茶苦茶だ」


 城内には突っ込まず城の建つ丘の所で騎乗している俺の直ぐそばに居るミリアが呟いた。


 「ん?・・・何でここに居んの?」


 「決まっているだろう。お前の護衛をマリオ卿と将軍閣下より頼まれたからだ」


 当たり前って顔で言って来るが、俺は何も聞かされていない。


 「それよりも1つ聞きたい事が有る」


 「何?」


 珍しい事にミリアが質問をしてきた。


 「何故今朝、兵達に今日の作戦の主旨や重要性などを説明した?普通は隊の幹部にしか知らされないのに」


 「ああ、それはね。兵達の士気の問題になるからだよ。特に今回の様な今後の国の運命を握る重要な戦いだと、自分がする事が国の為にたつって思ってくれた方がやる気が変わるだろうし。それに自分がどんな事で死んだのか分かった方が良いかなって思ったのさ」


 そう、ここは戦場である。戦場で戦えばどんなに有利な状況にあろうと必ず死者がでる。その死んでいった兵は自分が何のために死んでしまったのか分かった方がいいかなという完全なる俺のエゴから生まれた気持ちだ。


 「さて、俺らも行きますか」


 そう言って馬に軽く蹴りを入れて走る合図を送った。


 「何処に行く気だ?」


 「城のなか。煙が上がりだしたしね」


 城の方を見ると黒目の煙があちこちから上がり始めていた。




 モーリス城城代のランケルの顔は苦虫を噛み潰した様な表情をしていた。

 何と言っても早朝に煙が近づいているという報告を受けた後直ぐに今度は兵が攻めよせたという知らせが入ってきていた。普通に考えて兵が来る訳がない、兵が来るとしてももっと時間がかかるはずという考えしか持っていなかった為、場内は予想外の敵の侵入に完全に混乱し、まともな応戦も出来ないでいた。更に城門の門が急に錆び劣化し、形をほぼ残さない位に変形するという奇妙な現象があった事で兵の士気も低い。


 「敵の数はいかほどだ?」


 「およそ千程ですが、早朝による奇襲によって一方的に殺されています。こちらの5千の内千以上の兵がやられました」


 「敵は1つの門より攻めよせている。全兵を廻し落ち着いて対処させよ」


 「はっ」


 「申し上げます。城内の様々な場所から黒煙が上がり始めました」


 ランケルが指示を出し、その指示を前線に伝えようとしたときに別の報告が入って来た。


 「場所は?」


 「敵の攻めてきていない残りの門全ての方角です。この煙に兵達は混乱をしています」


 「申し上げます。幾人かの兵がこの建物の中に侵入しました」


 「申し上げます。戦線が押され一部が崩壊しました」


 「申し上げます。一部の兵が逃走や降伏を始めました」


 次々にやって来る報告だが全てが悪いものばかりだ。


 「至急に私の護衛隊を集めよ。この城より脱出する」


 これ以上の交戦は無理と判断したランケルは城からの脱出を決めた。




 モーリス城の城内は血とうめき声に溢れる戦場となっていた。地面にある死体のほとんどは敵の者らしく鎧が違う。そして、場内のあちこちで兵と兵との殺し合いが行われている。


 「・・・これが戦場か」


 初めて目にする本格的な戦場を前に圧倒された。空気が全く違う。重く鉄の臭いやアンモニアの臭いが溜まっており正直吐きそうになる。


 「待たせたなアオイ」


 門のすぐ近くの場所に居た俺の元にマークとラルフさんが駆けよって来た。


 「いや、問題ない。それよりも火は無事に付いたみたいだね」


 「ああ。昨日渡された紙に書いてあった様に全ての門の方角から複数の煙を上げておいた」


 昨日の夜、マークとラルフさんに渡した紙には城内で煙を上げるように指示をしておいた。


 「かなり相手を推してるし、そろそろ降伏勧告を始めようと思ってる」


 「分かった」


 そう言い残しマークとラルフさんは降伏を促す旗を上げに前線に向かって行った。

 『降伏勧告』というのはこの世界にある戦の常識の1つだ。敵に降伏を促す為に白と赤の布をくくりつけた旗を上げればいいのだ。そしてこの旗の許に武器を捨てて降伏を宣言すれば降伏が成立するという仕組みになっている。中にはこの降伏を罠に見せかけて降伏をしてきた者を殺す者が居るらしいが、俺は降伏した者は殺さないようにと決めている。


 「意外だな。私は一兵残らず皆殺しにすると思っていたのに」


 「俺に虐殺の趣味はない。降伏する者は基本殺さない主義なんだy・ウワ!?」


 失礼なミリアの言葉に返事を返した時、突然馬が揺れて横倒しになり地面に落ちた。何事かと思って横を見るとそこには傷を負った敵兵が剣を持って立っていた。


 (あそこには確か死体があったはずなのに・・・へ?)


 そう思ったが俺の馬を倒した敵兵は剣を突き出した態勢で俺の方へ突っ込んできた。

 俺は避け様としたが初めて向けられた殺気により身動きが取れなかった。敵はスロー再生の様にゆっくり迫って来た。辛うじて動いた左腕を突き出すがこの俺の動きもスローに感じられる。

 胴体に鎖帷子を付けているだけなので何の防御もない俺の突き出した左腕に剣が刺さり貫通した。


 「・・・え!?」


 刺された瞬間は痛みが感じなかったが徐々に生まれて初めての痛みが俺を襲った。

 俺を刺した兵は腕によって止められた剣を抜き再度刺そうとするが、その動きよりも早くにミリアが兵の首をはねた。


 「大丈夫か!?・・・・誰か傷の手当てを」


 ミリアの声を聞き、近くに居た兵達が駆けよって来た。そして、俺の様子を見ると慌てて城の内部の一角に俺を運び、傷の手当てをする兵を呼びに行ったりと慌ただしく動き始めた。


 「ま、待て。・・・慌てるな・・・ハァ・ハァ・・敵に、気付かれる・・・紐と布を大量に・・・ハァ・持ってきてくれ・・それから・・剣は・抜くな」


 「分かった。布を持ってこさせればいいのだな」


 近くにいるミリアに指示をだす。しばらくするとミリアの指示によって兵が紐と布を持ってきた。俺も異空間より酒を出す。一本道で使った酒とは別物だがこれもアルコール度数が強い。


 「・・紐を・・腕の上に・・・縛ってくれ・・・それから・剣を・・・・抜いて・・この酒を・・かけてから・・布で縛ってくれ」


 あってるか分からないがアルコールの消毒と止血を頼んだ後、俺は意識を手放した

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