第1章 part4
「あれ? なんで俺はこんなところにいるんだ?」
眼を開けるとまず最初に飛び込んできたの雄大な空だった。雲一つない空が視界いっぱ
いに広がっている。
辺りを見渡し目をこすってみる。しかし、世界は何も変わらず、現在の状況を理解しな
ければならない状況だった。
縦、横二〇メートルくらいの大きな地面。ところどころ荒れつつある地面は下を見て歩
かなければつまずいてしまいそうである。各端には高さ三メートルくらいのフェンス
が設備されている。だが、設備と入れる設備はほかになく、ベンチやちょっとした花壇な
ど、そういった類のものは何もなく、真ん中あたりにドアが一つ置かれているという殺風
景なものだった。
空を吹き抜ける風は冬の風のように冷たく、体の芯まで凍えるようだった。
「ど、どこだよここ……」
再び辺りを見渡す。
見える限りでは本当に何もない。
蒼麻は地面の端まで歩き、フェンス越しに下を覗き込む。
そこから見える景色に見覚えがあった。
「こ、これってビルの屋上?」
下には小さな車が走っていて、米粒のように映る人の姿もあった。
ここは蒼麻のクラス町で一番大きなビル。蒼麻の通う夢咲学園のすぐ近くに位置するた
め、登ったことこそなくとも、辺りの風景くらいはなんとなく知っていた。
だが、ここにいる理由が本当にわからない。恋雪にシュークリームを買って、そのあと
は家に帰って寝た。寝たはずなのだ。