地球も意外とファンタジー
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あれから、数日時間が経った
俺は盛りのついた猿のように毎日、何回もジュリアを抱いていた
それにジュリアは応えてくれていて、それが俺をさらに増長させる
そうしたら、いつの間にか日にちが経過していて、さすがに一回抑えようと考えた
だが、この数日何もなかったわけじゃない。ジュリアが地球の物の使い方や文化、成り立ちなど多くのことに興味を持って結構日本人っぽくなってきた
他にも、聖女の魔導書の使い方がわかってきたようで、今は応用を考えたりと成長が早い
俺が聖女ならこんなことが出来るんじゃ、と助言しているのもあるが、それでも早い
ジュリアは農家の村人って言っていたが、貴族とかに生まれていたら、さぞ人気になっていたことだろう
「(まぁ、その人気が良いほうかはわからないけどな)」
しかし、その力が俺のために使われるのがわかっているので、もっと成長してくれと内心思っている
さて、そのジュリアだが、勉強の他にも熱中していたのある
それはご飯だ
最初に食べた食パンに感動していた
こんなに柔くて美味しいパンは初めて食べたという
このパンは庶民でもすごく安く食べられるものだと言うと、買い占めましょうとか言い出すし、初めておにぎりを食べた後は不思議そうな顔をしていたが、何度も食べているうちにおかずと食べるものだと気づいたのか、すぐに美味しそうに食べている
ジュリアが増えてご飯の量が増えたが、母親は特に気にしていなかったらしく、普通に倍の量を出してくれた
話は戻るが、さすがにそろそろ金策を考えなければならない
盗ん…持ってきた金貨は全然換金出来ないし、泥棒をしようと思っても、小心者な俺は中々行動に移せないでいる
カスだと自認している俺だが、さすがに人様のお金を盗むのは心が痛い
え?金貨は盗んだろって?
良いんだよ。あれは異世界の人のものだから
だって、どうせ貴族とかって悪いことして金稼いでんでしょ?
ジュリアを強制的に愛人にした貴族も庶民のことなんて考えていないってジュリアの話からわかったし
異世界のことはノーカンってことで
「…あ、こっちでも悪い奴いっぱいいるじゃん」
世界が変わってもそういうところは変わらないよなと思いつつ、今日は初のジュリアが外に出る準備をしている
今、ジュリアは俺の服をを着回している状態だ
さすがに女性らしい服をジュリア着せてあげたいが、俺にはそんな金はない
だから、ジュリアを外に案内しつつ、金が手に入りそうな何かを探すことも兼ねている
「さてと、ジュリア日本の外を見せるが、驚くようなことや物がたくさんあると思うが、もちろん危険もある」
俺の言葉にジュリアは真剣な顔で頷く
「はい、車ややんきー、噂好きの女性、麻薬、売春、配信者など多くの危険なことを小次郎様が使い方を教えてくださったすまほで予習はばっちりです」
…なんか途中で変なワードがでたと思ったが、聞かなかったことにして、ジュリアの何かを覚える早さは本当に異常だと思う
「そうだ。外は危険でいっぱいだ。だが、俺達は透明化して行くことになるから、まぁ大丈夫だろうが意識しておくことは悪いことじゃない」
「はい!」
「じゃあ行くぞ!」
そう言って、俺達はまるで決戦に行くように外に出るのであった
ーーーー
「きゃー!すごいです!どうやったらあんな高い塔が建てられるんでしょうか?」
駅に行って、無賃乗車をしつつ都心の中に行くと、ジュリアのはしゃぎようはすごかった
電車を見て驚き、車を見て驚き、ビルの上部にある3Dディスプレイの画面を見て驚き、見たこともない食べ物に驚きと行く先々で驚いている
逆に俺は金になりそうなものはないか見てみるが、中々見つからない
「(うーん、ただの店や路上で何かのパフォーマンスをしていたりと、俺でも簡単に思いつくようなことを見るがそれだと俺は金に出来ない。あっちにはスクラッチ売り場があるけど、俺なら当てるのは能力で簡単だが、その場しのぎにしかならない。何回も当てている奴がいたらどこからか目をつけられそうだ)」
うーんうーんと唸っていると、いつの間にか都心から少し離れているところまで来ていた
「あれ?いつの間にか人があんまりいないようなとこまで来ちゃったな」
ここどこだ?とスマホで場所を確認すると、都心から電車を3駅乗った寂れた公園の近くだった
「小次郎様ずっと上の空で、私が話しかけても反応しませんでしたよ」
ジュリアが少し困ったように俺に言ってくるが、それだけ悩んでいたということだろう
異世界に行く前まではこんなに悩みを抱えることはなかった
俺は今あんなに金貨を持っているのに換金出来ないのがもどかしい
「なあ、ジュリア。何か金になりそうな商売とか物なかったか?」
「そうですね、あ、あれなんてどうですか。ほら、私がいた世界にもいた大道芸の人たちみたいなのです」
「ああ、さっきもいたなぁ」
確かに俺の能力なら物を隠したり、一瞬で消えたり、物を浮かせたりなど手品師も真っ青なことを出来るだろう
だが面倒臭い。人に目立つようなことをやるのは、このネット社会でいつでも監視されているように感じられるし、何よりも俺のそばにはジュリアがいる
戸籍もなく、どこから来たかもわからない人間がいたらバッシングは免れないだろう
そう言うと、ジュリアは少し残念そうにそうですかと返してくる
公園に入って、2人でブランコに揺られながらあれはどうだこれはどうだと話し合っていると、もう夕暮れになっていた
「おっと、気づいたらもうこんな時間か。結構、話し合っていたな」
「あはは、そうですね。真剣に考えているって証拠じゃないですか?」
俺は少し驚愕していた。人は何かのために取り組むと、こんなにも真剣になれるのだと
そういえば、確かに異世界でも魔導書を探していたときもジュリアという適合者を探していたときも時間が過ぎるのは早かった
まだ、日は沈まないでくれと思うようなときが多々あったのだ
俺はこんな経験をするのが本当に久しぶりなので、なにか達成感のようなものを感じていた
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そろそろ帰るかというときにそれは起きた
ブオンという音とともに、俺の部屋にある異世界への穴のようなものが、公園の公衆便所の壁に現れたのだ
「は?」
「え?」
2人して口を開けながら呆然と見ていると、穴からそれは現れた
顔は豚。しかし人間みたいに二足歩行だ。服装は腰みのだけでここまで臭ってくる悪臭
そうファンタジーでよく話題に挙げられるいわゆるオークがいたのだ
豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚豚