第2章 オマケ 天井の小鳥たち
エリトニーの港から生まれ出た亜麻色の小鳥が、天上に上っていく。
雲の上に着き、翼をはためかせて眺め渡した後、「ハッ!」と仲間たちを見つけ、その間に舞い降りる。
亜麻色の小鳥 「チュンチュン!」
白い小鳥 「……チュンチュン!」
こげ茶の小鳥 「チュンチュンチュン!!」
~ 作者注 ええと、すみません、小鳥語で判読不能ですので、以下、自動翻訳機を入れます ~
メラニー 「サラ! ジュリアン!」
サラ、ジュリアン 「メラニー! どうしたんだ、こんなに早く天上に!」
メ 「うん。3日前にエリトニーが滅亡したの。ホランドに乗っ取られて、私、あんたの親父に火あぶりにされたの。くやしい……」
サ、ジュ 「ああ、そうだったのか。それは気の毒に……」
メ 「うん、でも、それはもう終わったことだからいいの。だけど、私、二人に謝りたくて、大急ぎで飛んできたの。ほんとにあの時はごめんなさい……。私、あの頃、若くて分別のつかない18の小娘だったから、嫉妬に狂って、お父様に二人のこと告げ口して、あんなこと引き起こしちゃって……」 (パタと羽根をついて頭を下げる)
ジュ 「そうか。いや、もちろん僕も思うところはあるけどね、遅かれ早かれそうなっていたと思うし、必ずしも全部メラニーのせいじゃないよ。今はこうしてサラと一緒になれたんだし。メラニー、顔をあげてよ」
サ 「そうよ。メラニーだって、その過ちを償おうって、すごく頑張ってたじゃない。それ、二人で上から見てたから、今更怒る気持ちにもなれないわよ。それに、私も親切心でやったことだけど、あなたを無理矢理王様とくっつけるようなことしちゃったし……」
メ 「サラ、あんた相変わらず気持ち悪いくらい心が綺麗なのね……。だけど、私、あの後王様が大好きになったんだからね」
と、そこに、「呼んだー?」と言いながら、チュドーーーーーーんっ! と、巨大鳥が落ちてくる。
サ、ジュ、メ 「こ、これは……トリの降臨!!」(作者注。よそのサイトの企画名です)
巨大鳥 「一体いつの話をしておるんだ(笑)。俺だ俺だ」
メ 「あ、あー、王様ーっ! 会いたかったーっ!」(パタパタと抱き着く)
王 「メラニーよく来たな。お前も苦労したよなあ。ずっと上から見てたぞ」
メ 「シクシクシク……。王様死んじゃってから、私、2年間、ほんとに頑張ったの。すっごく苦しかった……」(王様がよしよしと頭を撫でる)
ジュ 「ああっ! こ・の・豚野郎ーっ! よくも僕を火あぶりにしやがったな! これでも食らえっ。ハンサムアタック!」(全力で体当たりするも、アッサリ『ボヨン!』と跳ね返されて、地べたに倒れ伏す。サラが『大丈夫?』と心配そうに駆け寄る)
王 「やめとけ、ジュリアン。大きさ100倍くらい違うじゃないか(笑)」
ジュ 「確かに、僕たち小鳥なのに、コウテイペンギンくらいあるんだな。なんで? あ、王様だからか!」
王 「そゆこと。だけど、お前だって、我が妻サラに横恋慕したからこういうことになってるんだろ? スパイと全然関係ないじゃないか、『お妃密通罪』じゃないかw だいいち、第一部の第三話で、お前が金貨渡して内緒話してた『内務副大臣』ってクレマンなんだぞ。全部筒抜けだったぞ(笑)。イケメンは脇が甘いんだよ」
ジュ 「ぐぬぬ……」
王 「それに、俺だって、最後病気で苦しんでひどい目にあったんだからさ、お互い天に上った同士、そのあたりは言いっこなしにしようぜ」
ジュ 「ううむ。……それじゃ、今後サラと一緒にいることを認めてくれるなら許す。文句は言わない」(サラもうんうんと頷く)
王 「いいだろう。幸せになるがいい。俺も、今ではメラニーがいるし、もうサラには未練など、未練など……ううっ!」
メ 「ウォレーム!! 未練な・い・わ・よ・ね!!!」
王 「……はい、ございませんです……」
サ 「それにしても、こうして第一部のキャラが勢揃いしてみると、四人ともろくな死に方しなかったのね……。ジュリアンとメラニーは火あぶり。王様は大病で激痛。私なんか爪で引っ搔いて最後は脈食いちぎったのよ……」
メ 「ほんとよね。私、読者様から『火あぶりやめてくれ!』って助命嘆願も頂いてたのに。これ書いた天上の神様に文句言いたいくらいよ!」
王、ジュ 「ほんとほんとw」
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王 「それじゃ、俺はメラニーと一緒に縄張りに戻るから。またな!」
メ 「うん、王様と二人で、セシルとアロイスを助けなきゃ!」
ジュ 「え、それチートじゃん。いいの?」
王、メ 「神様が『魔法とチートなし縛り』で書いてるから、天上から必死に声援送るだけよ。てか、こんなんで異世界ファンタジーの意味あるのかしら?」
ジュ、サ 「ズルっ!」(と力が抜ける)
王がメラニーを抱いてパタパタ飛び去って行く。
ジュ 「ああ、飛んでいく。コウテイペンギンって飛べるんだっけ?」
サ 「ほんとね。まあ、お話だからね……」
~ 本作は全くのフィクションですので、天上で実際にこのようなことがあったかどうか、まったく定かではありません。念のため。~




