表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/33

第四話 キャパオーバーです

今日から朝7時に投稿していきます!

よろしくお願いします!!

突然、扉を叩く音が聞こえた。

「班長、入ってもよろしいでしょうか」

声的に、鳳条さんだろう。どっちの鳳条さんかは分からないけど。


「大丈夫だよー。入ってー」

東雲さん、変な口調に戻ってる。

「失礼します」

入ってきたのは、服装的に鳳条希夢さんの方だった。


手には、犬とか猫が入る大きさのケージがある。透明じゃないから中に何がいるのかは分からない。

「話だけだと信じてもらえないかと思って、この間生け捕りにしたスライムを持ってきました」


…スライム、だと。小さい頃に遊んだおもちゃ、ではないんだろうな。

生け捕り、ってさっき言ってたよね。スライムって生き物?


「ありがとうー。助かるよー」

東雲さんはケージを受け取ると、テーブルの上に置いた。

「スライムは、殺傷能力低いから大丈夫だと思うけど、一応気をつけてね」


「ちょ、ちょっと待って」

私の制止も虚しく、東雲さんはケージを開けた。

「…っ!!」


中から出てきたのは、水色で半透明の、本当にスライムのようなものだった。

ただ、私が知っているものと違う点は、このスライムは動いているのだ。


動き自体は遅いが、確実にケージから出ようとしている。なにこのぬるぬるしてそうな生き物は。

しかも、目とか鼻とか口とかが全く見当たらない。


今まで見てきた、どんな生き物の姿ともかけ離れた姿をしていた。


「このような魔物が、私達の討伐対象よ」

なにこれ、なにこれ、何これ。

頭はもうパニックだ。


「「「あっ…」」」

恐怖で動けずにいると、そのスライムはテーブルに到達した。

と思った瞬間、テーブルがシューと言いながら煙を上げ始めたのだ。


「班長!このテーブル、対魔物用じゃなかったんですか?」

「忘れてたー」

2人は呑気に会話しているが、それどころじゃない。

机溶かせるとか、やばい生き物すぎる。


あまりの恐怖で、言葉が出てこない。

私の目の前で、いったい何が起こっているの。


私の様子に気づいた鳳条さんが、私の元に駆け寄って肩に手を置いてくれた。

「臥龍岡さんが怖がっていますし、テーブルも溶かしてしまったので、もういいですよね」

「頼んだー」


鳳条さんが、片手を向けると、スライムが一瞬にして燃え上がった。


「人間の手から、火が…」

呆然としていると、炎が消え水色の石がカラン、と音を立てて机の上に出現した。


「実際に見てくれてー、分かったかなー。これが私達の仕事だよー…臥龍岡くん?」

「臥龍岡さん!?」


目の前が真っ暗になり、遠くでどさっ、という音がしたように思う。

私は、キャパオーバーで気を失ってしまった。

「面白い」「続きが気になる」となど思っていただけたら、ブクマや『☆☆☆☆☆』マークより、評価を入れていただければ嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ