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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

かえるみち

不気味な場所だ。

どうやって来たのかも覚えていない。

泣きそうになりながら帰り道を探しているとカエルが蛇に食べられそうになっていた。


蛇に話しかけると、こいつは夏の間、何もせず食べてばかり。食ってやろうと思ってな、と言う。

哀れに思えて誰しも休みたい気持ちが湧くこともあるだろうと蛇を宥めた。

「ではお前を食べてやろうか」


目を開けると蛇はいない。どうやら助かったようだ。

助けてくれたというのに暗い顔をして涙を浮かべている。

そんなに暗い顔をして泣くんじゃない。


笑えと言われた。

涙はなかなか止まらないが両手で口角を上げてやった。

よほど下手な笑顔だったのだろうか、腹を抱えて笑われた


ひどい顔だ。でもきっといつかちゃんと笑える。

自分がちゃんと笑えるようになったら私は人間になれるんだろう。

人間の手を取り歩いたらほんの少しだけ笑える気がした。

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