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次の街へ移動中に…… パーティの装備をショッピング。


「ラン、イナバ、よくやった」


少年達の攻撃を魔法で止めたランと、少年達を落としたイナバを誉めて、次の街を目指す。


「金さん、次の街までよろしく」


ガウ!


里山さんの声に、破壊熊の金さんが元気に吠えた。


「金さんなら…… 馬よりは遅いですが、体力が金さんの方が高いので…… 馬車と変わらないペースで進めますね」


「じゃあ、ラフディとグリズは御者を頼むね」


「主は?」


「俺は…… これから女性陣の買い物だ」


ああと言いながら、ラフディとグリズが同情する様な目で俺を見る……


わかるよな? 女性の買い物は…… 長いんだよ……


 ・

 ・

 ・


「これでよしかな?」


回収した魔石をポイントに替えて、女性陣の買い物に備える。


「あの魔物の大将だった奴…… ただの小人だったんだ……」


魔石をポイントする中で…… 意外だったのは、杖を振って指揮していた大将の小人が、普通の小人と同じポイントだった事。


「この杖…… 魔導具ですね」


織倉さんの魔導具鑑定によると、どうやら…… 大将になれたのは、杖のおかげだった様だ。


「支配の杖…… 自分よりもLvか知性が低い魔物を配下にする事ができる…… 様ですが、壊れてますね」


強力な魔導具だが…… 小人の扱いが悪かったのか? 拾った時には…… ぼろぼろのべこべこだった。


「魔物を配下って…… 魔王みたいだな」


「意外と…… 魔王の持ち物だったかも知れませんよ」


「危険だな……」


「危険ですね……」


身の危険を感じた俺達は、支配の杖をショッピングの買い取りに出して見る……


「壊れているし…… 誤作動したら怖いからな」


「そうですね……」


誤作動に気付かずに…… 街に魔物を率いて行ったら、魔王認定間違い無し!!だろうからな。


「買い取りのポイントは…… 1千万と10ポイント? い、1千万!?」


「え!? 1千万ポイントって…… 前にダンジョンコアをポイントにしたのと、同じじゃないですか!?」


「あ、支配の杖の宝玉…… ダンジョンコアと同じ奴だ」


「マジですか?」


「マジです」


支配の杖は…… ダンジョンコアを素材に作った魔導具だった様です。


「ダンジョンコアを…… ダンジョン産の魔導具で無さそうですね」


「誰かがダンジョンを攻略して、ダンジョンコアを持ち帰ったの?」


「何時作ったのかわからないけど…… その可能性が高いですね」


「ダンジョンコアも魔導具の素材になるのか…… 次は取って置こうかな?」


「ダンジョンを攻略できたら、そうして下さい」


「それじゃあ、買い物しましょう!」


「「「はい♪」」」「は、はい」


さあ…… 俺の忍耐が試される時が来た……


 ・

 ・

 ・


「う~ん…… 破壊熊さんの素材は…… 金さんが頭に浮かんじゃう~」


「ちょっと重いけど…… 胸は金属の胸当てにしては?」


「私と織倉さんは、それが良いかも…… ニィーナちゃんとラミィちゃんとランちゃんは、成長の妨げにならないかな?」


「ああ…… 身長に影響しそうですね」


「成長期だし…… グリズ君やラフディ君の様に身体ができて無いのが…… ちょっと不安ね」


「おっきくなるの!」

「うん!」

「なりたいです……」


ちびっ娘組は、成長したいらしい。


「なら…… 革鎧かコートかローブかな?」


「魔法使いのローブには、耐性付きがあるのでは?」


「ニィーナは舞うから…… コートやローブよりも、部分的な革鎧が良いんじゃないか?」


「それって…… ビキニみたいな鎧ですか?」


「その下に服を着れば良いんじゃない?」


「え、ちょっとダサくない?」


「そんな事を言ってもな…… 売ってる服を見たんだろう?」


「うっ…… 簡単なシャツやズボンにワンピースが、ほとんどでした……」


「城で見た姫様や貴族、騎士に従者の様な服で…… ニィーナの様に舞いれると思うか?」


「無理ですね…… ニィーナの舞いって、武術の演武みたいに戦えますから……」


「現代日本で買える服もあるが…… ダンサーの衣装で戦闘は無理だろうし、目立つからな」


「そうなると色付きもダメね…… 街の人も素材の色の服しか着てなかったし……」


「染色した布が高いか…… 貴族しか着れないのかも?」


「後で、メイドさんに聞いて見ましょう?」


「そうしたら良いけど…… どちらにしても目立つから、無難な色合いにしてくれ」


「無難な色合いね…… ベージュやブラウンかな?」


「魔物の革で色合いも違いますからね…… ニィーナちゃんは最初見た時は、無口な黒猫系だったのに…… 今は可愛い茶トラの猫ちゃんですから…… 暗い色合いよりは、明るいブラウン系の革鎧ですかね?」


「あんまり貴重な魔物素材を着せても目立つし…… 白黒は除外かしら?」


白黒って…… 黒い毛皮の破壊熊以外は、この辺の魔物じゃないですよね? どう誤魔化す気ですか?


 ・

 ・

 ・


「里山さんと織倉さんがコートに金属の胸当てにパンツスタイルで、ニィーナはワンピースにパンツと革の部分鎧、ランとラミィは…… ランがワンピースとパンツにローブで、ラミィがワンピースとパンツにコートで良いのか?」


「「「はい」」」「「うん♪」」


「じゃあ、買うよ」


ようやく…… 俺の試練「あ、新しい現代の下着もお願い」…… 俺の試練は、これからの様だ。



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