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ようやく着いた街のギルドを出ても……


「此方がDランクの証です。魔物の買い取りですが…… 解体に時間が必要なので、支払いは明日になりますが…… よろしいのですか?」


魔物の運び終えて、イケメンさんがDランクの証を持って来てた。


「銅の紋章?」


「魔銅製の魔導具なんですよ。機能は…… 登録者の位置をパーティメンバーに知らせる機能ですね。ダンジョンとかではぐれた時に便利ですが…… 使えない場合もあるので、気を付けて下さい」


「わかりました。魔物の支払いは明日に受け取りに来ます…… 明日のいつ頃が良いですよか?」


「明日の朝から私がいますので、明日の日中なら大丈夫です」


「そうですか…… 銀貨2枚くらいでこの人数が泊まれる宿は、ありますか?」


「銀貨が2枚で…… そうですね…… 食事付なら【駆け出し達の穴蔵】、素泊まりなら【旅人の止まり木】と言う宿が良いです。その他は……」


イケメンさんが手書きの地図を差し出しながら、手招きするので…… 俺は顔を近付けて耳を傾ける。


「銅貨1枚で泊まれますが…… 鍵の無い大部屋や…… かなり古い寝具しかないとか…… 屋根があるだけって感じなんですよ。置き引きも多いですし……」


「それは…… 野宿の方が良さそう」


「野宿も危険です。ここ最近は、浮浪者も姿を消しているので……」


「わかりました。宿に行ってみます」


「はい、それでは明日にお待ちして下ります」


イケメンさんに挨拶して、俺達は冒険者ギルドを後にした。


「さて…… どちらの宿に向かう?」


「眠るだけならば…… どちらでも良いのでは?」


「聞き方を変える。飯をどうする?」


「「ごはん?」」「食事ですか?」


移動中は、ショッピングでコンビニやファーストフードにスーパーマーケットの弁当や惣菜に飲物を買い食いしていたが…… この世界の食事を知らないので、ちょっと興味がある。


「ラフディ君達とメイドさんの反応を見てると…… あまり美味そうでは無いのですが……」


「城務めと奴隷だから…… 格差が極端な上に物珍しさがあるだろうから、参考にできないと思うんだよ」


奴隷になる前もラフディ達は、下働きや旅暮らしだし…… メイドさんは、なんとく貴族の出だと思うから…… 庶民の食事事情は知らなそうだ。


「(この世界の)一般的な食事を知りたいんだけど……」


「う~ん…… もっと安全な処が良いんじゃないでしょうか?」


商人と冒険者両方のギルドで聞いた話から、里山さんは安全が優先な宿にしたいらしい。


「治安の悪い旅行先と思い、食べ物にも警戒するべきです」


「なるほど……(俺だけならスキルが生えたり、Lvアップするかもだけど)素泊まりの宿に行こう」


イケメンさんにすすめられた【旅人の止まり木】に向かう事にした。


「此処みたいですね」


イケメンさんの地図を頼りに、大通りから1本入った通りで宿を見付けた。


「小さな…… 民宿って感じ?」


「部屋に空きがあると良いけど……」


大き目の門の様な入口の付いた…… 2階建ての洋風な建物が宿の様だ。


「これは…… 中庭に馬車の停留場があるのか?」


「思いの外…… 奥に大きい建物の様ですね」


その名が示す通りに、旅人をメインにした宿だからか…… 建物の奥には、馬と馬車の為の施設がある様だ。


「宿泊かい?」


門の内側の小窓から、女性が声をかけて来たので……


「ええ、素泊まりの6人で2部屋…… 空きはありますか?」


「ふ~ん…… 冒険者用の狭い3人部屋なら空いてるよ。先払いで1部屋で銀貨1枚だよ」


「これで、1日2部屋をお願いします」


「はい、銀貨2枚ね…… それじゃあ、部屋に案内するよ」


女性の後をついていくと…… 隣り合う6畳くらいの部屋に案内された。


「これのドアには魔法が付与されていてね…… 明日の朝には入れなくなるから、荷物の置き忘れに気を付けてね。後は…… 身体を拭きたいなら、桶とお湯は別料金で銅貨1枚だよ。どうする?」


「街に入る前に水浴びしたので大丈夫です」


「そうかい? 備品を壊したら弁償だから気を付けてね」


「はい、ありがとうございます」


案内した女性に礼を言って、男女に別れて部屋に入る。


「さて…… 誰が残る?」


俺達は、ベビールームに集合して今後の事を話す。


「部屋に残る人の事ですね?」


「念の為にも、1部屋に1人はいた方が良いだろうな」


「それならば、俺とグリズが残りますよ」


ラフディとグリズが立候補するが……


「いや、何時でも逃げれる俺達の方が良い。男の部屋には俺が泊まるよ」


「それなら女子の部屋は私かしら?」


「里山さん1人か…… 織倉さんとラミィが一緒の方が良いかな」


「何故ですか?」


「俺は1人でも切り札がありますし、ラミィは察知系スキルの聴覚強化があるので…… スペア持ちが2人いれば…… 誰か来ても逃げれるでしょう?」


 ・

 ・

 ・


「じゃあ…… 寝るか?」


「うん」


何故か…… 俺とニィーナで1部屋、里山さんと織倉さん、ラミィで1部屋に別れて眠る事になった。



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