勇者召喚は、新たな生で…… 職業は、プレイヤー?
「ありがとう! 早速転生して貰うね」
(え、ちょっと、隷属の件は!?)
「それは大丈夫。あなたは召喚では無く、転生だからね」
(転生だと隷属しないのですか?)
「あなたの身体を元に新たな肉体を与えるので、召喚陣のスキル付与が無効になります」
(そうなんですか? でも、俺一人が隷属していないとばれたらヤバイのでは?)
「書き換えられた隷属付与の魔法陣ですが…… 無理に書き換えたので、動作不良の不具合が出ていますね。あなたを含めた15人の中で2~3人しか隷属しないと思われます」
(2~3人でもヤバイのでは?)
「召喚時の付与されたスキルの中にも、無効化するスキルもありますから…… ああ、あとですね。スキルの中には、状態によって弱体化する物もあるので、隷属化した人の危険性は下がると思います」
(それって…… 隷属した人に攻撃されるって事ですか?)
「元々隷属付与が犯罪の罰則として生まれたスキルなので、攻撃性の高い人に付与される可能性が高いですね」
(なるほど…… 気を付けます)
「それでは、あなたの転生を開始しますね。元にする肉体が半身しかないので、大人の肉体にすると補う為にスキルが無い可能性がありますが…… どうしますか?」
(スキルがあるギリギリの年齢は?)
「10…… 4~5歳ですね。ちなみに成人年齢が15歳ですが…… 一般的な平民ならば、それぞれの事情で10歳くらいから働き始めるのが普通です」
(15で成人…… 側にいた子の年齢は?)
「9歳…… もうすぐ10歳みたいですね」
(もっと小さい感じだったけど?)
「栄養不良で発育不良だった様ですね。虐待されていたみたいです」
(虐待…… 同年代の方が警戒されないか…… 小学生くらいだと男の方が成長が遅いんだっけ? う~ん…… 同年代よりも、ちょっと歳上…… 12歳くらいの…… 男で転生して下さい)
「わかりました。それでは転生を開始しますね」
(はい……)
「言い忘れていましたが、あなたの転生する世界は魔法が在り多種多様な種族や魔物などが居る世界です。そんな世界で生きる様に想像して下さい。それがあなたに新たな肉体とスキルを与えるでしょう」
(与えるでしょうって…… 魔法と多種多様な種族や魔物…… ゲームみたいな感じだな? ゲームなら死が無いし…… やり直せるのに……)
「では、新たな生が良き生であります様に……」
(あっ、はい、ありがとうご……)
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「おい! 何時まで寝ている! 貴様の番だ、はやくしろう!」
「いて!?」
頭に痛みを感じて目を開けると…… 薄暗い中に大きな水晶が浮いてる部屋だった。
「何をしている! はやく水晶に触れぬか!」
「うわ!?」
厳つい甲冑のヤクザ顔負けのおっさんに突き飛ばされる様に水晶に触ると……
頭の中に透明なタブレット端末サイズのガラス板が浮かんだ。
「なんだこれ……」
そこには……
《ステータス》
《姓名 無し… 職業 プレイヤー…》
《ユニークスキル ゲームセレクト 浄回 吸収》
と書かれていた。