とりあえず、いったん休憩……
「で、休憩に来た」
俺は、あの地下墓地からマスターキーを使い……
「あ、あの…… おかえり「「あう♪」」…… なさい」
ベビールームに戻って来た。
「お、おう、ただいま…… あ、これおみあげ」
「ちょっ!? 何よこれ! 何処なの此処!!?」
「よ…… 妖精さん!?」
俺をはめ様とした妖精を連れ(握り締め)ながら……
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「うん? 顔色が悪いな…… 大丈夫か?」
助けた子供だった見習いっ娘がフラついたので、額に手を当てると……
「熱いな…… 風邪…… いや、また魔力の暴走か?」
念の為に吸収スキルを使うと……
「ヤバ、俺の許容限界だ。調子が悪い処すまないが…… ちょっとメイドさんを呼んで来て」
見習いっ娘に頼むと、頷いてスペアキーで出したドアに姿を消したちょっと後……
「どうした?」
「見習いっ娘から魔力を吸収したので、お姫様に魔力譲渡して良いですか?」
「ふむ…… 付いて来い」
スペアキーのドアが現れ、メイドさんが顔を出したので、俺が事情を説明するとお姫様の部屋に通された。
「ミナ姫様、あの者が参りました」
「まあ、よくぞいらっしゃいました。此方にどうぞ」
最初に見た時よりも顔に赤みがまして、体調も良さ気な感じのお姫様が呼ぶので……
「では、失礼しまして…… 姫様、お手を」
俺はベットに近付いて、手を差し出すと……
「はい」
「では、魔力を譲渡いたします」
素直に重ねてくれたので、魔力譲渡スキルで見習いっ娘から吸収した魔力を譲渡した。
「あっ…… うぅ……」
「姫様…… ちょっと失礼を」
魔力を譲渡したら、お姫様が顔を紅くして汗を流したので浄回スキルも発動した。
「あ、これは…… その、ありがとうございます」
お姫様はシーツで顔を隠しながら、恥ずかしそうに礼を口にする。
「いえいえ…… 処で、槍を下げてもらえる様にお願いします」
お姫様の反応にメイドさんが…… 俺の背に槍を突き付けていた。
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「それでは、今日は失礼します」
「はい、あ、あの…… またいらして下さい」
治療行為なので勘弁してもらえた俺は頷いて、メイドさんとお姫様の部屋からベビールームに戻ったら……
「もう~、聞いてよ! ただの女子高生にいきなり武器持たせて、戦闘しろってよ!? もう信じらんない!!!」
見習いっ娘に愚痴る織倉さんがいた。
「あ、こんにちは! お城から出れましたか?」
「こんにちは、城からは出れましたけど……」
「「「けど?」」」
「ダンジョンの最奥にいます」
「「ダンジョン!?」」
「あの……」
織倉さんとメイドさんが驚く中、見習いっ娘が俺の袖を引っ張って……
「うん?」
「ダンジョン……って、何ですか?」
と、聞いて来た。
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「なるほど…… 話を察するに、そこは【愚者の地下墓地】と言われる王都の教会後ダンジョンだな」
「あ、私が明日行かされる場所だ!」
「いきなりダンジョンアタックって、暗殺フラグ立ちまくりだな」
「恐い魔物さんがいっぱいの…… 迷路?」
「そうそう♪ そんな感じ~」
「処で……」
「はい……」
「この娘と妖精は何だ」
「織倉さんは召喚された人達の1人で、妖精は…… ダンジョンボスでダンジョンコアだった奴ですね」
「ダンジョンボス!?」「コア!?」
「ボス? コア?」
「私こそ、あのダンジョンで最強! そして、ダンジョンの元凶だった者よ!!」
「何て者を連れて来たんだ…… お前は!!!」
「ダンジョンコアって…… たいへん! 此処もダンジョンになるんですか!?」
「あ、大丈夫大丈夫♪ 私、もうダンジョンコアじゃないし…… ダンジョンコアは分離したし、ダンジョンマスターは別の人になったから」
「分離して、ダンジョンマスターが別に…… まさか……」
「こいつが新しいダンジョンマスター」
「「!?」」
「ダンジョンマスター…… お兄さん、ダンジョンマスターって何ですか?」
「ダンジョンの1番偉い人…… かな?」
「ちょっと、ダンジョンマスターって人がなれるの?」
「私も知らんが…… ダンジョンコアはどうした?」
「あ、織倉さん、今欲しい物は何?」
「何? 急に……」
「ダンジョンコアって…… 魔石と同じ扱いでした」
「「「「でした?」」」」
「ダンジョンコアは…… 魔石ポイント1千万に変わりました」
「「「え?」」」
「ポイント…… いっせんまん?」
「魔石ポイントに…… 換金しちゃった。てへ☆」
「「「はあぁ!!!?」」」
織倉さんとメイドさんに妖精が驚愕する中、俺は東北のご当地カフェオレの500mIの紙パックを取り出して、ストローを刺した。
「ああ~! 酪○カフェオレうめぇぇぇ!!!」
有名コンビニの平たいメロンパンを開けながら、コンソメとガーリックのポテトチップスの袋も取り出すと……
「色々と聞きたい事があるな……」
「私も同意ですが……」
(((ごっくり……)))
「とりあえず……」
「「「私にも!」」」
見習いっ娘に同じ物を渡して、1日ぶりの食事をしていた俺に……
織倉さんとメイドさんに妖精が欲しいと要求して来たので、同じ物を渡すと……
「美味い…… ミナ姫様の分も頼む」
「良いですけど…… 飲み物は冷やしてないと日持ちしないので、此処の冷蔵庫に入れて置いて飲む時に持ち出すといいですよ」
「わかった」
言われた通りにお姫様の分を用意して、メイドさんの返事を聞いてから……
俺は、牛丼屋の牛丼に温泉卵を落として、全力でかっ込んだ…… 後の記憶が無い。
どうやら、子供の身体が限界で寝落ちした様だ。




