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15.アカツキ・シーの初投稿①

12月25日(月)


「ふあ…」

照は自分のノートパソコンに面を向いまま、大きな欠伸をした。


昨日の夜、神野に投稿サイトを聞いて、ユーザー登録しただけで、何もしてなかった。

何かを書いて投稿したい気持ちはあったが、時間もう遅かったし、寝ることを優先した。

しかし、投稿したい気持ちは強すぎて、その影響でまさかの早起きした。


時間は朝6時。

冬休みで、学校も行かなくていい日なのに、起きた。


「とりあえず顔を洗おう…」

照は2階の部屋から1階に降りて、洗面所へ向かった。

「あら、早いわね…ふわ…」

「あ、母さん、おはよう…」

母の月子は先に洗面所にいた。照は軽く挨拶した後に、歯磨き粉を取って、2度寝したい顔のままで歯を磨き始めた。

「昨日璃紗ちゃんとなんか進展あった?」

「ん!?ケホッケホッ…!」

母の突然な質問に驚き、照は歯磨き粉を少し飲みこんで、盛大に咳をした。

「そんなに驚いっちゃって、何かあったわね。よかった。」

「か、母さん…!何を言ってるの!」

「あの子、照の事、好きじゃない?何かと照のこと関心を持ってるわね。」

「え、そんなこと…」

「ないと思う?照はもう慣れたから、気づいていないかもしれないけど、あの子は一成より、あなたのことを気にしてるわね、小さい時から。」

照は昔のことを思い浮かぶ。


確かに、学校行く時も、遊ぶ時も、何をする時、自分と一成と璃紗、3人は基本一緒に行動するのに、璃紗はほとんど自分の名前だけを呼んでだ。

『照。どこー?』『照、あそぼ!』『照、一緒にご飯食べよう!』

一成も隣にいるのに、自分だけを誘った…ような気がした。


「…母さんの気のせいじゃないかな?」

「それはないわね。」

「なんでそんなに確信したの?」

「勘よ。女の勘は凄いんだから。」

「そんな非現実的な…」

「ともあれ、一歩進めたのはいいことよ。あの子、いい子だから、応援するわ。」

「母さん…」

「さあ、朝ごはんを準備しよう、と。」

月子は洗面所を出ていき、照るだけが残されて、昨日のことを思い返しながら、顔を洗った。



    ●



『『『ごちそうさまでした。』』』

照は月子と父・昭彦一緒にご飯食べて、洗い物を手伝った後に、部屋に戻った。

昭彦は仕事行って、月子も習い事あるから、家にいない。

この家にいるのは、照一人だけだ。

今だけは。


ディンーーー


インターホンの音が鳴った。

照はその音を聞いた瞬間、勢いよく自分の部屋を駆け出し、玄関まで走っていった。

そして急いで門を開け、

「おはよう!来ちゃった!」

外にいるのは、璃紗だ。

昨日の肌の露出が多い姿と違い、白いコートを羽織ってる。ちょっと控えめになったが、淑女のような雰囲気で、照は見とれた。

「お、おはよう。さ、入って。」

「お邪魔しますーー!」

元気よく挨拶した璃紗は、玄関に入った後、すぐに気づいた。


「あれ?照のお父さんとお母さんもいない?」

「あ、父さんは今日、仕事あるから。母さんは習い事の教室へ行ったよ。」

「へーそうなんだ。つまり、今日は、私と照は、二人きり?」

『二人きり』ーーその言葉を強調されたことで、照の心臓の鼓動は、倍速になった。

「そう、そうだね。そういうことになるね。」

「あ、そう。」

璃紗は特に感情の変化なく、普通に返事した。

が、

照は、彼女の口端が、少し吊り上げた気がした。



    ●



そして二人は照の部屋に入った。


本で埋め尽くしたーー環境ではないが、本が多い部屋だ。

縦が2メートル、横が1メートルぐらいのサイズの本棚に、ほぼ小説、マンガで空間を占めた。

照はもっと本を買って読みたい気持ちはあるが、さすがにお小遣い使いすぎると、親に怒られそうと考えて、自制した。

その他に学習机、クローゼット、一人用の部屋が必要なものは、一式揃っている。


部屋に暖房ついてる関係で、璃紗はコートを脱ぎ、壁のハンガーに掛けた。

コートの下は、長袖にスカート、そしてニーソックス。至って普通の服装だが、璃紗が着てると、形容しがたい魅力を感じると照が思った。


「照の部屋、久しぶり~」

「そうだね。璃紗が前来たのは、もう小学校の時だっだよね?」

「そうそう!あ、本、めちゃ増えてる!あの時10冊しかなかったじゃない?」

「小学校の時は、そこまで小説に興味はなかったから。増えたのは、中学入った後だった。」

「へえ、そうなんだ。なんで小説に興味を持つようになったの?」

「まあ、やはり先生だね。あ、神野先生の事だけど。」

「分かってる。今の照、先生と言ったら、あの人しかいないっしょ。ふふ。」

「ゴホン!」


照は照れ隠しで軽く咳払いした。


「先生の小説の影響と、中学の時の担任に、作文の科目だけがよく褒められたから、試しに書こうと思ったよ。」

「なるほどね、二人のいい先生出会ったね。」

「そうだね。それに、まさか憧れの先生に教えてもらえるなんて…ヤバい、涙が…」

照は感動のあまり、涙を流した。それを見た璃紗は、少し拗ねた。

「なんか妬けちゃうなーー、私より、先生の方が大事みたい。」

「え!?いや、ごめん!そんなことはないよ!」


照は慌てて謝った。しかし璃紗はすぐに笑顔になり、

「…ははは!冗談だよ!そんなに必死に否定しなくても!」

「璃紗…そういう冗談、心臓に悪いよ…」

「ごめんってば!それはそうと、今日は何するの?なんか書くの?」

「あ、ううん。今日はとりあえず、昔、書いたものを投稿したいと思う。最初はそれでいいと、先生が言ってた。」

「へぇー、そういうのもできるんだ?」

「まあ、ネットの便利な所だね。データさえあれば、だれでも投稿サイトに投稿できる。なくても、ゼロから書き出すのもできるよ。」

「なるほどー」


そう言いながら、照は学習机にの手前の椅子に座り、机に置いてるノーパソに向いて、デスクトップにある『姫×勇~異世界に転生した僕は、姫の命令で勇者になって魔王を倒す!』のファイルを開いた。その内容を全選択し、そしてそのまま『サッカになろう』の新規小説作成の画面に貼り付けた。


「投稿する…と、よし。」


今度画面に、『投稿完了、反映するまで時間かかります。お待ちください。』のメッセージが出た。

「これで終わりなの?」

「うん、そう…思う。僕も初めてだから、あまり分からないよ。」

「そうかー、でも何があった時、先生に聞けばいいよね?」

「それが、こんな朝早く連絡したら、先生に悪いかなって。」

照はパソコンの時間を見た。そこは、『8:26』と表示してる。

「あーそれはそうだよね。いくらスランプで、もう小説を書いてないとはいえ、この時間だとまだ寝てる可能性もあるよね。」

「うん、だから後で連絡したいと思う。」

照は椅子に背もたれしてリラックスしようと思ったが、

「分かった。じゃあ待ってる間に何する?昔話?ゲーム?それともわ・た・し?」

「はえ!?」

璃紗の言葉を聞いて、危うく椅子から落ちそうになった。

「ちょっと!?照、大丈夫!?」

「いや、璃紗の方こそ大丈夫なの!!??先のセリフって何!?」

「あーーなんか男性は、女性にこう聞かれるたら、興奮するっと、うちのメイド長が言ってた。」

「いやいや、それ嘘!嘘だから!」

「えー?照、興奮しないの?」

「しな…い」

照は璃紗を見た。


部屋に、好きな女の子と一緒で、二人きりのこの状況。その子が所々肌が見え隠れてる服を着て、『ごはんを食べるの?それともわ・た・し?』に聞こえる誘い言葉。

興奮しないわけが、ない!


「僕、ちょっとトイレ行ってくる!」

「え!?照!もう!」

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