雪の女王の脳内 その31
過去最大級の魔力を解き放っていた。
極大の魔力………………
ひとつの海が、大洋が、根こそぎ枯渇するのにも似た天文学的な魔力を消費して、
想像を絶する召喚術式を完成させた。
7つの巨大な魔法陣が俺の周囲に浮かび上がる。
7つの魔力陣、
その内部から、
7体の巨神が顕現してきた。
「たった一体の神々を召喚するだけでも、
賢者が命を落とす覚悟で行う大召喚術式なのに…………
それを一度に七体もニャ!!!?」
ニャンコ大先生の声が緊迫していた。
【戦いの女神 アテナ】
【全能神 ゼウス】
【冥府の神 ハデス】
【海神 ポセイドン】
【大地神 ガイア】
【天空神 アトラス】
【炎神 プロメテウス】
一体一体が、
この世の摂理を捻じ曲げて書き換えてしまうほどの強大無比な神々、
それが極小世界に7体も顕現して俺のまわりに集結していた。
【チートコード入力】
神々の上に浮かび上がる光り輝く文字列
コンピューター言語に似た特殊な文字の連なり。
圧倒的な存在感を放つ7体の神々が、
その神々しい威厳はそのままに、グニャリとその形を失っていく。
俺の身体へと纏わりついてくる液状化した偉大なる7大神……………
そして。
【ゼウスの鎧】
【アテナの盾】
【ハデスの兜】
【ポセイドンの右籠手】
【プロメテウスの左籠手】
【ガイアの肩部キャノン砲】
【アトラスの腰部キャノン砲】
7体の神々が、俺の身体を包み込んで全身鎧と化していた。
いや、それはただの防具ではない。
身体を保護する鎧であり、同時に全身武装。
全身を覆い尽くした大量破壊兵器だった。
まるで、機動力を完全放棄にして、全身にありとあらゆる重火器を装備した超攻撃特化型の巨大ロボットみたいな姿が完成する。
【全神武装マサムネ】
7体の巨神の威光が乗っかった俺の身体は、七重の後光に光り輝いていた。
《マサムネさんって…………
もはや、ただのラスボスですよね。
200時間かけてレベル上げして、最後に倒しに行く攻略対象ですよね》
人聞きの悪い事言わないでください。
人のこと藤崎詩織みたいに言わないでください。
《ときメモの藤崎詩織の異名が【ラスボス】って。
どんだけ擦るんですか、そのネタ》
前方に接近してきている病原体と免疫の混合軍。
その数、目測不能。
とにかく物凄い大群だ。
【全能神ゼウスの鎧】
その胸元の部分が、神聖な光を帯び始めていた。
どんどんと増していく鎧の胸部の光。
《エネルギーをチャージしている?
ロックマンのチャージショットみたいに》
同時に、肩の部分についた小型の大砲。
腰の部分から突き出した、巨大口径のライフルみたいな砲身の先にも、エネルギーが充填されている。
ぎゅいぃいぃぃいいいいいいいいいいいい………………
限界ギリギリまで高まっていく砲身のエネルギー。
鎧の胸元のパワー。
敵が、もはや衝突を避けられないぐらいの距離まで近づいてきた。
近眼の画家でも模写できそうな距離まで接近した、その瞬間。
どぎゅっ………………ぉぉおおおおおおっ!!!!!!!
極太の光の柱が、【ゼウスの鎧】の胸元から放たれる。
ブラックホールに大穴を空けそうなくらいの極大のレーザー砲だった。
同時に、腰部キャノンと肩部キャノンの砲身からも宇宙を引き裂くような色違いのレーザー光線が放出されている。
ごっ!!!!!!!
ぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼぼ………………!!!!!!!
爆炎の華が、中心から、全方位に広がっていく。
薄い紙の真ん中についた火が、全体にじわじわと焦げ跡を広げていくみたいに。
360度、全方位に爆炎の華が広がっていった。
祭りの大フィナーレでも見てるみたいな物凄い光景だった。




