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特定外来種、現る




それにしても、池とよぶには広すぎる気がするぞ。湖とかに近い大きさだぞ。




「マサムネみてみて〜」



「ん?」



リムルルの声



ふりかえる



リムルルが20センチくらいあるザリガニのようなかたちの甲殻類こうかくるい



両手でかかえてる



黒くてデカいザリガニ



目と目があう




サクッ



その巨大なハサミが俺の鼻をはさんだ




ぎゃーーーーーーーーーー!!




ヘビメタバンドぐらいはげしく頭をふってるのに


デカくて黒いザリガニは俺の鼻をはさんだまま



いっこうにはなれない




なにするだーーーーーーー!!




けらけら笑ってるリムルル



俺の背中に飛びのってきて



肩ごしに池の水面を指さす




「マサムネ、突撃するのだ!」




「いや、そのまえにこのザリガニを外せ!」




キバツな鼻ピアスみたいにザリガニは俺の鼻からぶら下がっている。



「うわぁぁああああああああああああ!!


で、出たぁーーーーーーーー!」




まわりからの悲鳴




池の水面がこんもり盛りあがる





ざぱァーーーーーーーん



池の水面にはね上がったのは




体長が200メートルぐらいある



真っ白いクジラ




「外来種の

白鯨はくげいだぁーーー!!」




水のなかにクジラがもぐったいきおいで


こちらにまで波がとどく




いやいやいやいやいやいやいやいや!!



おかしいだろぉーーーーーーーー!!!



池に住むサイズの生き物じゃねえだろーーーーーーーーーー!!!



池のなか、どうなってんだよ!?



てか、物理的におかしいだろ!



外来種って、あんな生き物どうやって移住してくんだよ!




「おほぉおおおおおおおおお!美味しそーーーーーーーー!」



リムルルが俺のうえでヨダレをたらす




いや、感想が狂ってるし!



捕食する気満々のヤツいるし!




「あれが城の兵士を犠牲にした犯人ね!許せない!」



リトさん。



いきなり電撃魔法をぶっ放す



白鯨はくげいのいたあたりの水面に着弾する



いや、水に電撃流し込むって…………




「ぬわぁあああああああああああ」




俺とザリガニは仲良く感電した



リムルルだけはきょとんとしていた


きっとリヴァイアサンは表面のぬるぬるで電気をとおさないのだろう




こんがり焼け上がった俺とザリガニ



ザリガニはまだぶら下がっている



「おぉ!これは高級食材の黒死蟹コクシガニじゃないか」



ネコ娘メイドのロゼッタが鼻をくんくんいわせて


俺の鼻からザリガニをもぎとる



ぎゃーーーー!!鼻モゲラ!!


リアクション芸人にも人権はある!!



てゆーか黒死蟹って!!



字ヅラがこわすぎだろ!!!




「ハサミから猛毒を出して、毎年なん人もの漁師を毒死させてる特定危険外来生物だけど、その甲羅のなかみは絶品で、料理人のあいだでは高値で売り買いされてるんだ」



いや、今、聞き捨てならないこと言ってなかった


俺、めっちゃハサまれてましたけど?



どれどれー


なになにー


美味しそー



勇者パーティーの女たちがカニにむらがる




俺への心配わい!?


大魔王を撃退したヒーローへのリスペクトわい!?



「キュアル」



むらさき色の光が俺のからだをつつむ



「解毒魔法かけとくから。マサムネなら毒ぐらいへっちゃらだろうけど」



勇者だった。日に日に男の娘ゲージがあがってく勇者



「…………カオルくん」



女たちに冷たくあたられて


渚カオルとの同性愛にはしった


エヴァンゲリオン終盤の碇シンジみたいに頬を赤くそめる俺



ドックン……ドックン……ドックン……



勇者の女の子顔負けのカワイイ顔がすぐそばにある



「マサムネ〜勇者とも子供つくるのか〜?」



俺の肩にのるリムルルのぶすいなツイートで


立ちかけた勇者とのフラグが根元からぽっきり折れた








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